http://www.asyura2.com/19/senkyo259/msg/143.html
Tweet |
“転落の平成”の次は奈落か希望か 新元号で安倍談話の吉凶
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/250856
2019/03/30 日刊ゲンダイ 文字起こし 歴史に名を残すのは私だ(C)日刊ゲンダイ これぞ、ロクでもない時代の幕開けの予兆 歴史に名を残す――。安倍首相の執着はやはり相当のものだった。「平成改元時の手続きを踏まえつつ決めていきたい」として“前例踏襲”を示唆していた新元号の選定。週明け4月1日に行われるが、発表については、前回同様、官房長官が行うものの、その後の「談話」の読み上げという形で、首相が記者会見する。自ら前面にシャシャリ出てきたのである。 前回は小渕官房長官が「平成」の墨書を掲げ、竹下首相の「談話」も代読した。その映像が幾度となくテレビなどで流された結果、小渕は「平成オジサン」として全国民の記憶に残るほど有名になった。歴史に名を残したのは官房長官の小渕で、首相が竹下だったことを覚えていない人が少なくない。 永田町では今年2月ごろから、「安倍首相が自分で新元号を発表することに意欲を示している」と話題になっていたが、「前例踏襲と言っているのだから、さすがに菅官房長官から横取りみたいなことはしないだろう」(自民党ベテラン議員)と冷静な声もあった。しかし、安倍はやっぱり安倍だった。 28日夜には官邸の記者会見室で、報道陣を締め出して新元号発表のリハーサルが行われた。新元号の墨書を入れた額縁は安倍の会見時、傍らに置かれる予定。その位置などが念入りに確認されたようだ。 安倍は会見で、新元号に込められた意義や国民へのメッセージを伝えるという。傍らの新元号の墨書とともに、安倍のその映像は後世に語り継がれることになるだろう。これで安倍が次代の「新元号オジサン」だ。まんまと菅の晴れ舞台を横取りした。 安倍の生い立ちに迫る著書もある政治評論家の野上忠興氏が言う。 「竹下さんは『手柄は人に』という首相でした。しかし、安倍さんは菅官房長官ひとりが目立つのを許せなかったのでしょう。かつて安倍さんの養育係は、『晋ちゃんは自己中心的で、こうと思い込んだら、何が何でもやる』と言っていました。今回、まさにそれです。自分と新元号が映った画像が将来にわたって残るのを狙っているのがミエミエで、呆れてしまいます」 「平成」の墨書を掲げる小渕官房長官(当時)(C)共同通信社
平成の最後の6年間。安倍が何をしたのか、何か成果を上げたのか。外交は威勢がいいだけで、拉致問題も北方領土問題も進展していない。内政ではアベノミクス失敗でトリクルダウンは起きず、賃金も増えていない。その一方で、借金を1100兆円にまで膨らませ、世界経済における日本のGDPのシェアを1995年の18%から6%にまでしぼませた。 そう、安倍はこの国を大転落させたA級戦犯なのだ。そんな人物が今なお、のうのうとトップに居座り、「したり顔」で新元号の記者会見をする。新時代は希望にあふれた輝かしい未来になって欲しいと誰もが願っている。だが、その幕開けに“疫病神”が出しゃばってくるのでは、先が思いやられるというものだ。 元経産官僚の古賀茂明氏はこう言う。 「平成というのは、昭和の遺産を食いつぶした時代だと思います。『失われた20年』と言われ、自民党ではダメだということで民主党政権に交代し、それもダメで仕方なく再び自民党政権になったわけですから、安倍首相は全てをリセットしなければいけなかった。ところが、全く同じ過ちを繰り返してしまった」 古賀茂明氏の言う自民党の過ちとは、@借金大国をつくったA少子高齢化を放置し、社会保障基盤を壊したB日本を成長できない国にしたC原発の安全神話をつくり、大事故になった――なのだが、これらはいずれも安倍の時代にリセットどころか、悪化の一途をたどった。@は拡大A改革に手を付けずB世界で唯一の低成長国家にし、Cそれでも原発再稼働に邁進――というヒドいありさまである。 「3本の矢だ」「成長戦略だ」などと口先で新しいことを言っていても、安倍のやったことは、結局は過去の自民党の愚行の拡大再生産に過ぎず、昭和の遺産をスッカラカンになるまで食いつぶしたのである。 そのうえ最悪なのは、食いつぶすだけで新しい時代の芽をまったくつくってこなかったことだ。 「将来を見通すランキングで日本はことごとく上位に入れていません。『ビジネス環境ランキング』は新規事業が育つ環境について世界銀行が調査しているものですが、第2次安倍政権の当初、『先進国で3位』という目標を掲げていたものの、それが達成できないどころか、2018年は全体で39位。ロシア(31位)にも抜かれてしまいました。日本の経営大学院(MBA)は世界ランキングで100位内にも入っていません。『国際特許出願ランキング』も日本はこれまで米国に次いで2位でしたが、17年に中国に抜かれました。つまり、現状が悪化しているだけでなく、将来も見通せなくなっているということ。もう手遅れだと思います」(古賀茂明氏=前出) 世界的に著名な米投資家のジム・ロジャーズ氏は、「私が10歳の日本人なら、ただちにこの国を去るでしょう」と言っている。外から見れば、今の日本はそういう状況だということだ。
奈落の底に落ちていく……それが今の日本の現実。それなのに、この国は新元号の発表を前にして、ただただ浮かれるばかり。29日のテレビは、「どんな元号になるのか」「新元号ビジネス最前線」といった企画で大騒ぎしていた。この先、改元の5月1日を含む10連休までの1カ月以上、お祝いムードが続くのだろうが、国が沈没しかけているのに、“おめでたい”としか言いようがない。 政治評論家の森田実氏が言う。 「メディアもどうかしていますよ。現行憲法の象徴天皇制では、皇室を利用しないというのが根本の精神です。安倍首相は自分の人気のために皇室を政治利用し、それに乗っかるように、テレビは朝から晩まで新元号の話題を繰り返している。他の報道を犠牲にしてまでやる必要があるのでしょうか。安倍首相の皇室利用には、経済や外交の矛盾や失敗という政権の負の部分を覆い隠す意図が見えます」 経済や外交の失敗以上に安倍の罪が重いのは、日本をモラルハザード国家にしてしまったことだ。 森友学園問題で「私や妻が関係していたとなれば、首相も国会議員も辞める」とたんかを切ったのに、昭恵夫人の関与が真っ黒になっても責任を取らない。そんな安倍夫妻を守るために、公文書の改ざんにまで手を付け、自殺者まで出ても、財務官僚は誰ひとり起訴もされない。厚労省の毎月勤労統計をめぐる不正も「隠蔽の意図はなかった」で、不問に付された。 「最近の官庁の不祥事は酷すぎます。公文書改ざんや統計不正はもちろんのことですが、内閣法制局長官が野党議員を侮辱した発言は看過できないものでした。なぜあれが謝罪だけで済まされるのか。安倍首相は長官をクビにすべきですよ。平然と嘘をつき、傲慢になって恥じることがない。そういう政権が、皇室を使って不都合なことから国民の関心をそらすのは非常に危険です。かつての大本営発表と同じで、本当は負けているのに気づかないようにさせられている状態を思い出させます」(森田実氏=前出) 新元号の新時代に希望があるとすれば、少なくとも安倍退陣が実現した後だろう。
|
▲上へ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK259掲示板 次へ 前へ
投稿コメント全ログ コメント即時配信 スレ建て依頼 削除コメント確認方法
▲上へ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK259掲示板 次へ 前へ
★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/
since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。