http://www.asyura2.com/19/senkyo260/msg/492.html
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本年1月、国連子どもの権利委員会において、厚労官僚が児童相談所の人権侵害をロシアの委員らから追及され、それを隠蔽するため苦し紛れに大嘘をついた。だが、いろいろある国連人権委員会絡みで、それに輪をかけて悪名高いのが、上田人道人権大使(笑)が国連拷問禁止委員会で叫んだ「シャラップ(黙れ)!」だ。アフリカ某国の委員が、日本の人権は中世並みと評したところ、この大使は、日本の人権は世界で最も進んでいる、とここでも根も葉もない嘘を! すると委員から薄ら笑いが上がったので、それにカリカリし、こう叫んだのだ。動かぬ証拠は、こちら:
https://www.youtube.com/watch?v=hkoQjIBA_3U
この事件以来、日本の人権が中世なみという認識は、国連人権関係委員の間にすっかり根付いてしまったようだ。児童相談所については、2013年に発出された国連拷問禁止委員会の総括所見で、その併設一時保護所(児相収容所)における人権侵害が指摘されていたのだが、厚労省はこれを無視、全く改善しようとしなかった。ところが国連子どもの権利委員は流石、2013年の拷問禁止委員会が出した児相に対する勧告をちゃんと知っていて、1月の審査の席で南アフリカの委員がはっきり言及した。そして、この度の子どもの権利委員会にでさらに児相がやっている人権侵害に関する代替報告書が提出されたので、今度は子どもの権利委員会が、ついに、暴行・猥褻・教育権侵害・その他なんでもありという人権侵害のるつぼ=児相併設一時保護所の全面閉鎖を勧告するに至った。勧告を守らない国には、勧告を年を追うごとにどんどん厳しくしていくのが、国連人権関係委員会のやり方なのだ。
この国連拷問禁止委員会というのは、日本が1999年に批准した、「拷問及び他の残虐な、非人道的な又は品位を傷つける取り扱い又は、刑罰に関する条約」に基づいて組織されている委員会だ。条約全文の外務省訳は、こちらで読める:
https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/gomon/zenbun.html
「拷問」というと、戦前に『蟹工船』で有名なプロレタリア作家、小林多喜二を殺した特高警察の行為を思い浮かべる人もいるかもしれない。だが、条文を読むとわかるように、この条約はそれに限らず、拷問を「身体的なものであるか精神的なものであるかを問わず人に重い苦痛を故意に与える行為であって、本人若しくは第三者から情報若しくは自白を得ること、本人若しくは第三者が行ったか若しくはその疑いがある行為について本人を罰すること、本人若しくは第三者を脅迫し若しくは強要することその他これらに類することを目的として又は何らかの差別に基づく理由によって、かつ、公務員その他の公的資格で行動する者により又はその扇動により若しくはその同意若しくは黙認の下に行われるものをいう」と定義されている。つまり、児童相談所の職員(=公務員)が、「虐待」を親に自白させようと、いつまでも子どもを親から引き剥がし児童養護施設にぶち込んだままにしておき、面会も許さず、親に重い精神的苦痛を加え子供の発達権を侵害する行為は、この条約によれば立派な拷問だ。もちろん、児相職員が一時保護所(収容所)で子供たちに加えている行為も、十分に拷問の要件を満たす。小林多喜二だけでなく、拷問被害は、現代の日本でも、全国各地で繰り返し行われているのである。
2013年に国連拷問禁止委員会から発出された総括所見では、児相保護所の問題のみならず、入管法に基づく強制退去命令対象者収容の長期化、警察の留置施設を代用監獄として用いる制度、被疑者の自白に依存した刑事訴追、「国連被拘禁者処遇最低基準規則」違反など刑事捜査と関係したいくつもの人権侵害に対し、改善勧告が出されている。これらはいずれも、日本の刑事訴追制度に抜本的な見直しを迫るものである。
このように、国連拷問禁止委員会が日本について審査を始めると、シャラップを二度三度叫んだだけでは到底済まないようなボロがたくさん出てくるのは必定なので、日本政府は、なんとサボタージュ戦術に打って出たようだ。拷問禁止委員会は、政府報告書を2017年5月末日までに提出するよう、日本政府に求めているが、政府報告書を出せば審査が始まり、それによってNGOが代替報告書を出して政府を批判し、それによりさらに強力で厳しい総括所見が国連から出されることになる。そこで、それを避けるため、日本政府は、国連から求められた報告書をそもそも提出しないという姑息な戦術で国連からの追及を逃げ回っているのである。逃げ回っているうちゴーンの事件が起こり、その人質司法が国際社会から批判されて、ますます政府報告書を出しにくくなったであろう。
反省文を書けばそれに基づいて先生から叱られるから、叱られないためそもそも反省文を出さないでおこう、そしてその間ますます悪事を重ねよう、という不良生徒なみの態度であり、これではたしかに中世並みとアフリカの某国委員から指摘されても仕方がない。いったいいつになったら政府報告書を国連に提出するのか、いまだ具体的な見通しすら外務省にはないという。2020年3月末になっても提出されない事態も十分考えられる。
国連に対しこのようないい加減な態度しかとらない国が、かつて、国連安保理常任理事国になろうと手を挙げていた。そして、北朝鮮の拉致問題では、今もかまびすしく国連人権理事会に助けてくれと問題提起している。自分は国連に援助を求めるが、人権侵害を受けた市民の立場から国連が制度を改めるよう日本に求めても、それはまるで知らん顔。日本の児童相談所は、相変わらず国連勧告を無視し、司法審査も受けず親の意見を聴くこともせずに国内でたくさんの子どもたちを今日も拉致し続けている。
日本政府は、国際社会に対し、あまりに身勝手過ぎないか? 日本政府は、一日も早く、政府報告書を国連拷問禁止委員会に提出せよ! そして、厚労省、法務省、警察庁等は、自分たちが作り出した中世並み人権状況を現代の国際人権規準に引き上げるため、刑事や児相の諸制度を、即刻全面的に見直すべきである。
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