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まるで王様扱いのバカ騒ぎ トランプ実況TV局は狂ったか
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/254838
2019/05/28 日刊ゲンダイ 文字起こし 国賓歓迎行事の中継は異例(天皇陛下とトランプ米大統領)/(C)ロイター 「令和初の国賓」として1年半ぶりに再来日したトランプ米大統領の日本滞在は、27日で3日目。最終日の28日は宿泊先で天皇の見送りを受け、横須賀基地で海上自衛隊の護衛艦「かが」に乗艦してから帰国の途に就くが、テレビは相変わらず朝から晩までトランプを追いかけ回している。見るに堪えないトランプ実況のバカ騒ぎである。 とりわけひどかったのが、安倍首相がトランプを接待漬けにした2日目だ。千葉県の「茂原カントリー倶楽部」に大統領専用ヘリ「マリーンワン」でやって来るトランプをカウントダウンで待ち構え、駆け寄って出迎える安倍と握手する様子を中継。ラウンド中も空撮を続け、最高気温が30度を超える炎天下、トランプが途中で赤い上着を脱いで半袖でプレーしたとか、最後まで半袖だったなどと解説。その後はトランプ、安倍両夫妻が両国国技館に赴いて大相撲夏場所の千秋楽を特別しつらえの正面升席で観戦し、六本木の炉端焼き店で夕食を共にする様子を電波に乗せまくった。 元NHKプロデューサーで武蔵大教授の永田浩三氏(メディア社会学)は言う。 「トランプ大統領はツイッターに〈日本との貿易交渉は大きく前進した。農産物と牛肉が交渉の中心だ。ただこれは7月の選挙後までお預けだ〉などと書き込み、安倍首相との間で何らかの合意があったと示唆しています。ところが、テレビはその真意や交渉の展望についてはロクに解説せず、官邸が仕込んだ外交的イベントに乗っかって意味のない親密さを垂れ流している。こうした報道姿勢は明らかに問題です。中でも、NHKの大相撲中継は恥ずかしいものだった。退場するトランプ大統領に握手を求める観客の様子をアナウンサーは〈一般のお客さんと握手を交わしています〉と実況していましたが、その中に評論家の金美齢さん、ジャーナリストの桜井よしこさん、門田隆将さんが交じっていた。3人とも安倍首相の応援団でしょう。そうしたバックグラウンドを説明しなくても、名前をアナウンスするだけで状況の異様さを視聴者に伝えることができたはず。アナウンサーにはそれくらいの意地を見せてほしかった」 ゲッベルスが利用した国民ラジオを彷彿 コラムニストの小田嶋隆氏も呆れた様子で言う。 「大相撲は異様でした。大相撲中継というより、トランプ中継。NHKは報道機関を逸脱しています。いつの間にこんな放送局になってしまったのか」 宮根誠司アナがメインを張る「Mr.サンデー」(フジテレビ系)では、ガタイのいいトランプへの配慮でひとり掛けソファを配置した特設席を再現し、大騒ぎする悪乗りである。 高千穂大教授の五野井郁夫氏(国際政治学)はこう言った。 「接待すればどうにかなるという考え方はいかにも日本的で、国際舞台では通用しません。にもかかわらず、テレビはこぞって安倍政権が国内向けにアピールしたがる“やってる感”の演出に加担し、日米関係の真実を粉飾する片棒を担いでいます。ナチス・ドイツの宣伝相だったゲッベルスがプロパガンダに利用した国民ラジオの役割を自ら引き受けているようなものです」 政治評論家の森田実氏もこう言う。 「私は50年以上、マスコミで仕事をしてきたひとりですが、テレビはここまで堕落したのか。誇りを捨てて政治の走り使いとなり、下僕に成り下がったのか。愕然としています。米国大統領が国賓として来日したと、連日わっしょいわっしょいお祭り騒ぎ。政権の茶坊主と化し、接待外交を無批判に垂れ流し。品性のなさ、礼節のなさ、見識のなさときたら、情けないにもほどがあります」 安倍政権の「やってるふり外交」のPRに全面協力し、無邪気に蜜月を礼賛する政治ショーの実況を見た多くの識者が「テレビの腐敗は来るところまで来た」と断じているのである。日本のテレビはついに狂ってしまったようだ。 拉致問題をまた政治利用(C)JMPA
かたや、米メディアの報道は辛辣だ。トランプに対する日本の厚遇ぶりを巡り、ABCは〈大統領のスケジュールはびっしり。ゴルフに大相撲、大統領杯も贈った〉と揶揄し、ワシントン・ポスト(WP)は〈日本での最初の1日を観光客として過ごした〉と皮肉たっぷり。WPはトランプ来日直前に〈安倍首相ほどトランプ大統領に媚びへつらうことに心血を注いできた指導者はおそらく世界中を探してもいないだろう〉とも書いていた。 そうしてトランプはきのう、メインイベントである皇居での国賓歓迎行事に出席。天皇、皇后と会見した。一連の国賓行事が中継されるのは初めてのことだという。中でも、もっとも熱心に実況していたのが、通常の番組をすっ飛ばす特別編成で臨むNHKだ。安倍PR機関のNHKに受信料を払う必要が果たしてあるのだろうか。2018年度決算で受信料収入は7122億円に達し、5年連続で過去最高を更新。ワンセグ付きスマホやカーナビも受信契約対象となり、収入はこの先もぐんぐん伸びる見通しだ。一方で、安倍官邸ベッタリの偏向報道に対する嫌気が広がり、受信料を支払わなくていいよう法改正を目指す政治団体「NHKから国民を守る党」が先月の統一地方選で躍進。参院選にも候補を擁立する動きを見せている。 新元号発表、代替わり、令和初の国賓来日。安倍はあからさまに皇室を政治利用し、NHKは露骨にそれを支えている。令和とトランプ騒動でNHKの正体はハッキリしたのではないか。 国益ナシ売国加速を覆い隠す“目玉企画”設定 もっとも、御用メディアを利用し、夏の参院選を前に“外交の安倍”をアピールするもくろみはトランプに打ち砕かれた。 日米共同記者会見で安倍は「ドナルドとの非常に親密な個人的信頼関係により、日米同盟の絆はもはや揺るぎようのない、世界で最も緊密な同盟となりました」とヨイショ。「トランプ大統領が就任して以来、日本企業は、米国への240億ドルの新たな投資を決定し、これにより4万5000人の新しい雇用を生み出すことになります」「世界で最も米国の経済に貢献しているのが日本企業であります。前回の首脳会談からたった1カ月の間に日本企業による対米投資は10億ドルも増加しました」と寄与度を盛んにアピールした。ところが、自動車分野や農産品が標的とされている通商交渉を巡り、安倍がTPP水準を上限とする従来の説明を繰り返すと、トランプに横から口を挟まれて「TPPは私とは全く関係がない。アメリカはTPPに拘束されない」と一蹴されたのだ。 国を挙げた3泊4日の大歓待にもかかわらず、国益に利する協議なし。むしろ、売国を加速させているのだから、目も当てられやしない。だから、大相撲観戦や北朝鮮による拉致被害者家族らとの面会などの“目玉企画”をこしらえて、政治ショーを仕立て上げたのだろう。 「自ら伝統を踏みにじり、米国に徹底的に媚びへつらう。図らずも、テレビの実況を通じて見えた安倍首相とトランプ大統領の関係性によって、日本は下っ端の格下の国だということがよく分かりました。安倍首相を支える右派は強い相手でも立ち向かう男気、マッチョイズムを良しとしますから、自尊心や愛国心を大いに傷つけられたのではないか。対米追従のやり過ぎが裏目に出て、彼らに見放されるきっかけとなるのを期待します」(小田嶋隆氏=前出) 映像はウソをつかない。そうは言うものの、テレビにのみ込まれて国民も狂っていくのか、あるいはパチリと目を覚ますのか。分水嶺に立たされている。
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