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トランプ大接待で肝心なことだけ触れないメディアの退廃 永田町の裏を読む
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/255439
2019/06/06 日刊ゲンダイ 外交は、国益の極大化のための1ミリ単位でのせめぎ合い(トランプ米大統領とラウンドする安倍首相=右、首相自身のツイッターに投稿された写真) トランプ米大統領来日を迎えた安倍晋三首相の虚飾に満ちた大接待の中で、辛うじて意味のある情報といえば、トランプがツイッターで発信した「対日貿易交渉は大きな進展が得られつつある。農産物と牛肉が中心だ。大部分は7月の日本の選挙の後まで待つことになる。大きな数字を期待している」「おそらく8月に、両国にとって素晴らしい内容が発表できるだろう」というものだった。裏返せば、参院選前にはとても公表できないような大幅譲歩を、特に農産物輸入の分野で、安倍がすでに振り出してしまっていることをトランプがうっかり漏らしてしまったということである。しかも、これが報道されても、安倍は肯定も否定もせずにだんまりを決め込んできた。 ゴルフ遊びや相撲観戦の裏で仕組まれていた、この国民をバカにしきった闇取引を野党が重視するのは当然で、さっそく5月29日の衆院農林水産委員会で野党が吉川貴盛農相らを厳しく追及。さらに、30日には野党が合同で政府関係者を呼んで合同ヒアリングも行った。ところが驚くべきことに、少なくとも私が目配りしている範囲では、大手メディアはこの重要な国会での動きを一行たりとも報道しなかった。 では、私はそれをどこで知ったかというと、「日本農業新聞」である。農協発行の日刊紙である同紙は、5月30日付の第1面で「日米会談、野党が追及/トランプ氏発言巡り論戦」と報じ、第3面でも長い解説記事でフォロー。31日付では「『8月発表』巡り追及/日米交渉で野党」と合同ヒアリングの中身を伝えた。 吉川農相はじめ政府側はトランプの重大発言について「大統領の期待感を述べられたものと理解している」などと、ごまかしに終始した。業を煮やした野党側は、農水委員会での集中審議、首相も出席する予算委員会の開催を求めていく方向を明らかにした。 外交は「国益の極大化のための1ミリ単位でのせめぎ合い」が本質である。今回の日米首脳会談でそこに関わるような中身のあるテーマは唯一これだったのだから、メディアはそこへ切り込んで真相を明らかにし、野党とも連携して政府を追及すべきだろう。ゴルフのスコアとか居酒屋のメニューとか両夫人のファッションとかに何千ページも費やしながら、肝心なことだけに触れないというジャーナリズムの退廃が深刻である。 高野孟 ジャーナリスト 1944年生まれ。「インサイダー」編集長、「ザ・ジャーナル」主幹。02年より早稲田大学客員教授。主な著書に「ジャーナリスティックな地図」(池上彰らと共著)、「沖縄に海兵隊は要らない!」、「いま、なぜ東アジア共同体なのか」(孫崎享らと共著」など。メルマガ「高野孟のザ・ジャーナル」を配信中。
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