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<参院選岩手>野党統一候補再協議へ 階氏粘り腰で存在感 小沢氏に再考認めさせる
河北新報
2019年04月12日金曜日
https://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201904/20190412_31053.html
横沢氏(中央)を中心に結束をアピールする共産、自由、社民3党の県組織幹部ら=7日、盛岡市
岩手選挙区の野党共闘について説明する階氏=7日、盛岡市
今夏の参院選岩手選挙区(改選数1)に向けた野党の統一候補擁立が11日、玉木雄一郎国民民主党代表と小沢一郎自由党代表(衆院岩手3区)の会談で事実上、振り出しに戻った。共産、自由、社民の3党を束ねる小沢氏を向こうに回して粘り腰を発揮したのは、国民民主党の階猛衆院議員(岩手1区)だった。
◇
「野党共闘の源流である岩手から、横沢さんを参院に押し上げましょう」。盛岡市で7日、野党3党の県組織が元パラリンピック選手横沢高徳氏(47)を支持者約100人にお披露目する集会があった。
国民民主党は蚊帳の外。野党3党だけで横沢氏擁立の既成事実を着々積み重ねているかに見えたのだが…。
集会が開かれていた同時刻、同じ盛岡市内では階氏が記者会見し「岩手の問題が片付かないと(自由党との合流を巡る)30日までの結論もない」と意味深長な発言をしていた。
野党統一候補の人選を巡って3党県組織と国民県連の間に溝が生じた「岩手の問題」。党首会談では玉木氏が「(候補の白紙も含め)汗をかいてもらいたい」と再考を促し、小沢氏は持ち帰って共産、社民両党と協議すると応じた。
階氏は、かねてより国民県連代表の元衆院議員黄川田徹氏(65)を野党統一候補に推しており「各党も少しずつ理解を示している」と事態打開に自信をのぞかせていた。
政策通ながら政界遊泳では苦難の連続だった階氏。しかし今回は、自由党との合流に血道を上げる玉木氏に圧力をかけ続け、野党共闘の主導権奪取を合流容認の取引材料とする寝技に打って出た。
階氏は2007年7月の衆院岩手1区補選で初当選。階氏を政界に誘った小沢氏と民主党分裂でたもとを分かった途端、12年12月の衆院選で小沢氏から達増拓也岩手県知事の妻を「刺客」に送られた。
細野豪志元環境相が主宰するグループ「自誓会」では事務局長を担い、17年10月には細野氏に従って希望の党に参加。党の公約づくりを手掛けた衆院選で大惨敗を喫し、当の細野氏は自民党二階派に入会してしまった。
県政界関係者は「政局で存在感を発揮する階氏を初めて見た。岩手の野党統一候補が階氏の意向通りになれば、抵抗していた自由党との合流構想に対しても矛を収めるのではないか」とみる。
岩手選挙区には自民党が、4選を目指す現職平野達男氏(64)の擁立を決めている。
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