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「日本を取り戻すはこっちのせりふ」 山本太郎氏が経済失政を批判[金沢]
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2019年06月10日22:07 高橋清隆の文書館 新党「れいわ新選組」の山本太郎参院議員は9日、JR金沢駅前で街頭記者会見を開き、「失われた20年」は財務省が刷り込んだ「財政破綻」の幻想に基づく緊縮財政が生んだことを指摘。「ぼろぼろになった世の中と人々を次の世代に引き継ぐことこそ無責任。日本を取り戻すって、こっちのせりふだ」と政府の経済政策を批判した。 日本の再生ができることを人々に説く山本氏(2019.6.9筆者撮影) 街頭会見は午後4時、兼六園口で始まった。小雨の降る中、300人ほどの市民が立ち止まって話を聞いていた。 山本氏が緊急政策の一つに掲げる「消費税廃止」について、「財源は」との質問があり、山本氏は所得税の累進制強化や大企業を対象にした80以上の租税特別措置の廃止、法人税への累進制導入を挙げた。 それを受け、「財政赤字の問題をどう解決するのか」との質問が飛んだ。山本氏は「テレビや新聞が『国の借金で財政が破綻する』と言うのは本当か」と疑問を投げ掛ける。「その見方がおかしい。1000兆円を超す借金をしているから財政出動したら大変だというのは、財務省の刷り込み」と、日本銀行資金循環統計を掲げた。 「政府の財政赤字が拡大しているときには、民間の所得が増えている。政府の借金があなたの借金ということにはならない」と喝破した。 「これ以上借金したら経済が破綻するって、本当か」と向ける。「普通、信用がない人に金を貸すときは金利が高い」と、20年間の日本国債の金利推移のグラフを示す。「下がっている一方だ。一体、どうやって破綻するのか。10年物国債の利回りは6月7日時点でマイナス0.12%(日経電子版)。財政健全化されていると市場が認識している」と疑念を払拭(ふっしょく)した。 その証拠として、2002年にムーディーズなど海外の格付け機関が日本国債を格下げしたときにした財務省がした反論を紹介。「日・米など先進国の自国通貨建て国債のデフォルトは考えられない」(2002.4.30)「ハイパーインフレの懸念はゼロに等しい」(2002.5.23)などを読み上げた。 「財務省は知っている。お金を刷りまくったらハイパーインフレになると言うが、今の政府と日銀はそうならないようにインフレ率2%になったら引き締める上限を付けている。だから、その話自体がおかしい。金利も低く、インフレどころではない」 山本氏は安倍政権下の大規模な金融緩和を念頭に、「お金を増やしても実体経済に回っていない。みんなの生活を良くするには、それが回るように国が財政出動をするしかない。消費増税はそれを引っこ抜くもの」と指摘し、消費税の廃止と新規国債の発行を主張した。 「まさに衰退国家。みんなをここまで弱らせた。だまされてはいけない。消費税を5%から8%に増やした2014年には、家計消費が8兆円も落ち込んだ。リーマンショックの6.3兆より甚大だ」 年齢別貯蓄ゼロ世帯の割合一覧を掲げ、20歳代では61.0%を占めることを挙げる。「20年のデフレを、何十年にするつもりだ。景気を良くしていくときに消費税を上げるなんて、『すっとこどっこい』『間抜け』以外の言葉があったら教えてくれ」と皮肉ると、拍手が起きた。 「子供の7人に1人が貧困。20〜64歳の独り暮らしの女性の3分の1が貧困。この国の将来があると思うか。今、ここでみんなの底上げをしなければ、それこそ負の遺産。ぼろぼろになった世の中と人々を次の世代に引き継ぐことこそ、無責任」 さらに「国民の生活がぼろぼろの中で財政再建のために財政カット、増税。それによって人が死ぬ。みんなで怒らなければいけないタイミングだ。奪われ続けたものに対し、取り戻しにいかなきゃいけない。日本を取り戻すって、こっちのせりふだ」と声を荒げると、「その通り」と声が飛び、駅前広場は大きな拍手に沸き立った。 パワーポイントで示された、日本の政府と民間の収支バランス。政府の赤字化と民間の黒字化は対になっている(2019.6.9筆者撮影) 政府総支出の伸び率。世界百四十数カ国中、日本が最低(2019.6.9筆者撮影) 山本太郎 ”れいわ新選組” 石川・金沢駅兼六園口(東口)鼓門下
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