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討論会で「選択的夫婦別姓を認めるか」という質問に対して唯一、自民党の安倍晋三総裁(中央)が
挙手をしなかった場面です。
安倍首相の悪印象が全開だった党首討論会
http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2019/07/post-d1fa21.html
2019年7月 3日 植草一秀の『知られざる真実』
日本記者クラブ主催の党首討論会が開催されたが、日本政治の現状を凝縮するものだった。 三つの問題点を指摘しよう。 第一は、主催者側の対応があいまいそのものであったこと。 公共の電波を利用する党首討論会は選挙の正式行事の一角に位置付けられる重要なものであるはずだ。 明確なルール設定と、厳格なルール遵守が必須の条件になるが、なあなあ、ずるずるの討論会運営であった。 今回に限る問題ではなく、日本のマスメディアの体質をそのまま反映するものである。 第二は、自民党党首の安倍晋三氏の行動が傍若無人に過ぎること。厳格なルールの下での正規の行事である。 自民党代表といえども一人の参加者に過ぎない。 自分だけは特別な存在であると勘違いしている行動が全面的に提示された。 第三は、安倍内閣に対峙する野党勢力が安倍内閣打倒に向けて結束して対応するべきところ、効果的な対応が何一つ示されなかったこと。 不正な運営が維持されるなら、このような有害な企画は廃止するべきだ。 実施するなら、全面的な運営方法の刷新が必要不可欠である。 第一の問題から考察してみよう。 主催者側の行動が曖昧そのものであったこと。 何よりも重要なことは時間管理である。 これはNHKの日曜討論でもまったく同じだ。 1回の発言を1分以内とし、1分が経過するとランプが点滅する。 さらに、10秒が経過すると点灯する。 ここで発言をやめなければならないとの「ルール」になっている。 ところが、主賓席に座る与党代表者がルールを破っても司会者が注意しない。 延々としゃべり続ける。 野党が政府批判を行うと、司会者が割って入り、強引に発言を中止させる。 ルールがあってなきが如しなのだ。 時間が経過した時点でベルを鳴らし、時間が超過したらブザーをなり続ける仕組みを入れるべきだ。 同時に画面上にボクシング中継と同様の時間表示をするべきだ。 米国の大統領選に際してテレビ討論が行われるが、ルールは明確に定められ、ルールは厳格に運用される。 日本政治がフェア=公正でないのは、メディアの曖昧な対応に大きな原因がある。 その「忖度」運営の首謀者がNHKである。 党首討論会を議席比例の時間配分とするなら、そのように明確なルールを設定すればよい。 各党公平な発言機会という条件で党首討論を実施するなら、その条件を確実に満たす明確なルールを設定して、厳格に運用するべきなのだ。 安倍首相は常に制限時間を大幅に超えて発言し続けた。 YESかNOかで答える質問に対しても、発言が許されていないのに、一人だけ不規則発言を繰り返した。 リスペクトする者が皆無に近い存在だが、曲がりなりにも一国の首相なのだから、傍若無人の勝手な振る舞いを慎むべきである。 記者の質問に逆ギレして、質問とまったく関係のない新聞批判を展開することも見苦しいだけの行為である。 在任期間の長さと、首相としての風格、存在の重みとはまったく関係がないことを日本の主権者に改めて強く印象付けている。 第三に、討論会の運営手法において、安倍首相の発言時間が突出して長く確保される方式であったことを踏まえれば、安倍内閣打倒で足並みを揃える野党陣営は、戦略的な対応を示すべきだった。 答弁者を指名して質問するコーナーで、公明党は安倍首相を指名して質問した。 明らかな出来レースで、自公の政策をアピールするために時間を活用した。 したがって、この場面で野党陣営は、すべての質問の回答者を野党陣営に設定して、野党の主張、与党への批判を展開するべきだった。 この方式を取ることによって、討論時間のなかでの野党の主張をアピールする時間を拡張できる。 すべての野党が安倍首相に質問をすることは、安倍首相の独演の時間を提供させるだけで与党を利するだけなのだ。 野党は記者クラブに対して、討論会のルール明確化と厳格なルール運営を、具体策をもって提示するべきである。 【ノーカット】参院選前に与野党党首らが討論会 日本記者クラブで
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