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2019年09月24日
NHKBS1スペシャル「隠された“戦争協力”朝鮮戦争と日本人」(8月18日放送)のビデオを先日見ました。実際の調書・写真、数々の当事者の証言をもとにした内容は、十分信用性があると思われます。
そこで明らかにされた事実は、日本の戦後史を塗り替えると言っても過言ではないほど重大です。それは、「6・25戦争(朝鮮戦争)」(1950年〜53年休戦)で、日本人(少なくとも70人以上)がアメリカの部隊に加わって参戦し、武器を持ち、朝鮮人を殺害し、自らも負傷・戦死していた、という事実です。
これまで朝鮮戦争と日本のかかわりについては、日本の米軍基地が出撃拠点になり、日本が兵器の修理・補充の後方支援を行い、さらに日本人が機雷封鎖や海上輸送に船員として加わっていたことなどが明らかになっていました。日本人が朝鮮半島で戦闘に加わっていた事実が明らかになったのは初めてでしょう。
平和主義(前文、9条)の現行憲法下での日本(人)の戦争参加という点でも、また朝鮮半島分断の契機となった朝鮮戦争に日本(人)が文字通り直接かかわっていたという点でもきわめて重大です。
番組の発端は、オーストラリア国立大のテッサ・モーリス・スズキ名誉教授(写真中)が朝鮮戦争の武器を製造していた日本企業を調査している中で、米軍部隊に加わっていた日本人に対する尋問調書(写真左)があることを発見したこと。
https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3f/a2/0e1f3fa9ed60f9604fd47b3615570e60.jpg(写真中)
https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/45/d6/3653e686051a5096076e7afba5b3007c.jpg(写真左)
尋問は1951年から約1年かけて、70人に対して行われ、調書は1033nに及んでいます。尋問内容は「極秘」とされ、尋問を受けた日本人は「絶対口外しない」という誓約にサインさせられたため、家族にも話さず、これまで公になることはありませんでした。
なぜ日本人がアメリカの部隊に加わったのか。
それは彼らが占領軍だった米軍の在日基地で働いていたからです。例えば、上野保さん(当時20歳、29歳で死去)は北九州のキャンプ・コクラで、通訳として勤務していました。朝鮮戦争勃発とともに駐留部隊の大半が出兵するのに伴い通訳として同行することにしました。朝鮮半島では日本語の通訳が必要とされる一方、日本にいたのでは収入がなくなるからです。
ところが、戦闘が激しくなり、通訳のはずの上野さんに「カービン銃と弾薬120発」が渡されました。上野さんは米軍の尋問に、「朝鮮人を何人殺したか分からない」と答えています。
殺したのは「北朝鮮兵士」だけではありませんでした。上野さんと同じ部隊にいた元米軍兵士は今回のNHKの取材に、「(朝鮮の)避難民たちも無差別に殺戮した」と証言しています。
通訳のほか、炊事係として加わった日本人もいました。キャンプ・コクラのほか、キャンプ・ハカタや青森の基地からも参加しました。
朝鮮半島の戦闘で戦死した日本人もいました。平塚重治さん(写真右)は六本木の米軍基地に勤めていましたが、家計を支えるために「手当の多い従軍」に加わり、激戦地テグに近いカサンで銃撃にあい、死亡しました。
https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/74/6b/e8cbfc3afb1573fe27fc154478b73257.jpg(写真右)
のちに遺族はアメリカに経過を問い合わせましたが、米軍から送られてきたのは1枚の写真と1通の手紙だけでした。手紙には平塚さんが「変装して無許可で密航した」と記されていました。米軍とのかかわりを否定するため、戦死した日本人の平塚さんを犯罪者扱いしたのです。
こうした事実はNHKの報道(しかもBS)にとどめることなく、国会でも徹底的に追及・究明される必要があります。
そして、私たち日本人は、朝鮮戦争、その結果としての朝鮮半島の分断に、アメリカとともに(アメリカに従属して)直接かかわっていたという歴史の重大さを、1人ひとりがかみしめ、今・今後に生かしていく責任があるのではないでしょうか。
https://blog.goo.ne.jp/satoru-kihara/e/33cc5b190ac03554b839cf7ac18488f7
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