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参院選序盤の情勢 下馬評通りならば「いつか来た道」
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/257836
2019/07/08 日刊ゲンダイ 文字起こし 安倍首相の第一声の周りは支援者のみ(C)日刊ゲンダイ 「自公、改選過半数の勢い」――右も左も同じ見出しが並んだ。朝日、毎日、産経各紙と共同通信が4、5日に参院選序盤の情勢調査を実施。6日土曜に結果を伝えたが、そろって自公与党が改選議席(124)の半数を大きく上回る勢いだ。 共同の調査によると、自公は77議席前後に上る勢いで、毎日調査では改憲発議に必要な3分の2議席の維持も、自公に日本維新の会を加えた3党の党勢が好調なら達する可能性も残るという。 いやはや、絶望的ではないか。各紙とも平日の電話調査でサンプルがかなり偏っている可能性はある。たとえば共同調査で回答を得たのは3万1000件。有権者3500人に1人の割合で、東京都では3300人だけ。単純に23区で割ると、1区当たり140人チョットだ。 さすがに官邸筋からも「(与党が)こんな良い結果が出るわけがない。メディアの調査はデタラメだ」との声が上がっているようだが、いくらデタラメでも数字は独り歩きしていく。 「実際の投票行動への影響を考えれば、情勢調査はもっと慎重に報じるべきです。序盤から、こんな結果が出回れば『どうせ自公が勝つなら、投票に意味はない』と、特に無党派層の棄権を増やすだけ。低投票率なら組織に勝る自公を利することになります」(政治評論家・山口朝雄氏) 折しも米紙ニューヨーク・タイムズが5日、安倍政権の言論封殺を批判したばかり。同紙は菅官房長官が記者会見で東京新聞記者の質問に「あなたに答える必要はありません」と回答を拒んだことなどを紹介。「日本は憲法で報道の自由が記された現代の民主国家だ。それでも日本政府は時に独裁政権のように振る舞っている」と断じた。 メディア対応ひとつ取っても海外に白い目で見られる言論弾圧政権与党の勝利を有権者が許してしまえば、それこそ、日本は完全な独裁国へとまっしぐらである。 車両に政権へのエールがあふれる異様な光景 「老後2000万円不足」で火がついた鬼門の年金問題の争点化を避け、自衛隊明記など改憲4項目を公約に掲げ、争点の上塗りを図る。法人・所得税率ダウンで富裕層を助けた分を消費増税で生活弱者に押しつけた「過去最高の税収」を「経済が強くなった」とうそぶき、アベノミクスの成果とアピールする。 今度の参院選でも安倍首相の国民騙し、争点隠しは目に余るが、それを後押しするように都心の電車内にも似た言葉が躍る光景は不気味だ。 保守系月刊誌「WiLL」や「Hanada」の中吊り広告は「税収はバブル期超えの過去最高!」「野党共闘に日本は任せられない」と政権継続にエールを送る見出しだらけ。JR山手線など2950両に2、3日広告を1枚ずつ掲出するだけで210万円ものカネが飛ぶ。大手とはいえない両誌の出版元にすれば大層な出費だと思うが、それだけの価値と見返りを見いだしてこその安倍応援広告なのだろう。 ネット上でも安倍応援団による辺野古基地建設への抗議活動に対する差別発言があふれ、「イージス・アショア」配備問題では防衛省のズサン調査の発覚で白紙撤回を求める秋田県知事に、辞職あるいは「受け入れろ」と迫るメールや電話が多数届いているという。 自公圧勝の参院選の序盤情勢が、差別や同調圧力に満ちた応援団に支えられているのであれば、薄気味悪い。この国は根底から「独裁」を求め始めているのだろうか。 鉄道車両で大宣伝(C)日刊ゲンダイ
国会で安倍は野党の質問に正面から答えず、論点スリ替え。自分の言いたいことだけを長々と話し、質問と答弁はかみ合わず、マトモな議論が成立しない。そのクセ、批判されるたび前政権を攻撃し優位性を誇示するから、子供じみている。 「悪夢のような民主党政権」 安倍はこう言って前政権を批判した2月の自民党大会以降、民主党政権を「悪夢」と言って会場の笑いを誘うのを“お約束”にしてきた。 立憲民主党会派の岡田克也前副総理が「政党政治において頭から相手を否定して議論が成り立つのか」と撤回を求めても、安倍は「党総裁として言論の自由がある」と拒否。岡田は、異なる意見を尊重し合わなければ議論しても意味をなさない、と指摘したのだが、ここでも「言論の自由」へと論点スリ替えだ。 いくら安倍が「悪夢」発言で笑いを取って得意になっても、それは「さげすみの笑い」でしかない。それでも安倍は意に介さず。ついには通常国会閉幕後の会見で「再びあの混迷の時代へと逆戻りするのか」を参院選の「最大の争点」と言い放ったのだ。 議論から逃げ、民主党政権の失敗をあげつらって野党をコケにし、身内で固まって嘲笑する――。今回の参院選でも安倍は遊説日程を公表せず、身内だけに動員をかけるありさまだ。その政治姿勢には、自分の立場は常に相手より上、異を唱える人々を認めず、さげすみ、排除する意識がにじむ。なるほど、安倍応援団の間で差別や同調圧力がはびこるわけだ。 野党に求められる歴史的な大局観 高千穂大教授の五野井郁夫氏(国際政治学)はこう言った。 「安倍首相が政権に返り咲いて6年半。第1次政権からの通算では今秋に戦前の桂太郎首相を抜いて憲政史上最長となるのに、まだ民主党政権を批判しているとは情けない。野党を嘲笑することでしか首相としてのアイデンティティーを保てないのなら、6年半の成果によほど自信がないのでしょう。多様な意見や利害を与野党の議論で調整し、合意点を導き出すのが、国会の大きな役割です。ところが、安倍首相はその役目を完全放棄。盤石の政権基盤にあぐらをかいて、野党をあざ笑うのみ。一緒にあざ笑う人だけで身内を固め、不都合な事実を進言する人は誰もいない。都合の悪いことは否定すれば消えると思い込み、不都合な勢力は排除。支援者しか政治の恩恵を受けられない。『嘲笑する政治』の行き着く先は、そんな裸の王様による独裁です」 笑われっぱなしの野党にも責任がある。参院選の勝敗のカギを握る「1人区」で候補を一本化しても、しょせん、アリバイづくりで見せかけの「ファイティングポーズ」。一皮むけば、立憲民主と国民民主の醜い主導権争い、共産と手を合わせようともしない連合の体質、立憲の枝野執行部のトップダウンによる候補者選定への各県連の不満……などが渦巻き、選挙戦も各党バラバラ。とても「共闘」には程遠い状況である。 「今の野党は各政党や候補者の都合ばかり優先させ、本気で政権と戦う意思を示せていない。小異を捨てて大同につかなければ有権者の受け皿にはなれません。首相が野党をさげすみ、同じ意見の政治家しか相手にしないという国会の翼賛化が進む中、いがみ合うだけで無力化する野党は戦前の政党政治の崩壊を連想させます。対立激化による国民の嫌気が軍部の台頭を許し、政党は骨抜きにされ、大政翼賛会になだれ込んだ愚行を再び繰り返すのか。今の野党には歴史的な大局観が必要です」(法大名誉教授・五十嵐仁氏=政治学) 下馬評通りなら、いよいよ、この国は「いつか来た道」の「悪夢」にうなされる。安倍は著書に「軍事同盟というのは“血の同盟”」と書いている。米軍のために血を流して戦う自衛隊に変えることが、9条改憲の本当の狙いではないか。 「自衛隊も血を流せ」と言わんばかりの危険思想の持ち主を、総理のイスに座らせたままでいいのか。朝日の調査では有権者の5割が投票先を明かしておらず、安倍自民圧勝の情勢が激変する可能性は残されている。 今からでも遅くはない。有権者は目を覚ますべきだ。
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