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2月 18, 2019 日々雑感(My impressions daily)
<政権公約の「国境の壁」建設のため、国家非常事態宣言による議会承認プロセスの回避という奇策に出たトランプ米大統領。押し切られた形となった与党・共和党は難しい立場に置かれる。多くの議員が再選を意識し、共和党支持層からの高い人気を誇るトランプ氏に同調する必要がある一方、宣言の容認は、予算決定と行政府監視という議会の役割を自ら否定することにつながりかねないためだ>(以上「毎日新聞」より引用)
米国の国会議員はたとえ与党がら当選した大統領であろうと、国民の意と反する行為に対しては異を唱えるようだ。トランプ氏が国家非常事態宣言を発して、国境の壁を造ろうと画策しても、その非常識な手法に対して与党と雖も必ずしも支持しないようだ。
日本なら「郵政解散」に見られたように「造反」だとマスメディアが騒ぎ立て、いかにも権力者対反権力者の対立構造を仕立てて面白おかしく芝居仕立てにする。しかし、権力は「国民の負託」したものならば、いずれが国民の「最大利益」に適うかが問われるべきだ。
トランプ氏の国境の壁は米国民の「最大利益」を実現するために必要条件なのだろうか。それとも入国管理制度を徹底さることで対処できる範囲なのか、米国民は自らの問題として米国民一人一人が自分自身に問うべきだ。
それにしてもトランプ氏と安倍晋三氏とは酷似している。自分の意思を通すためなら「国難突破」と大袈裟に騒ぎ立ててJアラートを鳴らして早朝のテレビを一時間もジャックした。トランプ氏は国境の壁のために国家非常事態宣言の挙に出ている。事大主義に騒ぎ立てる政治手法は双生児のように似ている。
ただ異なる点は国会議員の対応だ。米国の議員の目はヒラメのような上付きではない。彼らの目は選挙区の有権者に向いている。そこが米国の民主主義の健全性だろう。ただマスメディアを利用したプロパガンダの酷さは日米とも甲乙つけがたいが。
なぜならイラク侵攻では「大量虐殺兵器」をイラクが保有している、として進撃してリンチ同然にフセイン大統領を処刑した。そのブッシュ政権を支持した米国民はマスメディアに踊らされ異常な興奮状態の集団ヒステリーに陥っていたとしか説明のしようがない。
米国民は「陽気なヤンキー」というのは平時のことだ。プロパガンダに踊らされると常軌を逸して大虐殺をも平気で敢行する。アメリカ先住民を600万人も大虐殺し、1000万人ものアフリカ原住民を奴隷として売買し、牛馬以下に使役した。そして戦争終結のためと称して日本の各地を非戦闘員の市民ごと焼夷弾で焼き払い、原爆まで投下した。
最も警戒すべき国民は米国民だ。彼らは「国益」のためなら平気で他国に侵攻する。その様はロシアや中国と何も変わらない。トランプ氏の国境の壁を造るためなら国家非常事態宣言を発令する、という暴挙に米国の稚拙さを感じると同時に、与党民主党国会議員であろうと必ずしもトランプ氏に同調しないという国会議員の健全性に感心する。
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