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桜井更迭の本質は安倍内閣「復興に寄り添う」というペテン
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/251877
2019/04/13 日刊ゲンダイ 文字起こし ※タイトルは紙面による 2013年9月、ブエノスアイレスで開かれたIOC総会で東京のプレゼンテーションをする安倍首相(C)ロイター=共同 安倍首相は14日、福島県を訪問。廃炉作業が続く福島第1原発を視察する予定だ。2013年の五輪招致演説で、福島原発の汚染水について「アンダーコントロール(管理下にある)」と大嘘をついた手前、来年に控えた東京五輪に向けて再び廃炉作業の進み具合をアピールする狙いがあるようだ。 五輪欲しさに飛び出た大嘘を上塗りするため、廃炉作業中の原発に近づくとは、随分と体を張ったペテン師だが、なるほど、これで桜田五輪相の更迭も納得だ。この週末に福島訪問の日程が入っていたことも、安倍が「復興以上に」の問題発言から、たった2時間足らずで、あっさり辞めさせた理由に違いない。 明らかに資質に欠け、失言・言い間違い連発のポンコツ大臣をあれだけ擁護してきたのに、次元を超えた暴言で自らの被災地訪問の邪魔になれば、有無を言わせずクビを切る。この国のトップの我が身かわいさ、自己都合重視の冷酷さには改めてゾッとさせられる。 ポンコツ大臣の更迭を受けて野党は、大臣失格の大マヌケを入閣させた安倍の任命責任を追及すると言うが、矛先を間違っていないか。糾弾すべきは「復興五輪」を掲げながら、「復興以上に」五輪最優先という安倍の冷酷さである。 ポンコツ大臣の更迭は、復興軽視、五輪優先、派閥重視で政権安定という度し難いほど手前勝手な冷血政権の本性が、にじみ出ただけだ。 「復興以上」に我が身大事の冷酷首相 そもそも、この政権は「復興五輪」とやらに、どこまで本気なのか。復興相も五輪相も毎年のようにコロコロと交代。実態は派閥均衡人事の調整弁や入閣待機組の処遇ポストの色合いの強い軽量大臣だ。そのため、存在感に乏しく、今の復興相の名前を言える国民は本人や支援者以外、皆無に等しいだろう。 その上、桜田に加え、17年4月には当時の今村雅弘復興相が東日本大震災を巡り、「東北で良かった」などと発言し、辞任に追い込まれた。「復興五輪」を掲げる政権の閣僚のうち、よりによって復興と五輪の両大臣が被災地を逆なでする発言でクビになるとは、どんなブラックジョークなのか。「全閣僚が復興相のつもりで取り組むように」という安倍の言葉はむなしく響く。 大体、桜田のようなポンコツ政治家が大臣になれたのも、安倍の論功行賞・派閥優遇人事のなせるワザ。昨秋の自民党総裁選で党員票が55%にとどまる中、安倍が3選を果たせたのは派閥の支援がロコツに影響する国会議員票を8割以上固めたおかげだ。とりわけ二階派と麻生派の支援に頼るところが大きく、直後の内閣改造では論功行賞で両派を最重視。そのシンボルこそ、二階派で未入閣の待機組だった桜田の大臣起用である。 「当初から起用が不安視された桜田氏を『復興五輪』を担わせるポストにつけ、度重なるミスに目をつぶり、かばい続けた全ての責任は安倍首相にあります。政権基盤を支える二階派に恩義を感じ、勝手に配慮したのも、首相の我が身かわいさゆえです。いつでも桜田氏のクビは切れたのに、遅きに失したのは派閥重視で政権を安定させる狙いはもちろん、『適材適所』と言いながら、愚かな大臣を任命した自分の失敗を認めたくなかったからでしょう。国のトップにあるまじき、とことん手前勝手な人物です」(政治評論家・森田実氏) 復興以上に大事なのは安倍自身――。それがポンコツ大臣更迭の真相である。 今も1300人がプレハブ暮らし(岩手県釜石市の仮設住宅)/(C)共同通信社
「被災地の皆さまのお気持ちに寄り添いながら、復興に全力を傾けていく」――。安倍は桜田の更迭直後、記者団にそう語ったが、本当に被災地に寄り添っていれば既に行動で示し、形に見える成果が出ているはずで、わざわざ言い訳がましく「寄り添う」なんて言う必要はない。 「沖縄の皆さんの心に寄り添う」と言いながら、県民投票で示した「辺野古ノー」の民意をガン無視し、新基地建設を強行しているのと一緒。被災地に全く寄り添っていない現実の後ろめたさが言わせたセリフだろう。コラムニストの小田嶋隆氏はこう指摘する。 「『寄り添う』とは気持ちを表す情緒的な言葉で、昭恵夫人が頻繁に使う『祈ります』と同じ。極端に言えば、被災地に何もしなくても『寄り添う』ことはできるわけで、『おまえを第一に考えているよ』と口先だけで女性をだます男のようです。首相ならば『被災地の復興に責任を持つ』とキッパリと語るべきだし、復興を本気で重視するならば被災地で復興五輪を開催すればいい。なぜ東京開催に固執するのか、不思議でなりません」 実際、東京五輪の開催で被災地には大きな弊害が生じている。競技場や選手村の建設によって人手は不足し、資材は高騰。作業員も資材も東京に奪われ、復興の足かせとなっているのだ。 例えば、大震災でほぼ全世帯が被災した岩手県陸前高田市。新たな市街地の土地区画整理事業の柱である宅地のカサ上げ造成工事は資材と作業員不足が響き、本来なら今年3月末の完成予定が遅れに遅れ、2年も延期せざるを得なかった。 事業規模は被災3県で最大級。総事業費約1600億円は、五輪のメイン会場となる新国立競技場の建設費に匹敵する。新国立は厳しい工期をものともせず、五輪開催に間に合わせるべく今年11月末に予定通り完成する見込みだが、同じ予算規模の被災地の復興事業は遅々として進まない。 この状況を放置して五輪優先、復興軽視の安倍政権は「被災地の事業は遅れたって構わない」と宣言したも同然だ。 聖火の展示なんてクソの役にも立たない 復興事業の長期化に伴う自宅再建の遅れや経済的事情を理由に、震災から9年目の春を迎えても被災者の避難生活は続く。岩手、宮城、福島の被災3県では4月以降も粗末なプレハブなどの応急仮設住宅で1400人以上が暮らす見通しだ。 それなのに、安倍政権は復興・創生期間が終わる来年度までに宮城・岩手両県で仮設住宅を全て解消、被災者を追い出す方針だから、血も涙もない。冷血政権の手にかかれば、五輪開催時に仮設住宅でテレビ観戦すらできず、路頭をさまよう人々だって出かねない。 冷血政権は、福島第1原発の周辺地域の避難指示を住民の合意もないまま、次々と解除。解除地域の住民は原則1年が過ぎると、賠償金を打ち切られてしまう。未曽有の原発事故を起こした東電の救済のため、避難解除で被災者の賠償をケチっているのだ。 この政権には恐らく被災者の姿など眼中にないのだ。「被災地に寄り添う」なんてペテンに過ぎず、「復興五輪」も目に余る小手先だけのおためごかしである。 「復興支援の一環で聖火リレーに先立って『復興の火』として宮城、岩手、福島の順に聖火を展示。聖火リレーの出発地を原発事故対応の拠点だった福島の『Jヴィレッジ』に決めましたが、実にバカげた話です。聖火の展示なんて一瞬は盛り上がっても何ら復興の役には立たない。安倍政権は結局、復興をネタに五輪を宣伝し、民心を集める口実に利用したいだけなのです」(小田嶋隆氏=前出) 前出の森田実氏はこう言った。 「口先だけでうまいことを言ったり、うわべだけ愛想よく取り繕うことを『巧言令色』と言いますが、新元号に『令』の字を選んだ政権の姿は、まさにその言葉通り。被災地への冷たさは絶対に許されません」 醜悪な政権の手による偽善に満ちた復興五輪を開催する意義など、どこにも存在しない。
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