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日本の政治が腐ってしまった本当の理由 - 第1章 「巨大な改憲マシンの中で」
これから投稿するシリーズの内容はあなたにとってかなり耳の痛いものである。
どれだけの人々がこれから始まる投稿の最終回まで読み終わせる事が出来るであろうか?携帯を用い長文投稿を読むのは苦痛なので出来れば大きな画面のコンピュータを使って読んで欲しい。これらは単なる一会社員、オッチャンからの一言である。何処にでも居そうなオッチャンに言われてあなたが初めて気付く様な事もあるかも知れない。でも、もしあなたがこの巨大なマシンから逃げ出したいと言う気持ちを少しでもお持ならば、最後の章まで読み通せるのではないかと思う。一連の流れの内容は小生が過去にこのウエブを通して投稿して来た文章に少し手を加え、新たに追加する章と合わせた物である。日常生活から全く見えて来ない風景を通して日本の現状を客観的に眺めてみる。
あなたはこの表題にある様な事実を知っているか?1億2680万人もの人々が住む国でそれを認識している人々は、これを実現する方法を設計したアーキテクト以外誰一人としていないに違いない。可視化が出来ないこの巨大なマシン(仕組み)を造り上げた事には敬服する。誠に以ってあっぱれである。
端的に言ってしまおう。我々は長きに渡って構築されて来た、改憲を唯一の目的とする巨大なマシンの中で生活しているのである。経済的に苦しい、知的に息苦しい人々の日々の生活も全く関係の無いかの様に黙々と日本国憲法の解体と明治憲法の再構築、戦前の社会への復古を最終目的地としイデオロギーを原動力とした社会の中に生きているのである。憲法改正の教義に共鳴する面々を四方八方の組織に送り込んで社会に巨大な影響力を行使するマシンの中で。
我々庶民だけではない。行政府立法府司法府、地方自治体、学校、大学、企業、労働組合、自営業、新聞テレビインターネットの報道機関等々の組織とそこで働く人々が途轍もなく巨大な改憲マシンの中で、大きなしかし見えない力の流れによって或る方向に流されているのである。この流れに同調しない組織、会社、個人を改憲マシンの憲兵達が潰しにかかる訳。小生は最近のソフトバンクG叩きにこの風潮を見た。このマシンの中で人々は己の思考に基づいた決定と行動を自己推進力が無い故に自力では行使出来ない(決められない)。更に同調圧力なる外部からの影響をその善悪如何に関わらず自分の意見の如く納得し、又人と同じ様に振るまい、自らがんじがらめの社会に住む事を甘んじて受け入れている。平成の時代の後半から日本社会で変化して来た事或はおこって来た事が全て、憲法改正の為の行為の帰結とその副産物として全てが理に適い説明出来るのである。何しろ憲法改正の為には何でも利用する面々がこのマシンの中で旗ふりをしているのだ。人々の幸せな生活の事を思いめぐらせる事が政治の中に無い故に日本の政治が腐ってしまったのはこの時代の必然であろう。それでも人心は政権から離れて行かない摩訶不思議。あんたも悪い。日本の政治が腐ってしまった原因の中の一つなのである。だから権力を私物化する面々がこの世に跋扈しているのである。
或る一例を出そう。何時の頃であったかは記憶にない(即ち茹ガエルである)。日本経済新聞電子版は政権のプロパガンダに堕してしまってどの位経つのであろうか。でもつい最近此処まで露骨にやるものか!と思わず絶句してしまった記事がある。それは「トランプ氏演説『力による平和』強調 海自艦に初乗艦」だ。[1]少し長いが一部引用させて頂く。「トランプ米大統領は28日午前、安倍晋三首相と海上自衛隊の横須賀基地(神奈川県横須賀市)を訪れ、護衛艦『かが』を視察した。『かが』は事実上の空母化が決まっており、日本政府が購入する米国製のステルス戦闘機F35Bの搭載が可能となる。日米首脳がそろって乗艦し、強固な同盟関係をアピールした。...日本政府は2018年末、いずも型と呼ばれる国内最大規模の護衛艦『かが』と『いずも』の2隻を空母化する方針を決定した。F35Bのような短距離離陸、垂直着艦ができる最新鋭の戦闘機が搭載できるよう甲板を改修する。」かがが空母化されるのは噂では聞いていたのだが、この様なインパクトの高いニュースの内容を使って内外に空母化をアピールしている事。更に「日本政府は2018年末...空母化する方針を決定した。」この決定の話も聞いていなかった。今回初めて聞いた話である。もう一つ。メディアのプロパガンダの常套手段である曖昧化する手法の一つが用いられている。此処で「日本政府」とは一体何を指しているのか。客観的に言えば「現政権」が正しいと思うのだが。
ところであなたは、日本の社会のバカさ加減にほとほとうんざりしていないのであろうか?テレビが爆発的に普及して来た時に一億総白痴化なんて騒いでいた時代が懐かしい。今はどれだけの方々がインターネット依存症になっているのだろうか?これも巨大な改憲マシンの成せる技である。外から日本の社会のレベルを見ると赤面してしまう程反知性とモラル不在、無責任感の漂う荒廃した社会の様に見えるのである。まるでゾンビの様に死んだ人間によって構成されているおしゃべりのみで語っていない、表現していない、意味の無い言葉で溢れ返っている国の様だ。巨大な改憲マシンの中で人々は平成の時代に一億人がオバカ化し、改憲と言う長い物には巻かれろと言う諦めに満ちた一億総茹ガエルになってしまった事に気が付かないとは。それにしても堕ちたものだ。何と言う世の中になってしまったのだろうか?忖度なんて言う言葉のレベルは既に超えている。皆元気が無いのだ。だから会社も国も元気が無い。皆さん自己防衛本能も喪失しサバイバルの能力も失ったのか?しかも抗議の手段としての国政や地方政治に投票を通して自分の意見を表現すると言う機会を放棄してしまった人間であるに気が付かないとは。これではまるで負け犬である。小生には改憲マシンの中で皆が皆茹ガエルで居続けられる気持ちが理解出来ないのである。
この6月末の、200万人にも及んだ(主催者側公表)街頭で政治的信条の表現を行う力、のある香港の若者達のニュースを見た。隣国の建国から脈々と続く誰にでも可視化出来る一党独裁性と言う巨大なマシン。これに組み込まれてたまるか、と抵抗する気概を表現の自由を行使する事で世界に訴えかけていた。香港の人々の底力を、即ち香港の、国としての底力を目撃したのである。人間としてのintegrityを持つ香港の若者達と比較し日本の若者の民度は無きに等しい。いつのまにやら巨大な改憲マシンに閉じ込められてしまった日々。心も無責任無関心無感動に染まった諦めと閉塞感に満ちた人生。虚しくないのか?
ところで日本経済新聞電子版は権力のプロパガンダに成り下がってしまったとの意見を言ったが、そのスタッフの名誉の為に以下引用する。以下生前アップルのCEOのスティーブ ジョブズがスタンフォード大学の2005年6月の卒業式で語った言葉を日本の若者に読んで欲しいのである。[2] 彼は一番最後に"Stay hungry, stay foolish"と締めくくっている。ハングリーである事と茹ガエルである事は相反する。世界の若者がどれだけこの世を真剣に生きているのか参考にして欲しいものだ。
この章の最後にあたり: これら連続投稿を貫く重要なキーワードを2つ挙げておこう。それは「強欲」と「風潮」である。これらの言葉を心に思い浮かべてこの夏の読書をお楽しみ下さい。
参考文献等:
[1] "トランプ氏演説「力による平和」強調 海自艦に初乗艦、"日本経済新聞、2019年5月28日
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO45318230X20C19A5MM0000/
[2] "ハングリーであれ。愚か者であれ," ジョブズ氏スピーチ全訳、日本経済新聞、2011年10月9日
https://www.nikkei.com/news/print-article/?R_FLG=0&bf=0&ng=DGXZZO35455660Y1A001C1000000
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