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景気動向指数の悪化は序の口 ボロボロ経済指標まだまだ続く
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/253817
2019/05/14 日刊ゲンダイ アベクロは正直に「白旗」を揚げたらどうか/(C)共同通信社 もはやウソはつけない――。13日発表された3月の「景気動向指数」で、内閣府は基調判断を景気が後退している可能性が高いことを表す「悪化」に引き下げた。「悪化」は6年2カ月ぶり。今年1月に、景気がピークを越えた恐れを示す「下方への局面変化」としたことに続く引き下げだが、これは“序の口”だ。この先も悪い数字は続く。「景気は緩やかな回復」と言い張ってきた安倍政権はもう逃げられない。 景気動向指数が「悪化」とされたのは現時点での景気を捉える「一致指数」が前月比0.9ポイント低下の99・6となったためだ。理由は中国経済減速の影響だけじゃない。一致指数を構成する個別指標のうち、「鉱工業生産」「投資財出荷(輸送機械を除く)」「耐久消費財出荷」「所定外労働時間」「有効求人倍率」「商業販売額(卸売業)」が軒並みマイナス(寄与度)となっているのだから、どうしようもない。 正式な景気動向は1年以上後に専門家の検証を経て決まるが、2008年4月以降、一致指数の基調判断が「悪化」に転落した2度とも「景気後退」と認定されている。今回もそうなれば、安倍政権がアピールしてきた「戦後最長の景気拡大」も幻となるわけだ。 ■鉛筆ナメナメ「悪事」の可能性も 悪い数字はこの先も続く。来週20日に内閣府から発表される今年1〜3月期のGDP(国内総生産)もマイナス成長となる可能性が高い。GDPを構成する項目にマイナスがズラリなのだ。 家計調査は1〜3月の総世帯の消費が前期比で1%のマイナス、内閣府の消費総合指数は1〜2月の平均水準が昨年10〜12月を0・2%下回った。つまり、GDPの最大のウエートを占める個人消費がマイナスとなった可能性大なのである。さらに民間設備投資も、その先行指標といわれる「機械受注(船舶・電力を除く民需)」が10〜12月、1〜3月ともに前期比マイナスとなっている。 「ただし、GDPの場合、構成項目のうちの『政府最終消費』と『民間在庫の増減』が政府のサジ加減で調整できるブラックボックスなのです。アベノミクスを傷つけたくない政府が鉛筆ナメナメする恐れがあります」(経済評論家・斎藤満氏) 週末のJNNの最新世論調査で、景気回復の実感が「ない」は今年2月より5ポイント増えて87%だった。9割近い国民に実感がないのに、「緩やかな回復」と言い張るのはそもそも無理筋だったのだ。 統計偽装も公文書改ざんもへっちゃらの安倍政権だが、今度こそ万事休す。正直にアベノミクス破綻の白旗を揚げた方がいい。
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