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2019年6月17日 朝刊
年金制度への不安を招いたと批判され、事実上の撤回に追い込まれた金融審議会「市場ワーキング・グループ(WG)」の報告書が提起したのは、「人生百年時代」とも呼ばれる長寿化の進展を踏まえて自らの資産を計画的に運用・管理する重要性だ。「貯蓄から投資へ」の流れを促したい安倍政権の方針とも合致する。
本文の結びには、こんな記述がある。「寿命が延び活動し続けるということは、それだけお金がかかるということ」
WGは「お金」を巡る現状や見通しについて、公的年金の給付水準が下がっていくとみられることや、企業の退職金が減っていることなどを指摘。一人一人が早い段階で資産運用を始める「自助の充実」の必要性を説き、政府には投資優遇税制の拡大を求めた。
記述が投資に偏っているのは、麻生太郎金融担当相からの諮問事項が「家計の安定的な資産形成」だったことによる。報告書が「三十年で約二千万円の(資産)取り崩しが必要」とした公的年金に関する記述は、「老後の生活で足らざる部分」として提示したデータにすぎない。
その報告書が年金制度の持続性を否定していると受け取られると、政府・与党内からは「政策議論の材料として取り上げるには値しない」(自民党の岸田文雄政調会長)などと批判が相次いだ。だが、盛り込まれた内容に安倍政権の方針との目立った齟齬(そご)はない。
投資促進では、二〇一四年から少額投資非課税制度(NISA)を導入し、その後も未成年向けの「ジュニアNISA」、少額・長期の「つみたてNISA」を創設したことを紹介。「今後より一層の制度周知」の必要性を訴えている。
背景には「極端に現預金に偏っている」(麻生氏)個人金融資産をはき出させ、経済活性化を図りたい狙いがある。実際、安倍政権の一六年の経済対策では「家計の『貯蓄から資産形成へ』という流れを政策的に後押し」と明記している。
公的年金に関しても、報告書は「老後の収入の柱」だと説明しており、菅義偉(すがよしひで)官房長官が「老後の生活設計の基本であるという、これまでの政策スタンスと異なる」と述べるほどの食い違いはない。
与野党とも「赤字」と表現された毎月の収支差を問題視しているが、安倍晋三首相は一八年二月の衆院予算委員会で「基礎年金だけで全て必要なものを賄うことは難しい。蓄えを含め、万全な老後が可能となるよう努力していきたい」と答弁。政府として、年金で生活費を全額カバーすることを想定していないと認めている。 (生島章弘)
https://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201906/images/PK2019061702100058_size0.jpg
報告書に引用された老後資金に関するデータ
https://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201906/CK2019061702000120.html
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