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大阪都構想より副首都構想から議論を進めるべきではないか ファクトチェック・ニッポン!
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/251508
2019/04/10 日刊ゲンダイ メディアの無責任な報道も含め懸念される点は多い(C)日刊ゲンダイ 大阪都構想を最大の争点として争われた大阪府知事、市長のダブル選挙は、ともに都構想の推進を訴えた松井一郎前大阪府知事と吉村洋文前大阪市長の勝利で終わった。松井氏が市長となり、吉村氏が府知事になる。 この選挙結果を受けて、NHKなどメディアは「都構想の実現に弾みがついた」と報じている。再度、住民投票で民意を問うことになるのだろう。しかし、それは大阪を分断するものになるだろう。また、都構想の議論は実際には深まっていない。メディアの無責任な報道も含めて懸念される点は多い。 都構想とは、大阪市を4つの特別区に分割して政令指定都市としての権限を大阪府に移譲するというものだ。モデルは言うまでもなく東京都だ。松井氏は候補者討論会で、「東京は1943年に東京都にかわりました。それから80年弱が経過して、まさに一極といわれる日本を牽引する、成長する大都市になった」と語っている。 東京が、東京市を廃止して東京都になったことが日本を牽引する立場に押し上げたとの認識で、つまり、大阪もそうなることで日本を牽引する立場になるというのが都構想の考えだ。 しかし、43年に当時の東京府が東京市を廃止して東京都になったのは、戦局が悪化する太平洋戦争に対応した国防上の理由だ。戦後も東京都の制度は残ったが、それが東京の発展の理由になったといえるのかは疑問だ。 むしろ、東京が発展した理由は、64年の東京オリンピックに代表される国家的プロジェクトや大手企業の東京への集中に求める方が自然だろう。 東京23区が、特別区の課題を議論する場として設置している特別区協議会という機関がある。そこに問い合わせても、都区制度と東京の成長の関係については否定的だった。「特別区はあくまで住民サービスとしての制度」というのが説明だ。仮に大阪が東京と同じような行政形態になったとして、それで大阪が東京と並ぶ日本を牽引する立場に立てるというのはどういう理屈なのか。急に企業が大阪に本社機能を移すようになるのか。この点はぜひ、説得力のある説明を求めたい。 そして、もしそれができないなら、一度、都構想の議論を別の角度から行うことを求めたい。それは副首都構想だ。実際には大阪府と大阪市の行政の現場では、都構想より、副首都という言葉が使われている。副首都推進本部もある。そのビジョンとして、「西日本の首都として、中枢性、拠点性を高める」とか「首都機能のバックアップとして平時を含めた代替機能を備える」などとなっている。 この副首都構想は都構想と表裏をなしているともいえるが、一方で、まず都構想ありきではなく、副首都構想から議論を進めることは可能だろう。印象論だが、大阪を副首都にするということについては、反対する大阪府民市民は少ないのではないか。既に大阪の分断は深まっている。その分断が更に深まることが大阪にとって良いはずはない。それは日本にとって良いものではない。 副首都なら、都構想で分断された人々も共通の土台で議論ができるし、両者の溝を埋めることにもつながるだろう。当選した両氏には、その点を冷静に考えて対応していただきたい。 立岩陽一郎 ジャーナリスト、1967年生まれ。91年、一橋大学卒業後、NHK入局。テヘラン特派員、社会部記者、国際放送局デスクなどを経て2016年12月に退職し、17年からフリーランスとして活動。現在は調査報道を専門とする認定NPO運営「ニュースのタネ」編集長。アメリカン大学(米ワシントンDC)フェロー。毎日放送「ちちんぷいぷい」レギュラー。ニコニコ動画でも「ファクトチェック・ニッポン」の配信を開始。
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