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作り出したのは大メディア “外交の安倍”という亡国の虚像
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/255270
2019/06/03 日刊ゲンダイ 文字起こし 何も変わらない…(安倍首相とプーチン露大統領)/(C)共同通信社 いったい、どこが「外交の安倍」なのか。 政権の命運を懸けたはずの「北方領土の返還」は結局、失敗に終わってしまった。安倍首相は「私とプーチン大統領の手で必ずや終止符を打つ」と、大風呂敷を広げていたが、ロシア大手紙イズベスチヤ(5月27日付)が、ロシア外務省高官の話として、平和条約交渉の打ち切りで日ロは合意したと報じたのだ。最近、ロシアの「ロ」の字も口にしなくなったのは、そういうことだったのか。 朝日新聞も、1日付の1面トップで<日ロ交渉 月内合意断念=領土問題で溝>と大きく報じた。安倍政権は、プーチン大統領が来日する今月に“大筋合意”する算段を描いていたが、完全に思惑が外れた形だ。 なぜか大新聞テレビは、日ロ交渉が失敗に終わったことを問題にしようとしないが、本来これは「総辞職」モノである。 外交青書から「北方4島は日本に帰属する」という文言を削り、「4島一括返還」という旗を降ろして2島返還で譲歩した揚げ句、失敗に終わったのだ。これほど国益を損ねる話はないだろう。この先、ロシアと交渉する時も、「4島」ではなく、「2島」が前提になってしまった。 この6年間、プーチン大統領と25回も首脳会談を重ねた安倍は、個人的な信頼関係によって北方領土が返還されるかのような幻想をふりまいていたが、どう弁明するつもりなのか。 日ロ交渉だけじゃない。安倍外交は、一事が万事、この調子だ。 トランプ大統領が国賓として来日した時も、あれほど破格の厚遇で“おもてなし”したのに、成果はゼロだった。成果どころか、滞在中に「日米貿易交渉は、参院選後に日本が大幅に譲歩する」という“裏約束”をバクロされたのだから、赤っ恥もいいところ。 「外交の安倍」が、聞いて呆れるというものだ。 「“外交の安倍”は、大マスコミが作りあげた虚像ですよ。大手メディアは、50カ国以上を訪問したことを称賛していますが、ほとんどが懸案のない国です。しかも、経済支援を申し入れるパターンが目立つ。これでは誰がやっても失敗しませんよ。なにより、一つ一つ検証していくと、どれもこれも成果を上げていない。北方領土しかり、拉致問題しかり、中国包囲網しかり。あれほど執着していた原発輸出も頓挫しています」(立正大名誉教授・金子勝氏=憲法) 密約までバクロされた(大相撲観戦でご機嫌なトランプ米大統領と安倍首相)/(C)JMPA
どうして、安倍外交はことごとく失敗に終わっているのか。 それもこれも、行き当たりバッタリ、思いつきで外交をやっているからだ。本来、外交は周到に計画を立てて行うものだ。ところが安倍政権は、中小企業の営業マンのように、相手をヨイショし、ご機嫌を取れば成果を上げられると信じているのだから、バカ丸出しである。 しかも、国益のためなら政権を失っても構わない、という覚悟もない。 日ソ共同宣言を締結するためにモスクワに渡った河野一郎は、クレムリンから生きて帰れないかも知れないと覚悟を決めていた。田中角栄も、アメリカを激怒させるリスクを負いながら日中国交正常化を成し遂げている。ところが、安倍首相には覚悟も気概もない。 北方領土の返還を実現させるには、日米安保条約体制を弱めるなど、ロシアから厳しい要求を突きつけられることは、最初から分かっていたことだ。北方4島を実効支配し、対日関係が良好なロシアは、損をしてまで返す必要がないからである。実際、ロシア側は「歯舞、色丹に米軍基地は置かせるな」「それが条件だ」と要求してきた。 ところが、安倍政権はトランプに「北方領土には米軍基地は置かせない」と直談判もしないのだから、日ロ交渉が進むはずがない。安倍外交はその程度ということだ。 しかも、国益のためではなく、「歴史に名前」「選挙対策」のために外交をしているのだから、成果が上がるわけがない。 「安倍首相の外交は、すべて“やっている感”を出しているだけです。主要課題が“拉致問題”“北方領土”“中国包囲網”と、次々に替わるのも、支持率をアップさせるために“やっている感”を次々に出さなければならない裏返しです。突然、『条件をつけずに金正恩委員長と向き合わなければならない』と、日朝交渉に前向きになったのも、参院選前に“やっている感”を出すためでしょう。たとえ会談が実現しなくても、北朝鮮が悪い、と責任転嫁すればいいと考えているのはミエミエです」(政治評論家・本澤二郎氏) 一つも成果がないのに、どうして大手メディアが「外交の安倍」などと持ち上げるのか、疑問だらけだ。
3泊4日の嵐のような「トランプ来日」でハッキリ分かったのは、“安倍外交”は、しょせんアメリカに追随しているだけということだ。 トランプに、「日本との貿易交渉で大きな展開を得つつある。多くの成果は参院選後まで待つ」「8月に素晴らしいことが発表される」と“密約”をバクロされても、抗議も否定もしないのだから情けないにもほどがある。 政治評論家の森田実氏がこう言う。 「本来、外交は“国益”と“世界平和”のために行うものです。外交だから相手国に譲ることもあるでしょう。でも、あくまで国益が最優先です。国益を優先した田中角栄は、独自外交をしたためにアメリカの逆鱗に触れ、失脚してしまった。賛否はあるでしょうが、あれが本来あるべきトップの姿だと思う。なのに、安倍首相にあるのは“政権益”と“米国益”だけです。国益は関係ない。もし、国民の気持ちを最優先に考えているのなら、辺野古基地の新設など絶対にやらないはずです。イランを訪問するのも独自外交ではなく、トランプ大統領のために、アメリカとイランとの“橋渡し”をするためでしょう。どうかしています」 外交成果が上がるなら、トランプをノーベル平和賞に推薦するなど、一国のトップとしてのプライドを捨てるのも構わないのだろう。でも、ご機嫌を取るために、ただ媚を売っているだけだから話にならない。 まだ、「最低でも県外」と普天間基地の辺野古移設に反対した鳩山由紀夫の方が、国益優先の外交をしていたのではないか。 「安倍外交が成果を上げられないのは、他国からアメリカの属国だとみられているからでしょう。北方領土の返還が進まないのも、ロシアから“どこまで日本に主権はあるのか”“北方領土に米軍基地を置かない約束ができるのか”と不審の目で見られているからでしょう。拉致問題にしても、北朝鮮は日本ではなくアメリカを見ているのだと思う。独立国でなければ、外交は成果を上げられないということです」(金子勝氏=前出) 日ロ交渉の失敗だけでも、野党は不信任案を提出すべきだ。安倍は「解散風」を弄んでいるから、好都合である。この6年間、安倍外交にどんな成果があったのか、一つ一つ検証し、国民に信を問うべきである。
関連記事 <もはや、切り札は何もなくなった!>1956年の日ソ共同宣言に賭け、そして敗れていた安倍首相 天木直人 http://www.asyura2.com/19/senkyo261/msg/492.html |
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