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街宣活動でNHKを堂々批判 受信料を巡る訴訟乱発も敗訴続き 「NHKから国民を守る党」の内幕
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/255625
2019/06/08 日刊ゲンダイ スマホ片手に実況中継(提供写真) NHKから国民を守る党(N国)は、NHKと具体的にどう戦っているのか? 渋谷区議選が行われていた今年4月19日。渋谷のNHK放送センター前で、立花孝志代表(51)はこう叫んだ。 「中でね、普通にセックスしてます。いっぱいベッドあるんですよ。NHKの職員は、局内で派遣会社の女の子とか、アルバイトの女の子とチューしたり、セックスしたりするのが日常茶飯事とは言いませんが、そんなことをしている人、局に何人もいるんですよ」 白昼堂々、セックスと連呼してNHKを批判。立花氏は右手にマイクを持ち、左手のスマホで撮影を続けながら、自身がNHK時代に関わった不正経理の手法も解説した。 その周囲を約30人のN国関係者が取り囲み、10台近いカメラやスマホで笑顔を見せながら撮影し合う。まるで「相互観賞プレー」の様相だ。 N国はこうした街宣活動のほか、立花氏自らがNHKに対する裁判を起こしたり、NHKに対して裁判を起こす原告を支援したりしてきた。 15年6月、立花氏はNHKの放送だけを受信しないようにする帯域除去フィルター装置「イラネッチケー」を党事務所兼自宅のテレビに設置。「NHKとの受信契約義務がない」と主張する訴訟を東京地裁に起こしている。 同年7月12日に敗訴すると、今度は「イラネッチケー」をテレビに溶接した上で東京地裁に提訴。しかし、これも敗訴。 15年8月には、テレビ付きの短期賃貸マンションの入居者が受信料返還を求めた裁判を支援。東京地裁の1審では「支払いの義務はない」とする判決が出たが、東京高裁で逆転敗訴。18年8月29日にはNHKの勝訴が確定した。 立花氏やN国関係者が起こした裁判の中で、もっとも大きなトピックが「ワンセグ裁判」だろう。 原告側は、ワンセグ機能付き携帯電話を単に所持しているだけではNHK放送受信契約の締結義務はないとの主張を展開。しかし、今年3月12日に最高裁で「受信契約の義務がある」との初めての判断が確定した。 裁判では、N国の主張とは逆にNHKを利する判決が続く。それでもN国のメンバーは笑ってこう言うのだ。 「NHKをぶっ壊す」 畠山理仁 フリーランスライター 1973年、愛知県生まれ。早大一文在学中の93年から雑誌を中心に取材・執筆活動を開始。関心テーマは政治家と選挙。2017年に著書「黙殺 報じられない“無頼系独立候補”たちの戦い」(集英社)で第15回開高健ノンフィクション賞を受賞。
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