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聞けば腰を抜かす 当選果たした公認候補たちのヘイト発言 「NHKから国民を守る党」の内幕
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/255271
2019/06/04 日刊ゲンダイ 当選後、家賃2倍のタワマンに引っ越し(立花孝志代表)/(C)日刊ゲンダイ 暖簾に腕押し、糠に釘――。NHKから国民を守る党(N国)を取材していると、常にそんな言葉が脳裏をよぎる。候補者の前科はもちろん、過去の問題発言についても、立花孝志代表(51=写真)らは「最終的には有権者の判断」という姿勢を取り続けているからだ。 候補者の選定は「NHK問題をやってくれれば、保守も革新も関係ない」(立花代表)という。同党公認で選挙を勝ち抜いた候補者たちの過去の発言を知れば、腰を抜かす人もいるだろう。 2018年10月の兵庫県川西市議選挙で当選した中曽ちづ子氏(57)は、過去に「辻元清美を射殺しろー!」などとヘイトスピーチを連発。 今年4月21日の渋谷区議選で当選した金子やすゆき氏(48)は、元札幌市議から地盤を変えて立候補。金子氏は14年8月、ツイッター上に「アイヌ民族なんて、いまはもういないんですよね」と書き込み(現在も削除せず)、当時所属していた自民党札幌市連を除名された過去がある。 それでも選挙で勝てば議員になれる。これが今の民主主義の仕組みだ。どんな辛辣な批判も「有権者のお墨付き」の前では力を失う。よく考えて投じた1票も、そうでない1票も同じ1票。それほど有権者の権利である「1票」は重い。 そんな地方議員の職について、筆者は立花代表に「おいしい仕事ですか」と聞いたことがある。立花代表の答えはこうだった。 ■地方議員は「そりゃあもう、おいしい仕事」 「そりゃあもう、おいしい仕事ですよ! 逆に言うと、『おいしい』と言わない人に言いたい。なんで隠すの? 後ろめたいからじゃないの?」 立花代表は17年11月の葛飾区議選当選直後、選挙区内で豪華なタワーマンションへと事務所を移した。そこで区議の報酬明細や銀行通帳を見せながら、こう解説した。 「議会の会期中も5日間しか出勤しない。定例会は年4回ですから、単純計算したら絶対に行かなきゃいけないのは年間20日。しかも、1回平均2時間程度。それでボーナスが年3回。年収は約1000万円です」 もちろん、もっと忙しい地方議員も多くいる。 「書いても大丈夫か」と聞いても即答だった。 「公人ですから、どうぞ」 石に灸――。 (つづく) 畠山理仁 フリーランスライター 1973年、愛知県生まれ。早大一文在学中の93年から雑誌を中心に取材・執筆活動を開始。関心テーマは政治家と選挙。2017年に著書「黙殺 報じられない“無頼系独立候補”たちの戦い」(集英社)で第15回開高健ノンフィクション賞を受賞。
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