http://www.asyura2.com/19/senkyo261/msg/383.html
Tweet |
歴史的転換の政治ショー 自衛隊はトランプの軍隊なのか
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/254920
2019/05/29 日刊ゲンダイ 文字起こし 護衛艦「かが」を視察し、日米の隊員に訓示(安倍首相夫妻とトランプ米大統領夫妻)/(代表撮影) ゴルフ、相撲、晩さん会――と、嵐のような「3泊4日」のトランプ来日がやっと終わった。 さすがに世界のメディアは、安倍首相の卑屈な“接待外交”に呆れ返ったようだ。米テレビは「安倍首相の取り入り方が目を引く」と小バカにしていた。 意外にも「トランプ来日」の結果は、安倍政権にとっても誤算だったという。 せっかく大相撲観戦をセットしたのに、AP通信が「いくぶん退屈そうに見えた」と伝えたように、トランプ大統領はニコリともしなかった。 しかも、あれほど丁寧に接待したのにトランプ本人は“心ここにあらず”。来年の大統領選の方が気になっていたらしく、滞在中もライバルになりそうな民主党のバイデン前副大統領の悪口をツイッターで連発していた。 なにより最大の誤算は“密約”をばらされたことだという。 ゴルフが終わった26日午前、トランプは「日本との貿易交渉で大きな進展を得つつある。とくに農業と牛肉の分野だ。多くの成果は7月の選挙後まで待つ」とツイッターに投稿。さらに、27日の日米首脳会談の冒頭で「8月に素晴らしいことが発表される」と明らかにした。 要するに、参院選後、日本が大幅に譲歩することが約束されているということだ。もともと「安倍―トランプ」の間に“密約”があることは公然の秘密だったが、よりによって国賓として招待された日本でバクロした形だ。さすがに、安倍周辺も頭を抱えている。 トランプ側は最初からバクロするつもりだったとみられている。 「3泊4日をゴルフと相撲の物見遊山で終わらせたら、さすがにトランプ大統領も支持者から『遊びに行ったのか』と批判されてしまう。最初から『8月には大きな発表がある』と、訪日の成果を誇るつもりだったのでしょう。恐らく、6月に行われる首脳会談でも同じことを口にするつもりだと思う。公式の場で2回も明言されたら、安倍首相も逃げられない。参院選後、日本が大幅譲歩するのは間違いないでしょう」(法大名誉教授・五十嵐仁氏=政治学) もはや自衛隊もトランプ米大統領の軍隊(C)共同通信社
まったく、3泊4日の大騒ぎはなんだったのか。あれだけ媚びて接待したのに“密約”をバクロされるとはバカ丸出しである。ただ、日米首脳会談を「中身なし」「空っぽ」の政治ショーだったと片づけるのは簡単だが、見過ごせないのは、締めくくりのイベントとして行われた護衛艦「かが」の視察だ。 ゴルフも相撲も、ただのお遊びだが、この護衛艦視察だけは、重大な意味を持っている。 安倍とトランプは、28日午前、横須賀基地を訪れ、停泊中のいずも型護衛艦「かが」に乗艦。日米の隊員500人を前に訓示した。アメリカの大統領が自衛艦に乗艦するのも、日米首脳がそろって自衛隊と米軍を激励するのも初めてのことだ。 護衛艦「かが」は、同型艦「いずも」とともに空母化されることが決まっている。「いずも」は2017年5月、安保関連法に基づく米艦防護を初めて実施し、2隻の護衛艦は「自衛隊と米軍の一体化」を象徴する存在となっている。 なぜか大新聞テレビは問題にしていないが、日米トップが「かが」に乗艦して両国の隊員に訓示したのは、この先「日米一体」となって世界中で戦うと宣言したようなものだ。少なくとも、アジアの周辺国がそう受け取ったのは間違いない。 軍事評論家の前田哲男氏がこう言う。 「護衛艦『かが』の視察はシンボリックです。最大の護衛艦であり、海上自衛隊のエースです。しかも、空母化され、アメリカから購入する最新鋭ステルス戦闘機F35を搭載することが予定されている。アメリカにとって『かが』の空母化は、2つのメリットがあります。日米が一体となって中国に軍事的圧力をかけることが可能になり、さらに、F35を日本に大量に買わせることができます。安倍首相にとってもアメリカの対中戦略に貢献することになり、トランプ大統領が呼びかける“バイ・アメリカン”に応えることになる。日米首脳の『かが』視察が、世界に“日米一体化”を見せつける結果になったのは確かでしょう」 解釈改憲によって「集団的自衛権」を「合憲」にしてしまった安倍政権は、いつでもアメリカのために戦争をするつもりでいる。「かが」の視察は、そのデモンストレーションみたいなものだ。「かが」視察は、歴史の転換と呼ぶべき出来事だったと考えた方がいい。
それでなくても、安倍政権のスタート後、日本の国是である「専守防衛」までないがしろにされはじめている。護衛艦「かが」と「いずも」の空母化だけでなく、保有する兵器も、多くの国民が知らない間に“防衛的な兵器”から“攻撃的な兵器”に移行している。 たとえば、これまで主力だった戦闘機F15は、対地・対艦攻撃力がない“空中戦専門”の戦闘機だった。ところが、アメリカからF35を購入するなど、すべて対地・対艦攻撃が可能な“戦闘攻撃機”に切り替えはじめている。 「これまで“空中戦専門”のF15が主力だったのは、航空自衛隊の任務が他国の軍用機に日本の領空を侵犯させないことだったからです。まさに専守防衛です。ところが、F35は敵基地や敵艦隊に巡航ミサイルを撃ち込むことができる極めて攻撃能力の高い戦闘機です。憲法違反が疑われる“敵地攻撃能力”がある。驚くのは、すでに42機の配備を決め、昨年末105機の追加購入を決めていることです。追加費用は機体だけで総額1兆2000億円。147機という数は、アメリカに次いで世界第2位の保有数です。他国が警戒しているのは間違いないと思います」(前田哲男氏=前出) 3泊4日の「トランプ来日」でハッキリ分かったことは、安倍には国益を守るつもりがほとんどないということだ。日米貿易交渉も、参院選が終わったら大幅譲歩する“密約”があることがバクロされた。いずれ自衛隊もアメリカに差し出すつもりなのだろう。もはや、自衛隊もトランプの軍隊になっているのではないか。 「安倍―トランプという組み合わせは、とても日本の利益になるように思えません。安倍外交は、まるでアメリカファーストです。日米貿易交渉では農業を中心に大きく譲ることが予想され、F35も爆買いしています。ここまで尽くしてくれれば、トランプ大統領も悪い気はしない。大手メディアは“安倍・トランプ”蜜月を強調していますが、本当は、ただへつらってご機嫌を取っているだけでしょう。北朝鮮の金正恩委員長と話し合うことも、イランに行くことも、アメリカに指示されたからではないのか。世界を見渡して、これほどアメリカにとって便利な政府はないと思います」(立正大名誉教授・金子勝氏=憲法) NHKを筆頭に、ゴルフと相撲は大々的に報じていたが、安倍・トランプによって日米同盟がどうなるかまったく伝えようとしなかった。 気づいた時、この国は取り返しのつかないことになっているのではないか。
|
▲上へ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK261掲示板 次へ 前へ
投稿コメント全ログ コメント即時配信 スレ建て依頼 削除コメント確認方法
▲上へ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK261掲示板 次へ 前へ
★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/
since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。