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6月 19, 2019 日々雑感(My impressions daily)
<18日午後10時22分ごろ、新潟県村上市で震度6強の地震があった。山形県の鶴岡市でも震度6弱の揺れが観測された。気象庁によると、震源は山形県沖で震源の深さは14キロ、地震の規模を示すマグニチュード(M)は6.7と推定される。気象庁は、山形県、新潟県(佐渡島を含む)、石川県能登の沿岸で津波注意報を出した。新潟県で3人、山形県で6人のけがが報告されている>(以上「毎日新聞」より引用)
記憶にあるだけでもマグニチュード6以上の地震がたびたび起きている。全国各地の火山も活動を活発化しているのは明らかだ。日本列島の地殻が活動期に入っているのは疑いようがない。
能天気な裁判官は伊方原発即時停止請求に対して「(阿蘇山の)大噴火が起きるという証明がないから原発停止請求は却下する」との判決を下したが、むしろ「大噴火が起きないという証明がないから原発停止請求を認める」との判決を下すべきだった。なぜなら大噴火や大地震が起きてから停止しても間に合わないからだ。
「天災は忘れたころにやって来る」とは物理学者にして随筆家だった寺田寅彦氏の言葉だ。しかし前回の大地震の記憶がある内に次々と大地震が起きるのは異常事態だ。地球の46億年という時空で考えるなら、現在の日本列島は地震で揺れ動いている、というべき状態だ。
原子炉直下に活断層があるとかないとか、と悠長な議論をしている場合ではない。防波堤を嵩上げして津波対策を充分にやったとか、やってないとかチマチマとした言い訳をしている場合でもない。大規模天災に際してはそんな人間の小細工などケシ粒のようなものだ。殆どの防波堤が先の東日本大震災の津波に対して効き目がなかったと証明されたではないか。一番の安全策は津波よりも高い「高台」にいることだった。
原発が稼働していては危険そのものだが、停止していても常に燃料プールは水を循環させて冷却しなければならない。そうしなければ核燃料の崩壊熱によりプールが忽ち沸騰してしまうからだ。そのことも福一原発の総電源停止で原子炉はいかなる事態に陥るか、全国民は学んだはずだ。
それでも全国各地の原発を再稼働しようと画策している政府与党はイカレている。彼らは原子炉の簡単な構造原理すら知らないのだろうか。原子炉内で起きる核燃料の核分裂熱を取り出すための熱交換器が無数の細管だ。細管内は水で満たされていて、それが核崩壊熱により加圧沸騰し、細管を循環して炉外へ取り出されて発電タービンを回す。
細管は文字通り細い管だ。原子炉容器は釣鐘状のブ厚い合金の塊だ。そうすると自ずと振動周期が異なるのは明らかだ。地震で原子炉が揺すられると細管と原子炉との接する個所で異なる振動周期による破損が起きるのは自明の理だろう。
原子炉は地震で破損する。それも想定以上に脆く破損する、と考えるべきだ。その検証を福一原発ですべきが、いまだ人が原子炉に近づくことすら出来ていない。猛烈な放射能を噴出させている核燃料スラッジすら手付かずのままだ。既に原発事故から八年が経過したというのに。
地殻活動気に入ったとみるべき日本列島で呑気に原発を再稼働している政府・与党は能天気というより日本を滅ぼす気なのだろうか。たかが発電装置の一つに過ぎない原発の稼働に拘る彼らの「動機」は一体何だろうか。
長年原発を推進して来た官僚や利権集団の謝りのない「無謬性」を揺るがしてはならない、という愚かな信念からだろうか。原発は安全でもなければ安価な発電装置ではない。天文学的な費用の掛かる悪魔のエネルギーだ。ただ日本政府が核兵器の原料になるプルトニュウムを必要とする、という動機で原発を稼働し続けるというのなら、その動機について国民に説明すべきだ。そして国民の非難轟々の声を浴びて政治家をやめるべきだ。
彼らがやっていることは「日本を取り戻す」などと心にもないことを叫びつつ、日本を滅ぼし、国民を壊滅させることでしかない。そうでない、と否定するのなら、直ちにすべての原子炉を停止して、全国の原子建屋にゴマンとある使用済み核燃料を早急に「安全な施設」へ移送すべきだ。
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