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息苦しい時代の懸念 「令和」を仕切る一強政権の不気味
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/251648
2019/04/11 日刊ゲンダイ 文字起こし 紙幣刷新も政治利用(C)共同通信社 「たまたま重なった」と麻生財務相は言ったが、誰も信じてなどいない。9日の「紙幣刷新」の発表は、1日の新元号発表に続く政治ショーの一環だ。新紙幣になる2024年は20年周期で実施されてきた刷新のタイミングとはいえ、5年も前の発表はあまりに早過ぎて異例。改元との相乗効果を狙ったのは明らかなのだが、新紙幣発表の“政治利用”はそれだけにとどまらない。 10日の日経新聞が舞台裏を詳細に報じている。紙幣刷新を主導したのは麻生で、最終的な図柄や発表時期は安倍首相と2人で詰めたという。発表時期を4月上旬としたのは、4月1日の新元号公表と5月1日の新天皇即位の間で、祝賀ムードの醸成に役立つと判断したからだ。 財務省復権の思惑もある。森友問題で公文書改ざんに手を染めた上、セクハラ問題で次官が辞めるなど財務省の信用は地に落ちた。 慶事ムードに便乗して、失地回復を狙ったという。さらには福岡や大阪など統一選で推薦候補が惨敗した自民党にとって、局面転換の意図もある。 「新元号発表は安倍首相と菅官房長官。新紙幣は麻生財務相。政権中枢が、よくもまあここまで自分たちの都合で動くものですよ。『政治は最高の道徳』と言いますが、安倍政権はそれとは真逆で、子供でも分かるような計算高いことまでやる。1強政権ならば、どうしてもっと堂々としていられないのか」(政治評論家・野上忠興氏) 幻想のナショナリズムに飼いならされ みっともないほど前面にしゃしゃり出てきた新元号の記者会見でも明らかなように、安倍は改元の主役は自分だと思っている。 「一人一人の日本人が明日への希望とともに、それぞれの花を大きく咲かせることができる」「希望に満ちあふれた新しい時代を国民の皆さまとともに切り開いていく」などという談話も、まるで時代の寵児気取りだ。時代は国民が切り開くもので、安倍のものではない。 だが、封建国家の君主気分で時代を操る安倍の勘違いを分かっているのかいないのか、メディアは大本営発表を垂れ流すばかりで、政治ショーに全面協力だからどうしようもない。 この先も5月の「令和」への改元に新時代の到来、来年の東京五輪が、安倍政権によって国民的イベントに仕立て上げられていく。メディアが政権広報に成り下がっているから、異論を唱えにくい空気が世論に広がり、政治ショーは容認される。日本中が右へ倣えで1億総狂騒という気味悪さである。 上智大教授の中野晃一氏(政治学)はこう言う。 「安倍政権はナショナリズムをあおることで、暦まで自分たちでコントロールしようとしています。しかし実は、彼らのナショナリズムは国民不在。例えば安保法制で地球の裏側まで行けるようになりましたが、それで守ろうとしているのはグローバル企業の権益であり、祖国のための国防ではない。TPPもカジノ解禁も日本の国民のための政策ではありません。もはや『国民国家』の実態はなくなっているのに、それでもまだあるという幻想を演出しているのが、今の安倍政権なのです。ところが、メディアも国民もそうした“エア・ナショナリズム”に飼いならされ、さらには“官製ブーム”に乗っかるようになってしまいました。政府と一体化していく気持ち悪さを感じます」 完全な「国営放送」へ(C)日刊ゲンダイ
政権に懐柔され、逆らえなくなってしまったメディアの罪は大きいのだが、戦慄を覚えたのは、9日にNHKが発表した異様な人事である。 元専務理事の板野裕爾NHKエンタープライズ社長が専務理事に復帰することになった。政権に太いパイプを持つ板野氏の復帰は「首相官邸の意向」だという。 籾井会長時代に専務理事(放送総局長)だった板野氏は、官邸の不満を受け止めて「クローズアップ現代」の国谷キャスター降板を主導したとされる。そんな人物が再びNHKの経営中枢に戻るということは何を意味するのか。想像に難くない。 昨年、NHKを辞めた森友スクープ記者の相澤冬樹氏(現大阪日日新聞論説委員・記者)が、NHK内での森友報道を巡る圧力や社内攻防を著書「安倍官邸VSNHK」で明かした。 NHKには、報道部門トップで政治部出身の小池英夫報道局長や安倍家と家族ぐるみの付き合いの岩田明子記者がいて、すでに安倍政権に「べったり寄り添う」体制が出来上がっている。しかし安倍官邸は、それだけでは満足できないから、板野氏を復帰させるということなのだろう。 NHK報道の監視を続ける醍醐聰東大名誉教授が言う。 「長年NHKをウオッチしてきていますが、放送総局長までやって辞めた人が、また専務理事として戻るなんて、聞いたことがありません。板野氏は番組編成に力を持ち、小池報道局長と連携する可能性がある。この先、今年は天皇の代替わりと改元、参院選があり、来年は東京五輪、その先には安倍氏の4選が視野に入ります。大きな政治日程が目白押しで、そういう時期に官邸がNHKに乗り出してきたとすれば、これまでのような遠隔操作ではなく、よりもっと露骨にNHKをコントロールしようという意思の表れだと思います。NHKの世論への影響力をよく分かった上で、岩田記者とか個人のレベルではなく、NHK全体を取り込もうということなのでしょう。問題はNHKだけにとどまりません。今回の人事に関し、民放も官邸の力を十分感じ取っていることでしょう。民放でもこの先、コメンテーターの選び方や番組のテーマなどに波及するかもしれません」 完全にタガが外れた これでますます、改元のお祝いムードに水を差すような報道はご法度。夏の参院選は、自民党による報道の公平性チェックに怯えながら番組を作ることになるのだろう。あまりにあからさまな介入だが、1強政権が増長した結果「私が国家」とまでうそぶく安倍は、自らが独裁者であることを、もはや隠そうともしなくなっているように見える。 「安倍政権は、モリカケ、統計不正、安倍麻生道路など、問題があっても強行突破で突き進んでいる。完全にタガが外れてしまっています」(中野晃一氏=前出) 「令和」の新元号を決めた安倍が、そのまま新時代の日本を描いていくという傲慢。そして、メディアも世論もそれにあらがえず、真綿で首を絞められるような息苦しさが日本中に蔓延していくことになる。 政治評論家の森田実氏が言う。 「謙虚さのない安倍首相と麻生財務相、菅官房長官は、何もかも自分たちのいいように決め、国民に対しては、黙って付いてくればいいという姿勢です。そして、官僚は忖度、政治家は無批判、大マスコミはヨイショ。これでは日本の未来は暗い。すでに日本の国際的地位がどんどん低下していますが、弱体化した日本は、再び米国という黒船にガツンとやられるか、増税後の景気悪化で経済が崩壊するか。そのいずれかになるのではないでしょうか」 そうなる前に国民は安倍政権にNOを突き付けるべきなのだ。祝賀ムードに一歩距離を置いて、冷静に今の日本を見つめてみる必要がある。
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