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これはいけるな。楽しみだ。⇒れいわ躍進 共感集める「反エリート」意識…「ヤンキー気質」山本太郎氏は地方に浸透するか・前編 - 毎日新聞 https://t.co/Wmqait31gM
— 二宮金太郎 (@golgo13er) 2019年7月25日
れいわ躍進 共感集める「反エリート」意識…「ヤンキー気質」山本太郎氏は地方に浸透するか・前編
https://mainichi.jp/senkyo/articles/20190724/k00/00m/010/134000c
毎日新聞 2019年7月24日 14時44分(最終更新 7月24日 18時43分) れいわ新選組が比例選で2議席 山本代表「次は衆院選」 参院選投開票日にれいわ新選組の開票センターで支援者らと笑顔を見せる山本太郎代表(手前)=東京都千代田区で2019年7月21日、小川昌宏撮影 インターネットや街頭で支持を集め、今回の参院選で2議席を獲得した「れいわ新選組」(山本太郎代表)。中島岳志・東京工業大教授(近代日本政治思想)は、支持拡大の背景を「地方の人にとって隣にいそうな山本氏のヤンキー気質が、地元愛が強く高学歴エリートに反発する人たちに受けている」と分析し、今後は地方の自民支持層や無党派層に浸透していく可能性があると指摘する。れいわ候補の地方遊説に同行し、「れいわと地方の親和性」について探ってみた。【中川聡子/統合デジタル取材センター】 「当事者はかやの外」 支持者の親子連れと握手し、支持を呼びかける渡辺照子さん=山梨県北杜市で2019年7月15日、中川聡子撮影 「もうエリートによる、エリートのための政治はいりません。当事者こそが専門家」。15日朝、れいわ新人の渡辺照子さん(60)を乗せた選挙カーは演説の録音を流しながら、東京都内から山梨県へ向かっていた。 車はれいわカラーのピンクが基調の派手なデザインだ。のぼりや機材が積み込まれ、選対関係者や記者ら6人がすし詰めになった車内で、渡辺さんはスッピン、髪にパッチン留めといういつもの格好。映画監督の岩井俊二さんから候補者に贈られたというピンクの法被を羽織っている。「朝ご飯、食べられなくてね」と笑いながら、団子をほおばり、新聞に目を通した。 渡辺さんは若い頃、ホームレス生活の中で出産し、25歳の時に夫が失踪。派遣労働をしながら2人の子どもを育てたシングルマザーだ。「貧乏で地べたはいつくばったから、見えるものがあるんだ!」。壮絶な半生と生活実感を前面に出した街頭演説は、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)で40万回以上再生され、反響を呼んだ。 派遣の待遇を変えたいと、労働運動に参加し、国会で意見を述べた経験もあるが、「偉い人に何度『お願い』しても、生活はよくならなかった。既成野党も思想や理念でけんかばかりして、生活が苦しい当事者はかやの外」と政治不信は強い。しかし、カンパやボランティアが支えるれいわは「無党派層や当事者を動かすムーブメントになるかも」と期待が持てた。だから、山本代表からの出馬要請に「迷いなく応じた」という。 涙ぐむ支持者と抱き合い 「てるちゃーん!」。正午ごろ、北杜市に到着すると、支持者40人ほどが拍手と声援で出迎えた。地元の市民運動関係者や、山本代表を応援してきた東京出身者が中心だ。スーパーやJR韮崎駅前などを回ったが、人は少なく、地方への浸透は弱いと感じた。 長梅雨に見舞われた遊説だったが、さまざまな年齢層の男女が渡辺さんの演説会に駆けつけ、耳を傾けていた=甲府市のJR甲府駅前で2019年7月15日、中川聡子撮影 とはいえ、支持者の熱量は高い。同市コミュニティセンターでの講演会やJR甲府駅前での演説会には、それぞれ100人以上が集まった。甲府駅前では、子連れの若い夫婦から高齢者まで幅広い年代の男女が雨の中、2時間近い演説に聴き入った。「消費税を上げて、年金も少なくなる。貧乏人が金持ちを支えてるんですよ。みんな我慢強すぎるの。みんなで怒ろうよ!」 演説後は握手や写真撮影を求める有権者が長蛇の列に。「私もシングルマザー。頑張って」「派遣で生活が苦しい」。涙ぐむ有権者と握手し、抱き合う場面が繰り返された。 農家の男性も応援 聴衆に若い男性3人連れがいた。地元の農家仲間だという。その一人、雨宮陽一さん(35)は東京で美容関係の仕事をしていたが、濃い人間関係や豊かな自然が恋しくなり、地元・山梨に戻った。農業の魅力を伝えようと、毎年約1500人を集める農業フェス「農民ダイナマイト」を主催している。 原発維持、環太平洋パートナーシップ協定(TPP)の締結といった自民党の政策には「農家にとって死活問題」と反対の立場。SNSを通じてれいわに関心を持ち、渡辺さんの演説を聴きにきた。「山本代表や渡辺さんは僕らの目線に近く、食の安全や生活保障を第一に掲げる点にも共感する。不安感が僕らの世代を覆っているからこそ、『あなたを幸せにしたい』というストレートなメッセージが響く」と話した。 スタッフには地方のサーファーも 「れいわ新選組」の候補者全10人が登場した「れいわ祭」=東京都品川区で2019年7月12日、吉井理記撮影 参院選で、のべ3500人以上に上ったれいわのボランティアスタッフにも、地方在住者がいた。石川県で建築設備会社を経営する平井規公さん(38)。選挙期間中は東京・四谷の事務所に泊まり込み、支援に奔走した。 茨城県出身で、2010年ごろまで千葉県柏市でとび職をしていたが、「典型的な無関心層だった」という。サーフィン好きで、11年の東京電力福島第1原発事故により、関東の海水浴場が営業休止するなど影響を受けたため、石川県野々市市に移住した。 自己表現の手段としてタトゥーを愛好するが、「田舎では偏見をより強く感じる。いろんな生き方が受け入れられる社会になればいいのに」。海や山が身近な暮らしの中で、「消費でストレス発散する都会生活のおかしさや、社会の仕組みも意識し始めた」。 地元経済の地盤沈下も深刻だ。商工会議所にも関わっているが、「地元の経済人は自動的に自民党に投票する」と首をかしげる。かといって、国会で「子どものけんか以下」のやり取りを繰り広げている野党にも共感できない。「(山本)太郎さんは『金持ちのための政治をやめよう』とか、難しい話じゃない、当たり前のことを訴えている。太郎さんも同じこと考えてくれてんだ、じゃあ俺らで押し上げたいな、と」 地方への浸透カギに 参院選後の記者会見で、山本代表は「衆院選では100人規模で擁立したい。政権にリーチしたい」と語った。「狙うのは野党票ではない。一番大きな部分だ」。れいわは自民党支持層や、投票に行っていない「無関心層」を掘り起こそうとしている。 今回の投票率は48.8%と戦後2番目に低かった。だが、地方の現役世代も、将来への不安感から政治意識を高めつつあると感じる。眠れる地方の票をれいわは獲得できるのか。後編では中島教授にれいわ人気の背景と行方を聞く。(後編につづく) |
れいわ躍進 大衆の情念に訴える 「ヤンキー気質」山本太郎氏は地方に浸透するか・後編
https://mainichi.jp/senkyo/articles/20190724/k00/00m/010/242000c
毎日新聞 2019年7月24日 18時04分(最終更新 7月24日 19時31分) 「れいわ新選組」を率いる山本太郎さん=東京都品川区で2019年7月12日、吉井理記撮影 山本太郎代表が率いる「れいわ新選組」が支持を広げた背景には何があるのか。「『リベラル保守』宣言」「血盟団事件」などの著書がある中島岳志・東京工業大教授(日本政治思想)に聞いた。【大場伸也/統合デジタル取材センター】 中島岳志・東工大教授に聞く 中島岳志・東京工業大教授=2019年7月23日午後1時36分、大場伸也撮影 ――れいわはインターネット上や東京の街頭演説で人気を得て、参院選で2議席を獲得しました。 ◆これまでの政治家との言葉の違いが大きかったと思います。左派政党はこれまで、基本的にはエリート政党だった。枝野幸男・立憲民主党代表も、玉木雄一郎・国民民主党代表も、基本的にはオールマイティーな政策の人。何を聞かれてもしっかりとした答えができます。ところが、山本さんは街頭で質問された時に「ぼく、それ分かりません」「この中でぼくより詳しい人がいたら答えてください」と言うんです。これはエリートの中年男が一番できないことだと思うんです。 そして、彼の言葉を通して大衆の情念が伝播(でんぱ)していきます。「死にたくなる社会っておかしくないですか」「生産性で人間の価値、測られてないですか」「生きててくれよ!」。これは、人間の普遍的な魂に投げかけている。論理よりも情動に訴える「田中角栄型」ですよね。 左派はどうしても理性で社会を設計していくから、政策エリートばかりで大衆層に届きにくかった。(大衆層は)保守政治家が強い領域だったんですが、そういうタイプのリベラル側の政治家が初めて出てきた。 自民支持増からの「共感」 ――中島教授は自民支持層からの共感に注目していますね。 ◆比例代表は意外と山本太郎票が多い。選挙区で自民党が圧勝しているような地方でも取っています。だから単なる都市現象ではないんだと思います。地方の自民党支持層から、それなりに票を集めているんじゃないかと思います。 立憲、共産は60〜70代の高齢者に支持され、逆に安倍政権は20〜30代に支持されてきました。今回、れいわの出口調査を見ると若者層が投票しており、これまでリベラル陣営が取れなかった層から票を取っていることがうかがえます。 安倍政権は明らかに「投票率を下げる」という選挙戦略を立てています。日本の有権者はいわゆる「2:5:3」、反自民2、浮動票5、自民支持3くらいの割合だと言われています。だから、自民党政権の内閣支持率が30%を切るとデッドラインに入る。 小泉純一郎元首相は面白い人で、「3」を攻撃して「5」を取ろうとした人。「自民党をぶっつぶす」と言って投票率を上げて、浮動票に働きかけて自民党改革をやろうとしました。だから不安定で、選挙は結構負けている。 一方、安倍さんは「5を寝かせる」選挙をやっています。組織票を生かして「3対2」で勝つ。選挙前に争点を作らず、メディアが取り上げないようにすることによって勝つという手法です。 ただ、左も含めてこの「3」と「2」がどんどん減り、組織票が効かなくなってきた。今回は低投票率にもかかわらず、東北で自民が負けた。もう組織だけで勝つ選挙はできなくなってきており、ここから後は「5」を巡る攻防が始まるはずです。れいわは「2」に頼ってきた左派政党とは違い、自民寄りも含む「5」を取りに行っていると思います。 自分の隣にいるような「ヤンキー気質」 ――山本代表個人の人気については、どう分析していますか。 ◆山本さんは「ヤンキー気質」だと思います。まず、高学歴ではないですよね。私は山本さんと同学年で、同じ関西出身なので以前から注目しているのですが、テレビのバラエティー番組で有名になり、高校を中退して東京で俳優になる。これは政治家にあまりいない田中角栄タイプの学歴です。 俳優として演じてきた役柄も、やんちゃなワルの役が多い。やさぐれだけど心は優しいみたいな。そういうイメージもあり、たとえば「家業を継いだけど、経営は厳しいです」みたいな地方の人たちにとって、山本さんって隣にいる感じなんですよ。地元の祭りでみこしを担いでいるような。「ヤンキー気質」としか言いようがないんですけれども。これまでの左派がまったく訴えてこなかった、こういう人たちにとって、枝野さんのような人は肌感覚として遠く感じるんだと思いますね。そこは山本さんが全然違うところだと思います。 日本でもリベラルなポピュリズムが登場 ――ここでの「ヤンキー」とは、地元愛が強くて、高学歴エリートに強く反発するような人たちというイメージですか。 ◆そうですね。山本さんのやり方は政治学の分析の枠組みでとらえると「ポピュリズム」になります。ポピュリズムというのは一般的には悪い意味で使われますが、政治学では良い、悪いという価値判断を伴わない分析概念として使います。これは大衆化された民主主義の時代に、政治行政の中心をエリートたちだけが独占しているということに対する反権威主義的な異議申し立て運動なんですね。反エリート、反権威主義に基づく大衆政治運動というのが、基本的なポピュリズムです。 ――山本さんを「左派ポピュリズム」とする見方も出ています。 ◆政治学の枠組みでみるとそうなります。近年、ポピュリズムになってきたのは、世界的には右派でした。外国人移民の排除などを訴える反権威主義が、欧州やトランプ米大統領の支持層に現れた右派ポピュリズム現象です。これに対し、米国の(民主党の大統領候補の一人である)バーニー・サンダース上院議員など、リベラル側のポピュリズムもここ数年、出てきました。 日本のポピュリズムは維新の橋下徹さんとか自民党の一部とか、右派がずっと担ってきましたが、これにリベラル側が参入したということだと思います。 地方の農協、青年会議所の人にも支持を得る可能性 ――れいわは今回の参院選で、あまり地方遊説をしていませんが、地方のいわゆる「ヤンキー層」との親和性は高いのでしょうか。 ◆潜在的には、地方の農協、青年会議所にいるような人たちに訴えかける力を持っているんだと思います。彼らは自民党政権に最も痛めつけられている。トランプ氏とは(貿易交渉で)何を約束したのかわからないし、環太平洋パートナーシップ協定(TPP)についても不信感がすごくある。 地元の人間関係があるから、自民党に自動投票しているけれども、発火点があれば自民党は案外もろいと思う。誰かが「王様は裸だ」と言ったことで、そんたくや自主規制が崩れる。それを山本さんが果たすのかということでしょうね。 イデオロギーではない危うさ ――山本さん自身に左派、右派へのこだわりはないように感じます。 ◆こだわりはないと思います。そこが危うさになる可能性もある。戦前を研究してきた人間からすると、5・15とか2・26事件を起こすような人たちは、基本的には下からの運動なんですよ。「苦しい人民がいるのに、君側(くんそく)の奸(かん)がいて暴利をむさぼっている」という思いがテロやクーデターにつながる。そうすれば、天皇の大御心(おおみこころ)と君民一体の共同体ができて理想社会ができる、というのが戦前の国体論なんです。 山本さんも2013年の秋の園遊会で、天皇陛下に直接、手紙を手渡して直訴したことがありました。彼は母子家庭で育ちましたが、雑誌のインタビューで「(天皇は)『父無き子の父』のような存在」と述べていました。こういうマインドは戦前の革新右派に近い。 血盟団事件(1932年に発生した連続テロ事件)を起こしたような人たちも、茨城県・大洗の農家の子弟などで、エリートではない。れいわも一転して「一君万民」的なものになる可能性があると思います。イデオロギー運動ではなく、ポピュリズムだからです。さまざまな思想とつながるというのがポピュリズムの最大の特徴です。 「エリートの盟友」がカギ 一つ重要なのは枝野さんだと思っています。ポピュリズムというのは、バランスが大事なんです。どこかでコントロールしないと。田中角栄がなぜ70年代、それなりにうまくいったかというと、エリートの大平正芳という盟友がいたからだと思います。枝野さんが山本さんをちゃんとリスペクトし、山本さんも枝野さんたちをちゃんとリスペクト(して共闘)できるか。この両輪がそろったときに初めて、政権を狙える野党の形になると思います。
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