『22A』さん。 各政党の、公式ホムペで確認できる、原発・エネルギー政策の明文で確認できる文言を見ていきましょう。 そして、比較対象(出発点)としての『民進党』からどのように変化しているのか検証します。 ***** まずは、今は亡き民進党。(笑) >2030年代原発稼働ゼロ社会 >2030年代原発稼働ゼロを実現するために、 >40年運転制限制を厳格に適用する >原子力規制委員会の安全確認を得たもののみ、再稼働とする >原発再稼働については、国の責任を明確化し、責任ある避難計画が策定されることを前提とします。 最後の『国の責任ある避難計画策定』は、実質上の“原発再稼動NO条項”です。 原発稼動ゼロの目標年限は『2030年代』。 『原子力規制委員会の稼動承認』及び『国の責任ある避難計画策定』があれば稼動OK。 当時の民進党では、背後の利益団体や支援組織を意識して、これ以上の書き方は出来なかった。 評価は分かれる所でしょう。脱原発以後のエネルギー政策に具体性がないのも泣き所。 使用済み核燃料に関しても、後ろの方で小声で(笑)囁くように言ってるのは評価 できない。 ***** ついで、立民党をみてみましょう。 >原発ゼロを一日も早く実現するため、原発ゼロ基本法を制定します。 >急迫かつ真の必要性が認められず、国の責任ある避難計画が策定されないままの 原発再稼働は認めません。 >原発立地自治体への対策、使用済み核燃料の処理などに関する具体的な ロードマップを示す原発ゼロ基本法を策定し、1日も早く原発ゼロを実現します。 一見、小気味良く歯切れの良い文言が並んでいます。私も好意的に評価しています。 民進党の政策の肝、『国の責任ある避難計画が策定』もしっかり受け継がれています。 でも、アレ?読み方によっては、『急迫かつ真の必要性』が認められ、 『国の責任ある避難計画が策定』されちゃったら、原発再稼動容認って事!? (今自民党内に、『国による避難計画策定』って方向の気になる動きがある) また、『2030年代』という文言が消え、『一日も早く』、『1日も早く』と書かれている。 それは『滞りなく、可及的速やかにだ!』と私も積極的な方向に評価してきましたが、 気になりだすと、引っかかる。それに、ここで明言してるのは『原発ゼロ基本法』の制定であり、 その中に『使用済み核燃料の処理などに関する具体的なロードマップ』が示されなければ “片手落ち”以上であり、野党4党で国会提出済みの『原発ゼロ法案』(>>18)は 具体性がまだ足りないと、合格点はとても付けられないということになっしまいます。 目標年限を明言しないのは“逃げ道”を作っているのではないか、と言う批判も有り得るでしょう。 ***** さあ、肝心の民民党の政策です。 >2030年代原発ゼロに向け、あらゆる政策資源を投入 >使用済核燃料の最終処分に関する国の責任の明確化 >火力発電の最新鋭化・蓄電池技術開発等の国家プロジェクトとしての推進 >原発政策については、国有化を含めた国の責任の明確化(中略) 2030年代原発ゼロをめざし、あらゆる政策資源を投入します。 まず、民進党の政策から『2030年代』を踏襲していますね。さほど多くない文言ですが 『使用済み核燃料に関する国の責任』がグぐっと前面に押し出されています。更に言うと 立民党では明確に書かれていなかった脱原発以後のエネルギー政策として『最新鋭火力発電』と 『蓄電池開発』が明言されている。これは民民党の中に『意図して書かせた人』が居るからですね。 小沢一郎が言う、『我が党と本質的に際はない』という意見もむべなる哉。(笑) 立民党では確認できたあ『国の責任ある避難計画』は消えてしまっていますが、 代わりに『使用済み核燃料』が前面に出てきているのはとても評価できる点です。 (私のコメント、>>25 にて書き込んだ内容をご参考に!) また、どこにも『原発再稼動容認の条件』はありません。これも立民党との大きな違い。 さて、さらっと読むと、確かに立民党のような気風の良さは微塵もありませんが(笑) 背後の利益団体と後援会組織を意識しつつ、将来の連携を見据えたギリギリの知恵が垣間見られません? でも『2039年までは原発稼動容認かよ!』と言う突っ込みもコレ当然。(笑) ですが、>>37 で独り言を言ったように、現実的には2020年前半迄の原発稼動は “どうしようもない現実”であり、言葉を濁して期限を口にしないよりは明確に年限を 言い切るほうが『ある意味で信用できる』と言えなくもない。(笑) ***** さあ、待ってました!最後は自由党。 >エネルギー政策を大転換して、原発の再稼働・新増設を一切容認せず、遅くとも2022年までに原発を全廃する >原発の再稼働・新増設は一切容認しない。遅くとも2022年までに最終的な廃止を確定する。 >高速増殖炉・核燃料サイクルは全て廃止する。余剰の設備、人材を安全で確実な廃炉プロジェクトに振り向ける。 >天然ガス・コンバインドサイクルや最新型石炭火力など世界が認める日本の高効率火力発電技術を活用し、国内外に積極的な拡大を図る。 >蓄電池・燃料電池など、新エネルギーの技術開発を進めて新産業を育成する。 >全体のコストを考えたら原子力の発電コストは非常に高いものになります。 もう、どこをどう見ても文句のつけようのない、脱原発政策に関しての満額回答! この素晴らしい政策が民民党との連携で変節してしまわないか、『22A』さんの心配もご尤も! ・・・でもネ、それは杞憂。 文言を見比べてみて分かるように、大きな違いは『2030年代』と『2022年』だけっしょ? しかも、民民党の『2030年代』は極めて現実的でリアリティーのあるものであり、 自由党の『2022年』は、>>37 で説明した通り、与野党逆転構図を作れる最短期限。 ですので、小沢一郎が言う『まずは一緒になり、そこからロードマップを考えよう』 というのは、極めて妥当で説得力のあるお言葉であると、こう評価できるのであります。 如何でしょうか、『22A』さん!
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