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2019年6月22日
防衛省のいい加減さには、萩市や阿武町の住民たちも言葉を失っている。イージス・アショアの配備候補地として選定した秋田県に続いて、山口県でも高台の標高が誤っていたことが発覚したが、これらはみな実地の測量調査をすることなく、グーグルアースに頼り切ってパソコン上の数値を鵜呑みにし、そこから定規や分度器で測って「適地」としていたことが原因だった。結論ありきだったのである。
驚かされるのは、戦争をしようかという組織がたいへん原始的なやり方で地理を把握し、その誤った地理への認識を共有して組織全体が動いていることである。国防とか防衛を掲げる組織が、その重要施設を配置しようというのに山の高さや地理に対して極めていい加減であり、適当なやっつけ仕事感覚で物事を動かしているのである。不真面目といえばその一言に尽きるが、結論ありきだったという前提に加えて、国民の生命や財産を守るという使命感や緊張感が欠落しており、別目的のために任務を遂行していることをあの居眠りともども暴露した。「国防のために重要である」といくら口先で吹聴しても、その傍らで寝ているというふざけた態度に住民が激怒するのは当然だ。
ところで、静止している山の高さすら正確に測ることができない軍隊が、動きながら向かってくるミサイルに立ち向かうことは可能なのだろうか? と素朴な疑問を抱いてしまう。まさかとは思うが、その場合もグーグルアースや定規、分度器を使って、居眠りしながらやるのだろうか? と素人は今回の一件からつい想像してしまうのである。戦争できる国になるために安保法制を強行し、地球の裏側まで出撃できるようになったというが、前述したように国防及び国土への理解に対して不真面目なのに、「攻撃」にのみ意識が向いているのだとすれば馬鹿げた話である。だいたい、食糧自給率も四割未満で、国土に54基も原発を抱えながら拳を振り上げるなど、愚か者か後先考えない者にしかできない行為である。
近年のアジア近隣諸国への喧嘩腰外交が破綻しているのを見てもわかるように、最大の防衛政策は外交によって友好平和、平等互恵の関係を築き、「アジアの世紀」といわれる時代の変化に対応することだろう。北朝鮮が市場開放に向けて動くなかで、イージス・アショアの配備そのものが時代遅れなものでもある。安倍晋三がバイ・アメリカンのトランプに売りつけられ、当のトランプは電撃的な米朝会談によって北朝鮮の資本主義化利権に食い込もうというのである。日本をアジアの狂犬にして米本土防衛の盾にしながら、アメリカは利だけもっていく戦略である。
もともと結論ありきで秋田、山口への配置を決めたのは、その延長線上に位置して守りたい対象が米軍の重要出撃拠点となるハワイとグアムだからである。米軍基地を守るための盾として最新鋭の陸上固定イージスを配置し、「ハワイやグアムに向かってくるミサイルを手前で撃ち落としなさい」というものにほかならない。それは同時に攻撃的な意味において北朝鮮のみならずロシアや中国への最前線の睨みともなる。まさに日本列島の不沈空母化である。そのようなアメリカの軍事戦略のための武器を押し売りされ、まるで日本列島を防衛するために必要であるかのように欺瞞しているのが防衛省の役人たちである。米軍の下請軍隊として自衛隊は最前線に鉄砲玉としてかり出され、防衛省は米軍需産業の武器買い取り商と化し、年間5兆円の防衛費をアメリカに貢ぐ。国防とは名ばかりである。このいい加減さは、独立を投げ捨てていることに深い根がある。 武蔵坊五郎
https://www.chosyu-journal.jp/column/12002
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