http://www.asyura2.com/19/senkyo264/msg/889.html
Tweet |
消費税増税も聞く耳持たず強行 正論を封殺する異様な政治
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/260959
2019/08/28 日刊ゲンダイ 文字起こし
財務省に森友問題の恩返しか(27日夕、仏G7サミットから帰国した安倍首相夫妻)/(C)共同通信社
政府は28日午前0時に韓国を「ホワイト国」から除外した。それを前に世耕経産相は27日の記者会見で「輸入管理を適切に実施するための運用見直し」「日韓関係に影響を与えることを意図していない」と繰り返したが、よくもまあ相も変わらず、しらじらしいことを言ってのけるものだ。
一方の韓国は、GSOMIA(日韓軍事情報包括保護協定)の破棄決定に続き、25、26の両日、日韓関係への影響を考慮して延期していた竹島での軍事訓練を決行。貿易問題が安全保障分野に発展し、日韓は敵対の泥沼化に歯止めが利かない。
文在寅大統領が強硬姿勢に出たのは、子女の不正入学疑惑が問題化している側近のスキャンダルから関心をそらす狙いや来春の総選挙を意識した政治的な思惑もあるとされる。しかし、安倍首相も同じ穴のムジナ。半導体材料の輸出規制を7月に発表したのは、参院選を意識したからだったのは間違いなく、狙い通り世論は“嫌韓”で盛り上がった。いまや「冷静さ」や「外交努力」を求める発言でもすれば“反日”扱いである。
増税賛成の日経新聞も鳴らす警鐘
一連の韓国叩きでハッキリしたのは、日本がアベ様支配の国となって、誰も異論を挟めなくなっていることだ。それは10月に迫る消費税増税についても同じことが言える。
26日付の日経新聞が、〈嵐に窓開けないために〉と題して「消費増税への備えは万全か」と政府に問い掛ける、滝田洋一編集委員の論考を掲載していた。消費増税に賛成している日経ではあるが、増税後の日本経済が危機的に落ち込む恐れを感じて警鐘を鳴らしたのだろう。
消費増税による負担増は、食料品の軽減税率分を差し引き、たばこ税と所得税の増税分を加えると5.2兆円になる。幼児教育の無償化などで戻ってくる3.2兆円分と相殺したとしても家計には2兆円の負担増だ。
そこで景気対策として、ポイント還元などで2.3兆円を「国民の懐に戻す」と政府は言うが、その6割が公共事業であり、直接消費を刺激するものではない。
また、2019年度の実質成長率見通しを政府は0.9%と予測するが、民間エコノミストはもっとシビアで平均0.53%。20年度は平均0.48%とさらに下がる。
7月29日の経済財政諮問会議で、民間議員のひとりがこのエコノミスト予測に触れ、「この見通しで推移すれば、日本経済が再び需要不足に転じる恐れがある」と記した資料を提出、増税後のデフレ加速を指摘していたというが、諮問会議座長の安倍は「増税実施」で凝り固まっているから、こうした識者の意見も完全スルーである。
経済評論家の斎藤満氏が言う。
「日経新聞が増税に慎重な論考を展開したのには私も驚きました。政府に近い御用学者は依然、『軽減税率もあるし、増税しても景気は大丈夫』と言っていますが、常識あるエコノミストの間では、『このまま増税したら大変なことになる』という認識が広がってきています。
それはさまざまな指標を見れば明確で、内閣府の景気動向指数では既に景気は後退局面に入っている可能性があるうえ、米中貿易摩擦の影響で世界貿易がマイナスになり、日本の輸出も減っている。子供だましのポイント還元、一部の人だけが恩恵を受ける幼児教育無償化や新車購入による自動車税の減税だけでは、全体を救うことはできません」
需要の縮小により2020年度には5.9兆円の需要不足に陥ること。民間エコノミスト調査で、1年以内に景気が山を越えてしまう確率が45.4%にのぼったこと。30代の消費性向が2012年の68%台から18年は62%台に低下してしまったこと。上場企業による5年後の日本経済の実質成長率見通しが、13年の1.5%から18年の1.0%まで下落したこと――。
前出の日経の編集委員もいくつものデータを上げて、消費増税を迎える環境の厳しさを説いている。
それでも、安倍は聞く耳持たずなのである。
過去の消費増税判断では「有識者会合」が開かれた(C)共同通信社
歴代最長の在任期間を目前に狂気が加速 |
だが、過去を振り返ると、安倍政権は消費増税を判断するにあたって、識者に意見を聞いてきた。3度開かれた「有識者会合」のことである。
14年4月に消費税率が5%から8%になった時は、前年に設けられた「集中点検会合」で米倉弘昌経団連会長(当時)や浜田宏一内閣官房参与ら60人もの識者から意見を聞き、その7割が増税を支持したことから、予定通り8%への引き上げを決めた。15年10月の10%への引き上げを断念した際にも「集中点検会合」が設置されている。
17年4月の2度目の10%引き上げ断念時は、「国際金融経済分析会合」と称して、ノーベル経済学賞のスティグリッツ教授やクルーグマン教授らを海外から招く仰々しさ。国際的に著名な経済学者から「今は消費増税のタイミングではない」という“お墨付き”をもらって、再延期を決めたのだった。
もっともこれらの会合は“アリバイ”にすぎない。増税決定にしろ、先送りにしろ、安倍が自らの判断を「正当化」するための姑息なやり方だった。
ただ、少なくとも識者の意見を聞く体裁はとったのに、今回は「有識者会合」は開かれず、意見を聞くそぶりは一切ない。政権を支えた元内閣官房参与の藤井聡・京大大学院教授や岩田規久男・前日銀副総裁が都内で集会を開いてまで消費増税強行による「安倍令和恐慌」の現実味を説いても、歯牙にもかけないのである。
「10月消費税10%ストップ!ネットワーク」呼びかけ人のひとりである東大名誉教授の醍醐聰氏が言う。
「今回は、過去2回の増税延期時のような、一過性の景気不安ではありません。構造的な問題なのです。『2000万円問題』に象徴されるように年金不安からくる老後不安があり、そこに雇用不安や認知症などの介護不安ものしかかる。これは10年、20年で解消するものではありません。
参院選が終わっても、世論調査で消費増税反対が5割を超えています。選挙を経たうえ、増税時期が1カ月後に迫っていれば、『もう仕方がない』と諦めてしまうのがこれまでの日本人でしたが、今回は依然、反対の声が根強い。それだけ危機感が強いということです。政府はそうした世論を、どうしてもっと真剣に受け止めないのでしょうか」
首相の批判はタブーという空気
もともとアベノミクスに水を差す消費増税に安倍は消極的だった。それが今回は「断固として実施」で動かないのは、増税が悲願の財務省と握った結果なのか。「私や妻が関係していたら総理大臣も国会議員も辞める」と発言し窮地に陥った森友問題で、ダンマリを決め込み、公文書を改ざんしてまで自分と夫人を守ってくれた財務省への恩があるからだ。
安倍1強で霞が関にも自民党内にも恐怖政治と忖度政治が吹き荒れる。もはや安倍に異論を挟む者は誰もいない。
「霞が関の人事権を握られている怖さからか、安倍首相にモノを言う人はいなくなってしまった。官僚も自民党議員も危なっかしいことからは遠ざかる傾向が顕著です。一方で、安倍信奉者は神がかってきて、首相の批判はタブーという空気が広がっている。今年11月には安倍首相は桂太郎を抜いて在任期間が歴代最長になる。そうした自信も相まって、今やエンペラーのような状態に見えます」(斎藤満氏=前出)
日米貿易交渉で、中国が買ってくれないからと余剰トウモロコシの買い取りを押し込まれ、米国メディアの前でトランプ大統領に「買うと言ってくれ」と促されると、安倍は苦笑いで応じた。そんな情けないトップの姿を見せつけられても、外務省も経産省も「TPP水準」を守ったから協議は成功とうそぶくのだからア然である。それは大メディアもしかり、だ。
一体、どこまで安倍サマに忖度するのか。「私が権力者だ」と言ってはばからない狂気の首相が君臨する異常な国。絶対君主の前に、正論が封殺される異様な社会。それが今の日本の姿なのである。
日刊ゲンダイ
— 但馬問屋 (@wanpakuten) 2019年8月28日
【年金枯渇】
【安倍サマ忖度 正論が封殺される異様社会】
『それは狂気じみた消費税増税についても同じである』
「誰も異論を挟めなくなっているアベ様支配で、国はあらぬ方向に向かっている」
「消費税増税についても、森友で世話になった財務省と握っているのか」
#買って応援 pic.twitter.com/GVUqq4VelJ
アベサマってナニサマやねん!!💢
— Yasumi (@updEnT3MbTWVjWJ) 2019年8月28日
【安倍サマ忖度】正論が封殺される異様社会 それは狂気じみた消費税増税についても同じである 韓国へのお門違いの貿易制裁が泥沼化する中、誰も異論を挟めなくなっているアベ様支配で、国はあらぬ方向に向かっている 増税賛成の日経新聞も鳴らす警鐘 首相の批判はタブーという空気(日刊ゲンダイ) pic.twitter.com/ZboRJ8TlBi
— KK (@Trapelus) 2019年8月28日
▲上へ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK264掲示板 次へ 前へ
投稿コメント全ログ コメント即時配信 スレ建て依頼 削除コメント確認方法
▲上へ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK264掲示板 次へ 前へ
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。