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露骨な国民騙しの美辞麗句 安倍自民の公約は嘘ばかり<下>
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/257553
2019/07/04 日刊ゲンダイ 文字起こし プーチン大統領にいいようにあしらわれている(C)Sputnik/ロイター
外交公約もイカサマのオンパレードだ。 トランプ大統領から、「日米安保条約は不平等だ。この6カ月間、安倍首相にも伝えてきた」と、日米関係を変更すべきだと訴えられても、「日米同盟は強固だ」と有権者に訴えているのだからもう漫画である。しかも、トランプとは「無二の親友」のはずなのに、先月30日に行われた「米朝電撃会談」について一切、事前に知らされなかったのだから話にならない。「盟友」ならば、真っ先に伝えられるのではないか。 一体、どこが「強固な同盟」なのか。なのに、NHKを筆頭とする応援団メディアは「世界のリーダー」などと持ち上げているのだから、どうかしている。 仰天なのは、参院選の公約に堂々と「ロシアとは領土問題を解決し、日ロ平和条約の締結を目指します」と掲げていることだ。北方領土の返還交渉が行き詰まったことは、子供だって知っているのに、この詐欺師政権は、堂々と嘘をつけば国民を騙せると考えているのだから信じがたい。 「北方領土の返還交渉は、日本の完敗でした。昨年11月の日ロ首脳会談以降、日本は一方的に譲歩を重ねてきた。『4島返還』や『固有の領土』という従来の主張を封印してしまった。 その一方、ロシア側は『4島をロシア領と認めない限り交渉しない』などと、どんどんハードルを上げていった。結局、4島どころか2島も返らず、経済支援をさせられただけでした。これほど国益を損ねた外交があったのでしょうか。いったん2島返還で譲歩したため、もう4島返還を訴えることもできなくなってしまった。安倍首相は国民に説明し、謝罪すべきですよ。ところが、この期に及んで『日ロ交渉を加速』を公約に掲げているのだから、神経を疑いますよ」(筑波大教授の中村逸郎氏=ロシア政治) ペテン首相は選挙中も、トコトン外交で“やっている感”を演出するつもりだ。 得票狙いなのは明らか(C)共同通信社
安倍政権の薄汚さがよくわかったのが、わざわざ参院選の直前に、韓国に対する「輸出規制」を打ち出したことだ。 半導体製造に使われる化学製品3品目について、韓国への輸出規制を強めると発表。と同時に、安全保障上、問題のない国として輸出手続きを簡略化する「ホワイト国」のリストから、韓国を外すことも明らかにした。 この3品目の供給を断たれたら半導体の製造は不可能。半導体が基幹産業である韓国には大打撃だ。 さすがに今回の日本の対応には、国際社会から批判の声が上がっている。WTOのルールにも反しかねないから当たり前だ。 しかも、G20サミット議長国として「自由で公平かつ無差別な貿易」を宣言にまとめた2日後に発表したのだから、国際社会が不信の目を向けるのも当然というものだ。 この時期に「韓国叩き」に走った理由は、“得票狙い”が目当てなのは明らかだ。 経済アナリストの菊池英博氏はこう言う。 「日本経済にとって、韓国に対する輸出規制は、メリットは何もありません。マイナスばかりです。将来的には韓国企業が供給元を日本企業から変える可能性がある。それでも安倍政権が、韓国イジメを始めたのは、参院選で票を集めるためでしょう。2017年の衆院選の時、安倍政権は北朝鮮の脅威を煽り、“国難突破解散”と名付けて大勝した。麻生大臣は『北朝鮮のおかげで勝てた』と正直に話しています。でも、米朝会談が行われ、もう“北風”は使えない。そこで、今回は、ネトウヨを中心に広がる“嫌韓感情”に火をつけるつもりなのでしょう。安倍支持者は、中国叩き、韓国イジメをすると喜びますからね。それもこれも、安倍政権には他に訴える材料がないからです。年金2000万円問題、消費増税から国民の目をそらす狙いもあるでしょう」 安倍政権の露骨な「国民騙し」「争点隠し」は、いずれ有権者から批判を浴び、裏目に出る可能性もあるのではないか。
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