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改革バカにケンカを売る山本太郎「れいわ新撰組」の本気度 それでもバカとは戦え
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/252283
2019/04/20 日刊ゲンダイ 新党命名を発表した山本太郎参院議員(C)日刊ゲンダイ 山本太郎が自由党を離党し、政治団体「れいわ新選組」を立ち上げた。団体名からして、維新的なもの=安倍晋三、菅義偉的なもの=改革バカにケンカを売っている。それだけでも笑えるが、打ち出した政策を見て声をあげて笑ってしまった。完全に保守のど真ん中。あまりにも直球なので優秀なブレーンがいるのだろうが、山本も政治家として急成長している。 私は以前、週刊誌で山本を批判したことがある。国会で出される弁当は「ベクレてる(放射能汚染されている)」などと風評を流すデマ体質の左翼だと当時は思っていたが、自民党を筆頭に政治家が劣化していく中、山本のまっとうな部分が目立ってきたのは皮肉な話だ。 まだ社会的には誤解されている人だと思うし、私も全面的に信頼しているわけではないが、政策の9割は高く評価できる。残りの1割もツッコむ場所があるといった程度の話。 消費税の廃止、安い家賃で住める公的住宅の拡充、奨学金チャラ、最低賃金1500円……。平成の30年間にわたりメディアが垂れ流した「構造改革」神話に洗脳された人にはほとんどデタラメに聞こえるかもしれないが、実現までのプロセスは政策に書いてある。額に青筋を立てて「財源はー!」と騒ぐ前にその部分はチェックすべきだ。 「公務員数の増加」という項目も素晴らしい。「世界から見て日本は公務員の数が少なく」「1万人あたりの公務員数をみると日本は、英国の約3分の1、米国の約2分の1」とあるが、こちらも「民営化=善」という妄想からの脱却を目指しているように見える。 1次産業戸別所得補償、防災庁の創設、国土強靱化、公共投資の拡充、独立国家を目指すための日米地位協定の改定、辺野古基地建設中止などの政策もいい。今大事なことは安倍政権の売国を止めることだ。これまで押し通されてきた「トンデモ法」(TPP、水道法、カジノ法、漁業法、入管法、特定秘密保護法、国家戦略特別区域法など)の一括見直し・廃止も唱えているが、これはすぐにやってほしい。 実現には困難がつきまとうだろうが、日本にも「保守政党」がひとつくらいあってもいい。 山本は「政策と言論を持って天誅を加える」と言っているが、本気かどうかはすぐに判明する。参院選に誰を擁立するかである。 適菜収 作家 1975年生まれ。早大で西洋文学を学び、ニーチェを専攻。ニーチェの「アンチクリスト」を現代語訳した「キリスト教は邪教です!」、「ゲーテの警告 日本を滅ぼす『B層』の正体」など著書多数。近著に「もう、きみには頼まない 安倍晋三への退場勧告」。
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