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2019年02月28日 「ジャーナリスト同盟」通信
<3・1独立運動100周年に決起、韓国の政府・議会・司法>
遂に堪忍袋の緒が切れた!韓国の司法のみならず、議会も政府もこぶしを振り上げた
先は、日本政府だ。従軍慰安婦問題から徴用工問題、さらに自衛隊機へのレーダー照射問題とエスカレート、日韓のパイプは完全に破壊されてしまった。
おまけが、親日派議長の「安倍首相か天皇の謝罪しかない」という仲介案を、河野外相が「無礼だ」と反撃するに及んで、両国の関係は完全に寸断されてしまった。
明日の3月1日は、有名な3・1独立運動100周年である。韓国の司法・議会に次いで政府も、安倍極右内閣との対決を鮮明にさせた。
「親日を清算して、独立運動にしっかりと礼を尽くすことが、民族の精気を正しく立て直し、正義のある国に進む始まり」(文在寅大統領)
「従軍慰安婦らが、生涯の苦しみを、しっかりと癒されることなく、この世を去っていく事実が、大変悲しい」(康京和外相)
安倍晋三の心臓に一突きか。
<日韓関係を破壊した傲慢な極右内閣大ピンチ>
安倍が所属する過去の議員の中には、確か36年間の植民地支配について「日本はいいこともした」と途方もない暴言を吐いて閣僚を辞めさせられた。
A級戦犯の後継者の内閣には、歴史認識について、相当いい加減な立場を主張する者がいる。安倍内閣が、既に決着していた従軍慰安婦問題など歴史認識の蓋を開いて「アジア解放のため」という靖国史観を押し付けようとしたことから、再び問題が表面化したものだ。
結果的に、植民地支配の中枢を担ってきた財閥、彼らによる徴用工問題が、法廷で裁かれた。現在の韓国は、裏取引が出来る体制ではない。いい加減な政治的な取引は、国民の前にさらされる。そうして従軍慰安婦の日韓政府間合意は破たんした。
文在寅大統領の韓国の政府・議会・司法の三権は、その前の朴政権とは異質である。ごまかしは通用しない。そこを、日本の極右内閣は見事に見誤ってしまった。
その政治責任は、余りにも重い。総辞職に相当する。安倍退陣でしか、これの処理は困難であろう。A級戦犯の後継者の内閣の落とし穴である。それは日中関係にも波及するだろう。
<36年の重すぎる植民地支配と従軍慰安婦問題>
36年間の苦渋がどういうものであったか。想像するだけでも心が痛む。
比較することはどうかと思うが、今の沖縄である。米軍の基地の島となった沖縄県民の苦悩も筆舌に尽くしがたい。無数の女性がレイプされ、一部は殺害され、蓋をかけられた。公正な裁判で米兵の罪を裁くこともできなかった。
朝鮮半島の36年間は、言葉も名前も奪われた朝鮮人の悲劇は、欧米の植民地支配と異質である。多くの若者が、戦場に駆り出されて命を奪われた。多くの女性は、従軍慰安婦という性奴隷を強いられ、言語に絶する悲惨な運命に追い込まれた。
日韓条約は、保守軍事政権と日本政府の背後に控えたワシントンの圧力の下で、いわば無理やりに押し付けられたものだ。到底まともな韓国民は納得できないだろう。
36年の植民地支配とそこでの従軍慰安婦は、民族らしい民族の琴線を激しくいたぶるもので、これの忘却はありえない。歴代日本政府の苦労もまた想像に難くない。それらの成果を、安倍・日本会議政権は崩壊させてしまった。
<手を焼くワシントンも黙認か>
日韓の亀裂に一番頭を痛めているのは、両国に軍事基地を置いて、同盟の条約を結んでいるアメリカである。
ワシントンは双方に自制を求めてきたが、効果はなかった。もはや行きつくところまで行くしかない、と覚悟をしたのだろう。幸いにも、米朝首脳会談が開かれるほど、両国の関係は深化、戦争の危機は無くなってしまった。
止まれ!安易な日韓関係の妥協は、もはや困難であろう。歴史認識は敏感すぎる民族間の課題である。日本は、リベラルな政権を樹立することで、大事な隣国関係を正常化するしかない。官邸の対応は、いまだ狂ったままで、傲慢すぎる。日本国憲法を踏まえたものではない。
米朝は、ハノイで2回目の首脳会談を行って、新たな成果を生み出そうとしている。東アジアは大きく変わろうとしている中での日韓のトラブルを、世界は冷ややかに見つめているに違いない。
2019年2月28日記(東京タイムズ元政治部長・政治評論家・日本記者クラブ会員)
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