http://www.asyura2.com/19/senkyo260/msg/505.html
Tweet |
大メディアが黙殺する「倉敷民商弾圧事件」の“異常”さ 二極化・格差社会の真相
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/253324
2019/05/08 日刊ゲンダイ 写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ 先月25日、岡山市内で「倉敷民商弾圧事件」全国連絡会の総会が開かれた。私も参加して、事件の異常さと、来るところまで来たこの国の現在地を、改めて思い知った。 「倉敷民主商工会」(岡山県倉敷市)の事務局長である小原淳、事務局員の須増和悦、禰屋町子3氏が税理士法違反などの容疑で次々に逮捕・起訴されたのは、2014年の1月から3月にかけてのことである。税理士資格がないのに会員企業の確定申告書類を作成し、または脱税を手助けしたと決めつけられた。3人は、会員企業が集計した数字を入力したり、計算ソフトで正確な税額を出しただけで税理士業務など行っていないし、そもそも脱税の事実自体が存在しなかったとして、無罪を主張した。 だが、小原、須増の両氏は昨年6月に最高裁で有罪が確定。禰屋氏については控訴審が1審の有罪判決を破棄して差し戻すという異例の展開を見せているが、弁護団は楽観していない。 彼らはおそらく冤罪だ。脱税事件の立件には「たまり」が欠かせない。庭に隠されていた裏金とか、プールされた土地や株式などといった“動かぬ証拠”のことだが、国税局の査察官は法廷で、この事件に「たまり」はない、と証言している。税理士ではない職員がむしろ日常的に申告書類の作成に携わっている青色申告会が刑事責任を問われないのはなぜか。徴税当局と協力協定を結んでいるからではないのか。 もともと日本の税理士制度は、グローバルスタンダードに程遠かった。だから税理士たちは、新憲法下にあっても、戦前戦中の税務代理士制度を引き継いだまま、“徴税権力の下請け”としての役割を色濃くさせている。 戦後の重税反対運動を母体に旗揚げされた民商は、したがって目の敵にされてきた。現在は全国に600組織、18万人会員。納税者の権利擁護を掲げて、自主記帳、自主計算、自主申告を勧める彼らには、税理士業務の代行など、基本理念と相いれない行為なのだ。 彼ら3人を逮捕し、取り調べたのは、なぜか岡山県警の公安部だった。勾留期間も禰屋氏が428日間、他の2人は184日間。あのカルロス・ゴーン氏は2カ月でも国際的な関心を集めたが、倉敷民商事件はマスコミにも黙殺されたまま。 逮捕や起訴が消費税率8%への引き上げ直前に行われたタイミングにも注目されたい。民商は消費税の不公平きわまりない本質を批判し、増税に強く反対している、代表的な団体なのである。 斎藤貴男 ジャーナリスト 1958年生まれ。早大卒。イギリス・バーミンガム大学で修士号(国際学MA)取得。日本工業新聞、プレジデント、週刊文春の記者などを経てフリーに。「戦争経済大国」(河出書房新社)、「日本が壊れていく」(ちくま新書)、「『明治礼賛』の正体」(岩波ブックレット)など著書多数。
|
▲上へ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK260掲示板 次へ 前へ
投稿コメント全ログ コメント即時配信 スレ建て依頼 削除コメント確認方法
▲上へ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK260掲示板 次へ 前へ
★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/
since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。