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今がメディアの踏ん張りどころ/政界地獄耳
https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/201902130000073.html
2019年2月13日8時6分 日刊スポーツ
★18年12月28日、首相官邸は「内閣記者会」に対し、東京新聞記者の質問を制限する趣旨の文書を送付した。新聞労連はその事実を雑誌で知り「記者会見においてさまざまな角度から質問をぶつけ、為政者の見解を問いただすことは記者としての責務」「官邸の意に沿わない記者を排除するような今回の申し入れは、明らかに記者の質問の権利を制限し、国民の『知る権利』を狭めるもの」だと5日に抗議声明を出した。そのほかのメディア団体も抗議声明を発表している。 ★記者クラブの反応が遅いことや、8日付朝日新聞社説にあるように「記者会見はそもそも当局に事実関係を確認する場であり、質問に誤りがあったとしてもその場で正せばすむ話だ。特定の記者を標的に質問の制限を求めるような今回のやり方は不当であり容認できない。政権の意に沿わない記者の排除、選別にもつながりかねない。文書が内閣記者会に『問題意識の共有』を求めたのも筋違いだ。報道機関の役割は権力が適正に行使されているかをチェックすることであり、記者会側が『質問を制限することはできない』と応じたのは当然だ」と断じるものには賛成だ。 ★つまり、これは権力とメディアの攻防戦なのだが、良かれと思ったからだろう。言論の自由が脅かされているのではないか、国民の知る権利が脅かされていないか。6日、国民民主党は官邸報道室長・上村秀紀を国会内に呼びヒアリングした。同党国対委員長・原口一博は「特定の記者を狙い撃ちした形でこんなことをやっていいのか。質問の抑制になるのではないか。官房長官の指示か」と問うたというが、これはメディアへの政治介入になりかねない。これではメディアは別の権力の助けを得て成立しかねない。国民民主党は政権を担ったときにメディアは味方だと感じるのだろうか。メディアの独立を守るためにも政治からの自律が強く求められる。ここはメディアの踏ん張りどころだ。(K)※敬称略
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