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何でも「忖度」にして首相は安泰 副大臣クビで済む話か
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/251261
2019/04/05 日刊ゲンダイ 文字起こし 止まらない麻生子分の大暴走(C)共同通信社 安倍政権はさながら厚顔無恥の量産マシンだ。「安倍・麻生道路」と呼ばれる北九州市と山口県下関市を新たに結ぶ下関北九州道路計画を巡り、露骨な利益誘導を明言した塚田一郎国交副大臣が国会で大炎上、ついに5日辞任した。 発端は、1日に北九州市で開かれた福岡県知事選(7日投開票)の自民党推薦候補の決起集会だ。保守分裂となったこの知事選は、麻生副総理がゴリ押しした推薦候補の惨敗必至。そこで“筋金入りの麻生派”を自任する塚田が応援に入り、「私は物分かりがいい。すぐ忖度します」「安倍首相や麻生副総理が言えないので、私が忖度しました」と胸を張り、2008年に凍結された下北道路事業を19年度から国直轄調査に格上げしたとひけらかしたのだ。 ところが、一連の発言が翌日報じられると、塚田は態度を一変。「大勢が集まる会だったので、我を忘れて事実と異なる発言をした」とワケの分からない言い訳で発言を撤回し、嘘をついたと釈明。すると、4日の参院決算委員会では「大勢の会合で熱が入った。嘘を言っているとの認識で発言したわけではない」と弁解していた。 利益誘導自慢にデマ垂れ流し コラムニストの小田嶋隆氏は言う。 「塚田副大臣の“忖度発言”は突っ込みどころがあり過ぎます。当初の発言通りに、政権ツートップの意向をくんで利益誘導していたのなら一発アウトですし、有権者の歓心を買いたい一心の点数稼ぎでデタラメを並べたのなら、人格的に問題がある。聴衆を前に〈我を忘れた〉のなら、精神障害が疑われます。どれをとっても、政治家としてあり得ない。 副大臣の資質に欠けるのは明白です。一番の問題は政権を揺るがすキーワードである“忖度”という言葉をウケ狙いで発した意識にあると思います。自民党内に冗談で使うズレた空気が蔓延している裏返しなのでしょう」 その上、塚田は集会でデマも垂れ流していた。下北道路事業の凍結経緯を振り返り、「何でか分かります? 『コンクリートから人へ』の流れで、とんでもない内閣があったでしょ。総理は悪夢のようだと言ったが、その通りです」とも発言。まるで民主党政権が事業をストップさせたかのようだが、ムダな大型公共事業への批判が高まる中、凍結を決めたのは麻生政権の1代前の福田政権だ。 塚田は00年に銀行員から麻生の秘書に転じ、2回の落選を経て07年に議員バッジをつけた。長らく永田町に身を置きながら、安倍が悪夢と断じる政権交代の時期もあやふやなのか。デッチ上げでなければ、職務遂行能力が疑われるレベルである。 支えれば“事業後押し”歯向かえば“犯罪者扱い”(C)共同通信社
国有地がタダ同然で払い下げられた森友疑惑、首相の「腹心の友」が運営する学校法人に便宜が図られた疑いが消えない加計疑惑に続き、官邸の意向で歪められた行政疑惑がまた露呈した。にもかかわらず、安倍は「政治家は有権者の前で真実を語らなければならない」とシレッと口にし、「事実と異なることを述べたのは重大な問題だ」としながらも、罷免要求を拒否していた。 問題発言の翌日に辞任に追い込まれた松本文明元内閣府副大臣とは大違いだ。松本は昨年1月に発生した沖縄の米軍ヘリ不時着事故を取り上げた衆院本会議の代表質問に対し、「それで何人死んだんだ!」と罵声を浴びせ、詰め腹を切らされた。官邸で危機管理を担う菅官房長官が「はらわたが煮えくりかえる。政権の立場と違い過ぎる。もうダメだな」と考え、ヤジを知った2時間後に辞表を提出させたと報じられている。第1次安倍政権のブン投げ再演になりかねない大臣のドミノ辞任は回避しても、不祥事を起こした副大臣、政務官クラスは容赦なく切り捨ててきたのである。 「塚田副大臣をかばっていたのは、この問題がすべて“麻生マター”だからです。塚田副大臣は“自民党議員”というより、“麻生派議員”と言った方がしっくりくるほど、麻生副総理にベッタリの子分格。今回の失言も、福岡県知事選を巡って地元・福岡でおやじが求心力を失いつつあるのをはね返したいと口を滑らしたのでしょう。政権にとって大きな火種ですが、麻生副総理と関係が微妙な菅長官も手を出せず、盟友関係にある安倍総理も口を挟めない。参院選で改選を迎える塚田副大臣は選挙に弱い上に、地盤の新潟は1人区。引責となったら、ますます厳しい状況に追い込まれる事情も配慮されていました」(与党関係者) もっとも、「麻生派は渡世の義理だけで生きています」と公言するチンピラ副大臣のクビで済む話なのか。下北道路計画は総額2000億〜2700億円とされる巨大事業だ。モリカケ疑惑とはスケールが格段に違う。首相と副総理の意向をくんで、所管官庁の副大臣が道路行政を動かしたのだとしたら、安倍も麻生も無傷ではいられない。 自民副大臣が差配する国交利権の闇 下北道路事業が再び大きく動き出したきっかけとされるのが、「下関北九州道路の整備促進を図る参議院議員の会」の会長を務める吉田博美自民参院幹事長らの陳情だ。昨年12月20日に副大臣室を訪れ、塚田と面会。塚田はその後撤回したが、当初は吉田が「首相と副総理の地元事業なんだよ」と押し込んだと言っていた。きのうの野党合同ヒアリングで、池田豊人道路局長と担当課長が同席していた可能性も浮上している。 そして、年をまたいだ先月19日、山口、福岡両県知事らが国直轄調査を石井国交相に要望。先月27日に成立した今年度予算で、国直轄調査費として4000万円が計上された。 4日の参院決算委では北九州市と下関市にゆかりのある自公議員で構成される「関門会」が16年3月に石井を訪ね、下北道路の早期建設を陳情していた事実も明るみになった。「関門会」には安倍も参加しており、この時提出された要望書には安倍の名が記載されていたという。共産党の仁比聡平議員から「首相なのに国交相に要望する。こうやって忖度させてきたのではないか」と追及された安倍は、「知らなかった」とスットボケ。「首相として陳情する立場にはそもそもない」とはぐらかした。 安倍の思惑は錯乱した副大臣の嘘で幕引きを図り、ダメならクビの二段構えだったのだろうが、モリカケ同様に下っ端のせいにして、自分は被害者ヅラの巨悪への追及が必要である。 「国交利権は依然として自民党の専売特許。副大臣ポストに座る自民議員が陳情処理の窓口を担い、差配する構図が出来上がっています。昨年10月に就任したばかりの塚田副大臣が大きな口を叩くのは、そうした背景がある。国会で野党が利権政治の仕組みを粘り強く攻め、塚田副大臣を締め上げれば、いずれ石井大臣にも火の粉が降りかかる。そうなれば、公明党も黙ってはいられなくなるでしょう」(霞が関関係者) 何でも「忖度」にして諸悪の根源である首相は安泰なんて、そうは問屋が卸さない。 政治ジャーナリストの角谷浩一氏は言う。 「安倍・麻生道路を巡る疑惑は、安倍首相が〈知らなかった〉のひと言で一蹴できる軽い話ではありません。10年前にオジャンになったダメ事業がゾンビのように復活したのですから、何らかの理由や動機がないはずがない。安倍首相は『整備促進を図る参議院議員』の設立総会直前に官邸で吉田参院幹事長と会談し、〈早期建設に向けた活動にしっかり取り組むように〉とハッパをかけたと報じられている。どれをとってもオカシイ。野党はガンガン攻めるべきです」 野党はアベ自民が仕掛けた「批判しかしない」「対案を出せ」とかいう筋違いの逆風にひるんでいる場合か。不祥事の追及に対案もへったくれもない。
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