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モリカケに続く3度目の正直 国民は「忖度」で騙されない
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/251421
2019/04/08 日刊ゲンダイ 文字起こし 記者会見で謝罪する塚田一郎国交副大臣(左は安倍首相)/(C)共同通信社 あくまで安倍政権は、「バカな男が虚偽発言をして世間を騒がせた」――ということにして幕引きを図るつもりらしい。「忖度」発言が批判された塚田一郎国交副大臣(55)が、「事実と異なる発言をしたことで迷惑をかけた」とあっさり辞任した。 直後から自民党幹部は、忖度発言は根も葉もない妄言だと必死になって訴えている。 「ウケを狙うような軽率な行動に出てしまった」(甘利明選対委員長)、「会場を盛り上げたい気持ちで言ったんだと思う」(岩屋毅防衛相) しかし、忖度発言が“作り話”だったはずがない。塚田発言を詳細に検証すれば、正直に「事実」を語ったのは明らかだ。 発言が飛び出したのは、1日に北九州市で開かれた福岡県知事選の自民党推薦候補の決起集会。通称「安倍・麻生道路」と呼ばれる「下関北九州道路」について忖度したと、こう発言している。 <国交副大臣なので、ちょっとだけ仕事の話を。(福岡選出の参院議員)大家敏志さんが、吉田博美参院幹事長と一緒に「地元の要望がある」と副大臣室に来られた。“下関北九州道路”の案件です。吉田幹事長が私の顔を見て「塚田、分かっているな、これは総理の地元と副総理の地元の事業なんだよ」と。私、すごく物分かりがいいんです。すぐ忖度します。新年度の予算で、国で直轄の調査計画に引き上げました> ここまでディテールが明瞭な生々しい発言のどこが「虚言」なのか。しかも「状況」もピタリと符合している。 「塚田副大臣が発言した通り、安倍首相の地元山口県と、麻生副総理の地元福岡県をつなぐ“下関北九州道路”は、2019年度から国直轄の調査に引き上げられ、4000万円の予算が計上されています。さらに、昨年12月、副大臣室で吉田幹事長と面会したことも判明している。塚田さんは事実を口にしたのだと思います」(法大名誉教授の五十嵐仁氏=政治学) 忖度しない限り予算がつかない道路 そもそも、問題の「安倍・麻生道路」は、忖度でもない限り予算がつくような道路じゃない。 下関市と北九州市を隔てる2キロの関門海峡を結ぶ構想が最初に浮上したのは、もう30年以上前、1980年代である。東京湾など全国の6海峡を橋やトンネルで結ぶ「海峡横断プロジェクト」の一環として、98年までに国の開発計画に盛り込まれた。しかし、ムダな公共事業への批判が噴出し、福田政権が2008年、国による調査中止を表明して計画を凍結している。 ところが、安倍政権が誕生すると一変。国交省は2017年度から地元自治体が実施する調査に年700万円の国費を支出。ついに今年度から、国の直轄調査に引き上げてしまった。 6つあった海峡横断プロジェクトのうち、国が予算を出しているのは、「下関北九州道路」だけだ。誰が考えたって不自然だろう。現地の公共事業に詳しいジャーナリストの横田一氏がこう言う。 「通称『安倍・麻生道路』には、地元でも必要性が疑問視され、採算が合わないのではないかと懸念する声が上がっていました。すでに関門橋と関門トンネルがあるうえ、総事業費は2000億〜2700億円と巨額ですからね。人口が減少し、関門橋と関門トンネルの利用台数も減少傾向です。なのに、なぜ国の予算がつくのか不思議に思われていた。その答えが忖度だったのなら納得です。10年前に凍結された公共事業がゾンビのように復活したのは、なにか裏があるのだろうと思っていました。昨年10月に国交副大臣に就任した塚田氏は、2019年度予算の編成に関与している。予算をつけることも可能だったはずです」 これは「忖度」では済まされないのではないか。国交副大臣には強い職務権限がある。場合によっては罪に問われる可能性もあるからだ。なにより、権力者に利益誘導するために「忖度」し、行政を歪めるなど許される話じゃない。 ウソつき(佐川宣寿前国税庁長官)/(C)日刊ゲンダイ
安倍政権で「忖度」が問題になるのは、もうこれで3度目だ。 森友事件では、昭恵夫人が名誉校長に就いていいたことに「忖度」し、国有地が8億円もダンピングされて森友学園に売却されていた。 加計疑惑では、総理の“腹心の友”が理事長を務めていることに「忖度」し常識では認められない獣医学部の新設を認めている。「総理のご意向」などと内閣府が文科省に伝えた文書も見つかった。 3回も「忖度」が問題になるのは、偶然じゃないだろう。ゴキブリは1匹見つけたら100匹はいるという。安倍政権では、日常的に「忖度」が行われ、安倍首相のために利益誘導がされているのではないか。塚田が無邪気に「忖度」を口にしたのも、安倍政権では「忖度」するのが当たり前というムードが広がっているからだろう。 「森友事件や加計疑惑、さらに今回の“下関北九州道路”への予算づけは、氷山の一角だと思う。恐らく、国民が気づかないだけで、安倍首相の利益を図るために、日本全国で“忖度”が行われているはずです。忖度の最大の問題は、ムリなことを押し通すために行政を歪めることになることです。もし、誰もが正しいと考える政策なら、安倍首相も堂々と閣僚や役人に指示を出せるから、周囲は忖度する必要がない。忖度が必要になるのは、さすがに安倍首相も表立って指示することははばかられる怪しいことを実行しなければならないからでしょう。森友事件しかり、加計疑惑しかりです。3度も忖度が問題になるのは、いかに安倍政権が国民には言えない政治をしているかの裏返しですよ」(立正大名誉教授・金子勝氏=憲法) 忖度すれば出世できる安倍政治 このまま安倍政権の「忖度政治」がつづいたら、この国は本当におかしくなってしまう。 堂々と「利益誘導」をするのも問題だが、閣僚や役人に忖度させて政治を私物化するのも同罪である。いや、国民の目に映らない分、たちが悪い。 安倍は二言目には、「私が直接指示したことはない」などと、知らぬ存ぜぬを決め込んでいるが、指示をしていないことを部下が勝手に「忖度」して進めることの方が、組織としてはるかに問題が大きいのではないか。 もちろん、実際には閣僚や役人が「忖度」しやすいように、分かりやすいサインを出していたに違いない。 「どうして安倍政権の6年間で、これほど“忖度政治”が進んでしまったのか。理由は、安倍首相の利益を図るために忖度すれば、たとえ不正なことに手を染めても優遇され、出世できるからです。典型が財務省の理財局長だった佐川宣寿氏です。国会で嘘をつき、公文書を改ざんまでしたのに、国税庁長官まで上り詰めた。国家権力が働いたのか、逮捕もされず、起訴もされなかった。恐らく、多くの官僚と政治家が、最高権力者に忖度すれば、出世もでき、身も安泰だと考えているはずです。逆に、忖度しなかった文科事務次官だった前川喜平さんは弾圧されてしまった。政治家も役人も、国民ではなくトップの顔色しか見ていない。この国の政治行政は、根腐れしはじめていると思います」(五十嵐仁氏=前出) 3度目の「忖度」騒動に、さすがに国民も安倍政権の正体に気づいたはずだ。野党は徹底的に追及すべきだ。
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