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ポスト安倍に浮上の背景 菅義偉「黒い野望」を読み解く
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/252075
2019/04/17 日刊ゲンダイ 文字起こし まんざらでもない(C)日刊ゲンダイ 新元号発表で「令和おじさん」と呼ばれるようになった菅義偉官房長官の存在感が増している。定例記者会見で政権に都合の悪い質問をぶつけられると、「その指摘はまったく当たらない」と強弁し、冷酷な表情で記者を威圧する態度などから「安定のガースー」と揶揄されていたのが一変。“ポスト安倍”に急浮上しているという。産経新聞社とFNNの合同世論調査(6〜7日実施)では、自民党きっての“客寄せパンダ”小泉進次郎厚生労働部会長(25.9%)、石破茂元幹事長(20.7%)、岸田文雄政調会長(8.4%)に次ぐ4番手(5.8%)に躍り出た。改元祝賀ムードに乗ったご祝儀とはいえ、してやったりである。 そのお膳立てなのか、大手メディアが相次いで追い風を吹かせてきた。政権寄りの日経新聞(3日付朝刊)は「菅官房長官、来月訪米を検討」との見出しで、4年ぶりの外遊を報道。昨年10月から兼務する拉致問題相として米ニューヨークの国連会合に出席し、拉致問題の早期解決への協力を呼びかけるとの内容だ。危機管理を担う官房長官の外国訪問は異例である。後追いした産経新聞(5日付)は菅が来月9日にワシントン入りし、ペンス副大統領ら政府高官と会談すると報じた。 続いたのが、「文芸春秋」(5月号)に掲載された「安倍後継は菅官房長官も十分資格あり」と題した二階俊博幹事長のインタビューだ。二階は「菅さんはこの難しい時代に官房長官として立派にやっておられますね。それは素直に評価に値すると思っています。また、彼はそういうこと(ポスト安倍の総裁候補)にも十分耐えうる人材だとも思っています」と発言し、臆測を呼んでいる。 バッジの誘惑「オレにだって務まる」 一連の流れを受けて、定例会見で「二階幹事長が次期総裁に堪えうる人物だと発言しているが」と問われた菅は、「私自身が今まで発言しているように、全く考えていない」と否定したが、その表情は喜色満面。見たこともないような笑みを浮かべていた。まんざらでもないのは言うまでもないだろう。 政治評論家の本澤二郎氏は言う。 「政治家の最終目標は総理大臣です。国会議員バッジを胸につけると、〈一度でいいから総理をやりたい〉〈オレにだって務まる〉という気になるものです。内閣が何度吹っ飛んでもおかしくないほど疑惑にまみれた安倍首相を6年半近くも支えてきた菅官房長官であれば、なおさらでしょう。これまで、首相候補はきまって米国に顔見せ行脚をしてきました」 菅が存在感を強めているのは、統一地方選前半戦で政権内の力学に変化が生じたことも影響している。麻生太郎副総理は地元の福岡県知事選で支援した候補が大惨敗。二階は3度も大阪入りしたのに、推薦した知事・市長候補とも大阪維新の会に大敗したうえ、地元・和歌山県議選では自民現職が共産新人に敗れる大失態。独り勝ちしたのが菅だ。パイプを維持してきた維新の松井一郎代表は快勝し、福岡県知事選でも勝利した現職を推していて、北海道知事選では菅が擁立したとされる前夕張市長が当選した。政治家の求心力は選挙の強さに比例する、というわけである。 国家を私物化し、デタラメの限りを尽くして国民生活をズタズタにする安倍首相を延命させてきた菅が“ポスト安倍”だなんて悪夢でしかない。絶望のタライ回しか、あるいは菅を潰すためのリークなのか。政治ジャーナリストの角谷浩一氏はこう言う。 「永田町の常識から言えば、ホメ殺しでしょう。安倍政権を支える麻生、菅、二階のトライアングルが崩れたことで相対的に浮上した菅官房長官に対する牽制です。“ポスト安倍”が現実になるときは安倍政権が倒れるとき。その戦犯に挙げられる幹事長が首相の女房役を果たしきれなかった官房長官を“ポスト安倍”と言うのもオカシな話です」 「森羅万象」をつかさどる総理大臣(C)日刊ゲンダイ
菅は第2次安倍政権発足以降、疑惑が噴出する安倍を守り続けてきた。官房長官の在任期間は2016年7月に歴代最長となり、記録更新中。その力の源泉は14年5月発足の内閣人事局、官房機密費、それに官邸の「目と耳」といわれる内閣情報調査室(内調)と公安警察の存在だ。 内閣人事局を通じて審議官級以上の幹部職員600人の人事を握って霞が関を牛耳り、反発する官僚をパージ。肝いりのふるさと納税創設を巡る規制緩和に反対した総務省幹部、官邸の人事介入に抵抗した外務省幹部、TPPで農家側に立った農水省幹部……。数え上げればキリがないほどの官僚が報復人事の憂き目にあった。安倍が“腹心の友”と呼ぶ加計孝太郎氏が率いる加計学園の獣医学部新設を巡り、「行政が歪められた」「加計ありきだった」と告発した前川喜平元文科次官は、杉田和博官房副長官から出会い系バー通いを厳重注意され、露骨な圧力をかけられた。 「官邸にはありとあらゆる情報が吸い上げられ、官房長官のもとに集まる。領収書のいらない“掴みガネ”の官房機密費の金庫番が官房長官です。内閣最大の利権ポストです」(与党関係者) そして、政権ベッタリのNHKの異様な人事だ。「政府が右と言うことを左と言うわけにはいかない」と公言した籾井勝人会長時代に専務理事(放送総局長)を務めた板野裕爾NHKエンタープライズ社長が今月25日付で復帰する。政権に太いパイプを持つ板野氏の専務理事復権は「首相官邸の意向」だというから、より露骨なNHK支配が進むのは必至である。 安倍政権以上に進む恐怖政治 元号発表、異例の訪米、NHKへの人事介入で囁かれる黒子の不気味な野望。独裁まがいの安倍政権の恐怖政治を確立してきた菅が“ポスト安倍”に収まれば、国民不在の政治が間違いなく続くことになる。 立正大名誉教授の金子勝氏(憲法)は言う。 「菅官房長官は政権にマイナスとあれば大臣以下、政務三役を容赦なく切り捨ててきたとされます。権力を守るためには手練手管を弄し、非情ともいえる政治手腕を持つ菅氏は、ある意味、安倍政権よりも恐ろしい政権運営をする可能性がある。民主主義と平和を求める国民からすればご免ですよ」 いずれにしても、野党はコケにされたものだ。ここまで舐められてまだ、いがみ合いを続ける野党はいよいよ解党的決断を迫られている。 「今年、野党は壊滅する可能性があるのではないか。本気でそう懸念しています。迫る参院選に向け、多くの有権者が求める野党共闘体制をいまだに整えられず、立憲民主党は野党第1党という立場に甘んじている。55年体制の社会党を目指しているのかもしれませんが、到底無理でしょう。政府の強引なやり方に対し、社会党は予算案の審議に応じず、国会を空転させても反対する気概がありましたが、立憲民主は批判を恐れて結局は議論に応じ、多数決による突破を許している。衆参ダブル選を打たれて両院の3分の2を自公与党が握れば、秋の臨時国会で改憲発議の道筋ができる。安倍首相が一昨年の憲法記念日に宣言した“2020新憲法施行”が現実になりかねません」(本澤二郎氏=前出) 国民を苦しめる自民の黒い野望成就に、野党もまた手を貸しているのだ。このままでは、本当に救いがない。
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