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統一地方選前半戦の深刻 このままでは参院選で野党は惨敗
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/251567
2019/04/10 日刊ゲンダイ 文字起こし 参院選に向け自民党役員会で引締め(手前右は安倍首相、二階自民党幹事長)/(C)共同通信社 アベノミクスを偽装する統計不正、迫る景気後退、消費増税の強行、「安倍・麻生道路」を巡る国交副大臣の忖度発言――。6年にわたる安倍政権のデタラメがさらに噴出する中で実施された統一地方選の前半戦は、フタを開けてみればアベ自民党の勝ちだった。11道府県知事選のうち、入れ替えダブル選となった大阪などの3知事選は落としたものの、41道府県議選は自民党が総定数2277の半数を超える1158議席を獲得。前回2015年の統一地方選で24年ぶりに過半数を占めたのに続く結果だった。 一方、野党第1党の立憲民主党は31増の118議席、国民民主党は60近くも減らす83議席の体たらく。前身の旧民主党が前回獲得した264議席を大きく割り込んだ。旧民主党が牙城を誇った北海道では知事選で野党統一候補を立てながら、65万票超の大差で敗北。3週間後に迫った天皇代替わりに伴う新元号「令和」の発表で安倍政権の内閣支持率は軒並み上昇したが、塚田一郎前国交副大臣のドタバタ辞任劇で帳消しになってもおかしくなかったのに、である。 政治ジャーナリストの鈴木哲夫氏が言う。 「統一地方選前半のポイントは過去最多の無投票当選、低投票率です。麻生財務相のゴリ押しで保守分裂となった福岡県知事選は比較的盛り上がったとはいっても、投票率は前回比3.87ポイント増の42.72%。2人に1人も投票所に足を運んでいない。自民党支持層、現職に事実上相乗りした公明党と立憲民主党支持層の一部、共産党支持層を合わせた程度の数に過ぎません。つまり、自民党同士が戦っていただけで、無党派層は選挙戦にシラケていたということでしょう」 浮き彫りになる地方自治形骸化 道府県議選では全体の27%を占める612人が無投票当選。平均投票率は道府県知事選47.72%、道府県議選44.08%、6政令市長選50.86%、17政令市議選43.28%。知事選は過去最低だった前回の47.14%を上回ったものの、2回続けて50%割れ。それ以外はいずれも過去最低を更新した。 保守分裂の県知事選が相次いだ事態に、自民は「野党が弱いから内輪もめをする余裕がある」とふかし、安倍首相も告示直後に「自民党が分裂すると盛り上がるね」とシレッとしていたという。 立正大名誉教授の金子勝氏(憲法)はこう言う。 「歴史的な投票率の低さは、沖縄を取り巻く状況も影響しているでしょう。米軍普天間飛行場の辺野古移設を巡り、沖縄県民は2回の県知事選と県民投票で“辺野古NO”を明確に示した。にもかかわらず、安倍政権は沖縄の民意を平然と踏みにじり、地方自治をないがしろにする。マヤカシのアベノミクスが地方の貧困や過疎を加速させる一方、地域住民が自分たちの力で暮らしを守り、地方自治に向き合おうという気持ちをそいでいます。そうした傾向を顕著に示したのが、北海道知事選の結果でしょう。当選した前夕張市長は財政再建の実績とともに、政府との近さを売りにしている。政権に対する不満をぶつけるよりも、権力にすがり、カネを落としてもらった方がいいという考え方が有権者の根底に広がっているのではないか。日本国憲法で初めて認められた地方自治が機能せず、地方自治の理念が形骸化していることが統一地方選前半で浮き彫りになったと言えます」 その先にあるのは民主主義の自死だろう。元号の政治利用だけでは説明がつかない野党のジリ貧、分裂選挙で見せた自民の余裕、その間に進む選挙民の諦めに似た現状追認。このままでは参院選で野党は大惨敗必至である。 北海道知事選は野党統一候補が大敗(落選が決まり、支持者に頭を下げる石川知裕氏)/(C)共同通信社
自民のSNS戦略も侮れない。ほぼ毎月、県議や市議を集めて研修会を開き、SNSに詳しい有識者が投稿や効果的な拡散方法を指導しているという。統一地方選では党本部主導でツイッターの拡散方法などを伝授。候補の街頭演説終了後に動画を本人のツイッターに投稿し、ハッシュタグを付け、リツイートを求めるよう徹底しているという。狙いは自民支持の割合が高い若い世代の取り込みだ。旗を振っているのは昨年10月に選対委員長に就いた甘利明元経済再生相で、企業のマーケティング担当者ら約10人でチームをつくって広報戦略を練り、集票効果を検証して5月1日にも参院選の「デジタル戦略」を公表するという。 広告代理店出身で作家の本間龍氏は言う。 「30代以上が主に利用する情報メディアはテレビがメインですが、10〜20代はネットが中心。SNSに注力した若者世代の取り込みは効果的な戦略です。何かのきっかけで自民党や自民党議員のSNSを見にいったユーザーのアクセスログをもとに、広告を流し込むこともできる。従来のテレビCMと異なり、関心がある層に対して、より興味をひく情報を発信できるので、取りこぼしが少ないのも特徴です。SNSによるアプローチは組織的かつ継続的に行うのがコツで、資金、マンパワー、組織力のある政党ほど利用価値があります」 となれば、組織票を固め、若年層を囲い込んだ自民が選挙戦を一層有利に運ぶことになる。 野党候補一本化はまた物別れ 野党6党派は9日、非公式の幹事長・書記局長会談を開き、参院選の勝敗を左右する全国32の1人区での候補者一本化を急ぐことをあらためて確認したが、個別の選挙区を巡っては調整がつかなかった。一本化を事実上合意したのは、愛媛、熊本、沖縄の3選挙区にとどまっている。 「与野党対立構図をつくるのは野党の責任です。イデオロギーを主張し合って互いに突っ張っている間に、有権者が政治そのものにソッポを向きかねない。政治不信の加速、選挙離れの蔓延で少ないパイの奪い合いになれば、与野党逆転はあり得ません。野党は非自民、非アベで大きな塊をつくる必要がある。とんでもない状況にあるこの国の政治を放置するのか、あるいは引き戻すのか。いまがまさにターニングポイントです」(鈴木哲夫氏=前出) 衆院大阪12区と沖縄3区の補選が9日告示されたが、沖縄3区が与野党一騎打ちの構図となった一方、大阪12区は候補乱立でグチャグチャ。共産は他党が相乗りしやすいように元衆院議員の宮本岳志氏(59)を無所属で擁立したが、推薦を出したのは自由党のみ。立憲民主も国民民主も自主投票の方針だという。かたや、なりふり構わぬ安倍政権は5年も先の新紙幣発行を発表し、改元祝賀ムードをさらに盛り上げて政権に追い風を吹かせようとしている。 「衆院補選、統一地方選後半戦、参院選を控えるこのタイミングで紙幣デザイン刷新を発表したのは、新元号発表に続く政権浮揚の二の矢でしょう。内政はガタガタ、外交は八方塞がり。国民をウキウキとお祭り気分にさせるのは格好の目くらましになる。利用できるものは、すべて利用するということですよ」(政治評論家の野上忠興氏) 中途半端な野党が深刻な選挙結果を招くわけである。
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