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スキャンダルまみれの東京オリンピックのチケット販売がスタート
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201905090001/
2019.05.10 櫻井ジャーナル
2020年開催が予定されている東京オリンピックのチケット抽選販売の受け付けが5月9日に始まり、最初の7時間で130万人がサイトにアクセスしたという。受付期間は28日まであり、慌て申し込む必要はない。チケットの総数は780万枚だが、今回の抽選で何枚を売るかは不明だ。これで「熱狂」と呼べるのかどうかわからない。 チケットは音楽業界でもつきもの。この業界ではファンと無縁のルートでチケットは流通すると言われている。竹中労によると、その始まりは1966年に来日したビートルズの公演からだという。場所は収容人員が1万人だという武道館で、3回の公演が予定されていた。合計3万人。最終的にコンサートは2回追加され、実際には5万枚刷られたようだ。 竹中たちが書いた「ビートルズ・レポート」によると、チケットは主催者の読売新聞を通じて売られた。葉書で募集し、抽選するという今回と似たような手順だ。 送られてきた葉書は約23万通、そのうち有効なものが20万通余り。抽選ではその1000分の37が当選になった。つまりファンの手に渡ったのは約7400枚。残りはどこへ消えたのか。 タイアップ先に流れたと言われているが、公演の直前、1500枚から1万枚のチケットが余り、関係者が必死にさばいていたという。 そこで竹中はひとつの推測をしている。チケットは5万枚以上刷られたのではないかというのだ。武道館の収容人員は1万人とされているが、入れようと思えばまだ入る。5公演で5000人。税金のかからないチケットが5000枚とも言える。 こうした仕組みはその後も日本の音楽業界に残ったと聞く。ファンとは無縁のところでチケットやCDが動いているということだ。最近ではダウンロードが盛んなので、いかようにも操作できるだろう。CDが売れている、あるいはダウンロードが多いからといって人気があるとは限らないと言える。 ところで、オリンピックにはさまざまな問題がある。1936年に開かれたベルリン・オリンピックはナチスのプロパガンダに利用され、80年のモスクワ・オリンピックではアメリカが不参加を各国に働きかけて反ソ連の宣伝に使い、そのアメリカのロサンゼルスで開催された84年のオリンピックはビジネス化が一気に進んだ。 2004年にアテネでオリンピックが開かれた際には経費が負担になっただけでなく、開発がブームになる。建設が許可されていない場所で違法な融資による開発を目論む業者もいた。このブームで業者と手を組んだ役人の中には賄賂を手にしたものが少なくなかったと言われている。そのつけも国の財政にのしかかることになった。 2012年のロンドン・オリンピックでは治安システムが強化されている。顔の識別も可能な監視カメラを張り巡らせ、無人機による監視も導入、通信内容の盗聴、携帯電話やオイスター・カード(イギリスの交通機関を利用できるICカード)を利用した個人の追跡も実用化させた。海兵隊や警察の大規模な「警備訓練」も実施され、本番では警備のために軍から1万3500名が投入されたという。 東京オリンピックはすでに問題が山積している。例えば、JOC(日本オリンピック委員会)の竹田恒和会長が3月19日、オリンピック・パラリンピックの招致に絡む贈賄容疑に絡んで退任を表明している。この贈賄容疑についてはイギリスのガーディアン紙が2016年5月11日付けの紙面で取り上げた。 東京で2020年にオリンピックを開催することが決まったのは2013年9月のIOC(国際オリンピック委員会)の総会だが、このときのプレゼンテーションで安倍晋三首相は「福島の状況はアンダーコントロール」であり、「汚染水による影響は0.3平方キロメートルの範囲内に完全にブロックされている」と語っていた。明らかな嘘だ。その嘘を各国の委員、要するにアメリカだろうが、受け入れた。 その前後、同年7月と10月に東京五輪招致委員会からIAAF(国際陸上競技連盟)の会長だったラミン・ディアクの息子が関連するブラック・タイディングスの秘密口座へ130万ユーロが振り込まれたとフランスの警察当局からの情報として伝えられている。その息子、パパ・マサタ・ディアクは当時、IAAFにコンサルタントとして雇われていた。 その口座を管理していたとされているイアン・タン・トン・ハンはパパ・マサタ・ディアクと親しく、IAAFの幹部と定期的に接触しているとされている。アスリート・マネージメント・アンド・サービスのコンサルタントとして働いているが、この会社は電通スポーツの子会社だという。電通はブラック・タイディングスへの支払いを知らず、タンがコンサルタントとして雇われた事実はないとしているようだ。 東京五輪招致委員会の理事長だった竹田恒和はタンと契約する際、「コンサルタントから申し入れがあり、電通にも確認して必要と判断したのを私が決済した」としている。竹田との関係から電通元専務の高橋治之の名前も浮上した。(エコノミスト、2016年8月23日) スポーツの世界は音楽業界と同じように胡散臭い。 安倍晋三総理大臣のプレゼンテーション IOC総会(13/09/08)
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