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G20大誤算 最大の見せ場で露呈した「外交の安倍」正体
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/257275
2019/06/29 日刊ゲンダイ 文字起こし 女将なたたずまいの昭恵夫人とともに(代表撮影) 「本年、日本では天皇陛下がご即位され、令和の新しい時代を迎えました。令和の意味は美しい調和、beautiful harmony。お集まりの首脳の協力を得て、大阪サミットでも美しい調和を実現したいと思います」 28日から2日間の日程で開幕した大阪G20サミット。最初の全体会合で安倍首相はこう意気込んだ。経済が主要テーマのG20で「美しい調和」って一体何なの? という疑問はさておき、日本が初めて議長国を務め、安倍がホスト役のG20は一致結束とはほど遠いと言っていい。 3週間後に迫った参院選(7月4日公示―同21日投開票)に向け、慣例を破ってG7前に押し込み、主要国の首脳と肩を並べて“外交のアベ”を演出するべく仕掛けた大舞台にもかかわらず、リーダーシップをみじんも発揮できないまま。IMF(国際通貨基金)が、米中貿易戦争の激化で2020年の世界経済の成長率が0.5ポイント下押しされると警告を発しているにもかかわらず、保護主義の暴走を食い止める手だてを打てやしない。空前の中身空っぽG20で自爆のバカ丸出しである。 リーマン・ショックへの対応で各国が協調するために08年11月に始まったG20サミットは、立ち上げの経緯もあって議題の中心は経済だ。保護主義的な動きには結束して反対を示してきた。ところが、「米国第一」を掲げるトランプ大統領の参入でシッチャカメッチャカになり、昨年末のブエノスアイレスG20では首脳宣言から初めて「保護主義に対抗」との文言が削除された。安倍政権は前例踏襲で逃げを打ち、「自由貿易の促進」でお茶を濁すハラだという。 首脳会談を詰め込むトランプのワンマン ホストの務めもちゃらんぽらんなら、個別会談でも成果は見えない。日中首脳会談では、中国が沖縄県の尖閣諸島周辺の接続水域で2カ月以上にわたって公船を航行させていることに対して自粛を求めたが、習近平国家主席は領有権を主張する従来通りの立場を主張。手柄のように報じられている国賓として来春の再来日については、「桜満開など季節の良い時に実現したい」と孔鉉佑駐日大使に事前に漏らされ、習近平には「いいアイデアだ」と上から目線で応じられる始末だった。 3カ月連続で会談したトランプとは、イランや北朝鮮への対応で連携する方針を確認し、貿易交渉の早期妥結で一致した程度で、過去の会談をなぞっただけ。 来日直前にトランプが吹かしていた「日米安保条約の破棄」については議題にしなかったというから、呆れるほかない。「個人的な信頼関係」を誇示しておきながら、国益に関わる安全保障について真意をただすこともできない。しかも利害調整が複雑な多国間協議を毛嫌いするトランプは、貿易戦争が過熱する中国をはじめとする8カ国との首脳会談を詰め込み、G20の運営に支障をきたすほどだ。 高千穂大教授の五野井郁夫氏(国際政治学)はこう言う。 「そもそもG20の議長国は参加国の持ち回りで、安倍首相の力で引っ張ってきたものではありません。安倍政権下での開催は単なるタイミングに過ぎない。国際社会は安倍首相をトランプ大統領のポチだとみなしていますから、米国を説得して『反保護主義』に立ち返る腕力も期待されていないのが実情でしょう」
いくら“アベ様TV”のNHKが実況で盛り上げようとしても、日中、日米首脳会談の空疎さの前ではそれも形無しである。 NHKは午前11時から約2時間枠で特別番組を生放送。「G20のメンバーに加え、8つの招待国、国連など9つの国際機関、合わせて37の国や国際機関の首脳らが参加した史上最大規模の首脳会議となります」と持ち上げ、各国首脳らの会場入りから、安倍の出迎えシーン、記念撮影、首脳特別イベントまで垂れ流した。スタジオにはアナウンサー2人に政治部記者、経済部デスク、国際部デスクが詰め、順繰りに解説したのだが、中身がないせいで手持ち無沙汰感がアリアリ。日米首脳会談については「議論をスムーズに進めたい思惑もあったと思われ、協力することで一致したということなので目的は果たせたと思われます」といかにも苦しく、その成果は「日米安保に言及がなかった。日米同盟に不満を言っていたトランプ大統領の話について触れられなかった」という珍解説まで飛び出した。 シンゾーを食い物にする米ロ首脳(C)ロイター=共同 安倍ホストで問題解決の好機は先送り 29日に開かれる26回目の日ロ首脳会談にしても、北方領土問題の進展はまったく期待できない。当初は平和条約締結交渉の大筋合意という青写真が描かれていたが、プーチンは国営テレビのインタビューで「そうした計画はない」と領土返還をハッキリと拒否。安倍は取りつく島もなくなった。 トランプにしろ、プーチンにしろ、会談直前の冷や水なんかは国辱もののレベル。G20で政権浮揚のもくろみが完全裏目の政治ショーと化している。“外交のアベ”どころか、世界にバカにされているではないか。 「世界経済が岐路に立たされるこの時期に日本が議長国になり、安倍首相がホスト役を務めたことで問題が先送りされてしまった。世界のGDPの9割を占めるG20サミットは国際経済の懸案事項の解決の糸口を探る絶好の機会なのに、安倍首相がトランプ大統領を忖度することで活用できなくなりました これでハッキリわかったのは、ペテン首相の口先が通用するのは国内だけということだ。 法大名誉教授の五十嵐仁氏は言う。 「“戦後外交の総決算”を掲げながら安倍首相は理解していないようですが、大規模な国際会議を日本で開催できるのは、戦後一貫して歩んできた平和国家ゆえです。安倍首相が毛嫌いする憲法9条のおかげなのです。安倍首相は憲法改正の参院選争点化を狙っていますが、トンチンカンもいいところ。国際的な役割を振る舞うことができているのは、9条あってこそ。アベ外交の成果では決してありません」 地球儀俯瞰外交を標榜し、この6年半で世界にバラまいた血税は50兆円を優に超える。いくら取り繕っても、虚構政権はもはや限界。 だまされる方にも限度があることを思い知らせるときだ。
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