http://www.asyura2.com/19/senkyo264/msg/595.html
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ルポ、ソウルで見た「対日対抗」と「不買運動」
https://gansokaiketu-jp.com/kaiw-forum/whitekoku-shitei-kaijyono-kakugiketteigookita-kankokunaigaino-kankokujinno-hannitikoui/Seisakutekina-hanniti/wforum.cgi?mode=read&no=1&reno=no&oya=1&page=0#1
参照先 : http://wedge.ismedia.jp/articles/-/17050?page=3
現在、両国間に起きている事態の発端は、韓国の徴用工と遺族4人が新日鐵住金(現・日本製鉄)を相手取った裁判で、昨年10月、韓国の大法院(最高裁)が、新日鐵住金に賠償金1億ウォン(約1000万円弱)ずつ支払うよう判決が下した。その後、大法院の判決が下された日本の企業は三菱重工業、不二越の裁判まで合わせて3社である。
安倍晋三政権が文在寅(ムン・ジェイン)政権にこの徴用工判決の解決を求めたが、文在寅大統領は、3権分立の民主主義国家で、大法院の判決は尊重されなければならないとし、対応していなかった。さらに15年12月の韓日慰安婦合意によって設立された「和解・癒し財団」を韓国政府が昨年11月に解散させた。これに対して安倍政権が対韓国輸出規制で対抗し、いまの1カ月間半に及ぶ両国の間で泥沼化している現状といえるだろう。
韓国国民に不買運動が急に火がつくことになったのは、安倍政権の輸出規制措置の上、以下のことが大きな影響を及ぼしたようだ。ユニクロの最高財務責任者(CFO)が「(日本製品の不買運動の)影響があったとしても長期に継続するとは考えていない」「業績を引っ張るほどには至らないと想定している」という趣旨の発言があった。さらに、日本の政治家や右翼の似たような発言らが、火に油を注ぐ格好となったのは間違いないだろう。
まず、不買運動で最も影響を受けているのはユニクロ、そして日本のビール、日本への韓国人観光客の減少だろう。
現地の報道によると、ユニクロの場合6月に比べて7月の売上が40%、日本のビールは65%減少した。
ソウルのユニクロ
https://gansokaiketu-jp.com/Gazou/souruno-yunikuro.jpg
旅行会社・ハナツアーは、「日本に行く韓国人観光客は7月は前年同期比、36%減少しました。九州は42%減少しました。8月は、出発基準で75%減少です」(広報チーム関係者)。現地では、旅行業界の話として、50%〜70%減少したと報じている。8、9月にはさらに下がるものと予想している。
新車比較見積り購買プラットホーム・「ゲッチャ(Get車)」の企業付設研究所によると、人気があったトヨタのレクサスは購買申請基準で7月に60%減少した。ホンダ車は66%減少。また、映画館では日本のアニメの封切が無期延期になったりした。
不買運動は、日本の自治団体にも影響が及ばされているいるようだ。6日、航空業界によると、日本の地方自治団体らが韓国の低費用航空会社(LCC)を訪ね、日韓航空路線の維持を要請したという。香川県高松市と鳥取県米子市、富山県の幹部たちが先月、それぞれ「エアソウル」の本社を訪れた。LCCの「済州航空」にも日本の自治体の幹部らが訪問している。先月末の集計基準でエアーソウルの8月、日本路線の予約率は45%、9月の予約率は25%に止まっているようだ。
最近は、不買運動が育児用品や趣味生活用品にまで広まっている。7月中旬に不買運動のサイト"ノーノ―ジャパン"で60個だった不買運動品目リストが、ホワイト国から除外された8月2日には130品目に増加。この運動の勢いは8月に入ってもっと酷くなった。関税庁の統計によると、日本のビールの輸入は8月1日から10日までを基準に、昨年同期比98.8%も減少した。日本の酒である"清酒"の輸入も8月上旬基準で、昨年同期比70%近く減少し、日本製品を好むゴルフクラブも60%減少した。
最近、安倍政権を糾弾する集会では、手にしたピケットなどスローガンが、"NOジャパン"から"NOアベ"に変わった。普通の日本人と安倍政権を区別して対応するという訳だ。
筆者は7月19日、ソウル市内のデパートに入店しているユニクロなどを取材した。
「7月4日ごろから売り上げが急に下がってセール期間中なのに、お客様が40%ほど減少しました。特に20〜30代が最も大幅に下落した」(社員) 。
ユニクロの前にいた女子高生2人に聞くと「私の友達の学校では学生たちが自分で使っている日本の文房具を定められた場所にすべて捨てていると聞きました。私たちも不買運動に賛成しています」と語った。
また、ユニクロの服を返還しに来たという29歳の男性は「日本が好きなので、今夏に日本に行こうとしましたが、いまの状況で行けなくて東南アジアのラオスに変えました」という。
コンビニで会った小学校6学年の生徒は、「学校の社会科の時間に先生が映像(動画)で、いま、韓日間に起きている状況について説明してくれました」とし、友達同士で不買運動しようと勧誘していると話した。
一方、若者たちは自分が直接書いた手紙をSNS(ソーシャルネットワークサービス)上に載せて不買運動を薦めたりもする。このような提案を互いに書き上げ、一瞬にしてインターネットなどへ広がり、かなりの波及力が発生したようだ。さらに、毎週土曜日の夕方、ソウルの日本大使館周辺では、輸出規制の解除を促し、安倍政権を糾弾する抗議のロウソク集会が開かれている。
「私たちは再び日本に負けない」「決して座視しない」
このような不買運動が持続的に拡大されているのは、文在寅大統領の安倍政権に対する強い批判が相当影響を及ぼしていると言えるだろう。韓国政府とメディアは、日本の輸出規制措置を「経済報復」と受け止めている。日本の閣議で韓国がホワイト国から除外された当日の午後、文大統領は臨時国務会議(閣議)を開き、「私たちも対抗できる案を持っている。私たちは再び日本に負けない」「決して座視しない」と、強硬な声明を発表した。
文政権発足後に青瓦台(大統領府)の閣議過程が生中継されたのは初めて。青瓦台の参謀たちも毎日のように、フェイスブックなどで安倍政権を非難し、対抗意志を固めている。文大統領の強力な対応以降、40%代後半だった(文大統領の)国政支持度が50%初まで上昇した。
大統領直属機関である「国民経済諮問会議」の李済民(イ・ジェミン)副議長は8日、文大統領が大統領府で主宰した諮問会議の全体会議で、「韓国は2次大戦以後世界の自由貿易の秩序に早く便乗して、開発途上国のうち唯一に先進国に変身した。ここには1965年の韓日国交正常化が一部の助けになった」と前置きしたうえで、「当時、日本は韓日間の垂直分業体制を作ってこれを持続しようとしたが、韓国は多くの分野で日本を追い越した」とし、「いま安倍首相の日本はその意図しなかった結果を返ししよう(引き戻そうと?)とするもの」と主張した。
韓国の経済専門家らの中に、安倍政権が韓国の早い経済成長で日本に追い付こうとするや、いまの米国が中国にやっているような方式で韓国の経済(技術)を押さえつけようとしていると、主張する人がかなりいる。前の国民経済諮問会議の李済民副議長も、同様の趣旨の発言をしたのだ。
「李舜臣将軍が最初の勝利を収めた場所」
一方、文大統領は、国民に一貫してわかりやすいメッセージを送っている。7月12日、「李舜臣(イ・スンシン)将軍がわずか12隻の船で(16世紀末に日本水軍133隻、または330隻ともいわれる大軍との戦いで)国を守った」と語った。また、先月24日、文大統領は釜山で自治団体長らとの懇談会を「亀甲船の刺身屋」で行った。30日に、南海岸の島を訪問した際に、「李舜臣将軍が最初の勝利を収めた場所だ」と発言した。亀甲船は李舜臣将軍が開発し、日本水軍と戦って勝ったといわれる船である。
南北間の経済協力で平和経済が実現すれば
日本に一気に追いつくことができる
また、文大統領は首席秘書官・補佐官会議で「日本経済が韓国経済より優位にあるのは経済規模と内需市場であり、南北間の経済協力で平和経済が実現すれば、日本に一気に追いつくことができる」と述べた。
ところが、北朝鮮は翌日、韓国に「(我々に)殴られるような振る舞いをするな」といい、ミサイルを発射した。北朝鮮は連日のように、文政権を"おびえた犬"などと、乱暴な言葉で批判している。こうした状況で、実現の可能性があるのか、または、数十年かかるのかもしれない北朝鮮との経済協力で日本を超えるという文大統領の発言に、国家の指導者があまりにも理想的で観念的ではないかとの懸念の声も出ている。
与党・民主党のシンクタンクである民主研究院は先月30日、「日本の輸出規制措置による韓日の葛藤が、来年の国会議員総選挙(4月)で与党に有利に働くだろう」という趣旨の報告書を民主党議員たちに送った。「(日本への)原則的対応を好む世論からみて、総選挙への影響は肯定的だろう」と報告した。これに対し「(与党が)外交的解決策よりも反日争いが得票に役立つと判断している」(朝鮮日報の社説)。
また、与党の一部では、「来年の東京オリンピック・ボイコット」と、「韓日秘密軍事情報保護協定(GSOMIA)」を破棄しようという主張も出ている。このような文政権の対日スタンスについて野党は、「実質的な対策作りはせず、ただの『反日扇動』だけに没頭する青瓦台と与党は外交的解決策作りに乗り出すべきだ」と批判した。
一方、日本外務省当局者は9日、韓国特派員らに徴用工問題について「韓国側が本質に近づいていくもっとクリエイティブな解決策を提供してほしい」と注文したという。さらに、「私たち(日本)の措置は報復ではないと言うが、その根底には徴用工問題があり、慰安婦合意破棄など、昨年発生した様々な事件がみな積もっていると思う」と話したようだ。日本の対韓輸出規制措置が徴用工問題と関連した対抗措置であることを事実上認めた発言である。
いまの両国の首脳同士の強対強の形の対抗は、国益のためのものだと強弁するだろうが、それだけがすべてではないだろう。両首脳が互いに政治的目的のために利用している面はないだろうか。このような争いの直接的で最も大きな被害者は、結局、両国の企業と国民だ。泥沼状態の韓日関係を修復する道筋は見えていない。
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