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株価7日連続下落を放置 日銀「ETF買い」に消極的の不気味
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/253889
2019/05/15 日刊ゲンダイ 下落放置?(黒田日銀総裁)/(C)日刊ゲンダイ 株価の下落が止まらない。14日の日経平均株価は、前日比124円安の2万1067円と、約1カ月半ぶりの安値となった。これで7営業日連続の下落である。連続下落期間が7日に達したのは2016年3月以来、約3年1カ月ぶりのことだ。下げ幅は1200円を超えている。 下落は、平成最後の取引日だった4月26日からスタートし、令和になってから6営業日、一度も上昇していない。 意外なのは、これまで株価が下落するとETFを買い、必死に株価を買い支えてきた日銀が積極的に動いていないことだ。6営業日中、ETFを買ったのは、5月8日、9日、14日の3回だけ。それぞれ707億円ずつ買っている。 これだけ株価が下がったら、連日買い続けてもよさそうなものだが、なぜか、2日に1回しか買っていないのだ。 「日銀のETF買いは、ほぼ機械的に行われています。午前中にトピックスが下落したら、午後に買うというパターンです。パターンに合わなければ買わないのが原則です。なにより年間予算が6兆円と決まっているので、早めに使い切ってしまうわけにはいかない。本格的な下落局面は、まだまだ先だとみているのではないか」(大手証券マン) ■ギブアップか演出か その一方、日銀は株価下落を放置しているという見方もある。経済評論家の斎藤満氏はこう言う。 「日銀が積極的に動いていない理由は、3つ考えられます。1つは、売り圧力が強すぎてギブアップしているということです。6兆円と予算が決まっているのでETFを買うなら、効果的に買った方がいい。いまは多勢に無勢で効果が薄いので見送っている可能性はあります。2つ目は、本心ではETFを大量に買いたくないと考えているということです。ETFはリスク資産のうえ、一度買ったら売るに売れず、リスクが積み上がってしまう。3つ目は、意図的に経済危機を演出している可能性です。安倍首相は、10月の消費増税を延期し、衆院を解散するつもりだ、ともいわれています。消費増税を延期するためには、経済危機という理由が必要です。株価2万2000円では、経済危機と主張されてもピンとこない。株価2万円割れなら、説得力が出てくる。解散後、ETFを連日買い、株価を上げれば選挙にも有利です。日銀が政権と連動していてもおかしくありません」 株価暴落は、つくられたものなのか、それとも日銀もお手上げなのか。
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