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毎月勤労統計問題の本質は何か。
毎月勤労統計の問題について、実を言うとあまりよく報道を読んでいず、また、そもそも毎月勤労統計という政府統計の仕組み自体について、あまり知らないので、とんでもない勘違いがあるのかもしれないのですが、どうも、いろいろな話題の取り上げ方を見ていると、本来の問題とは大きく乖離したものになってしまっていると思えます。そのため、本来、何が問題なのかをここで述べさせて頂きたいと思います。
毎月勤労統計で問題とされたのは、従業員500人以上の事業所は全数調査をすることになっていたのに、抽出調査にしてしまったということです。つまり、東京都分で約1400事業所が従業員500人以上であり、当然、この1400事業所については、調査員が事業所に出向いてアンケート調査をすることになっていたものを、約500事業所のみの調査にしたというものです。しかし、これと同時に、より大きな変更がされているのです。それは調査員が直接事業所へ出向いて調査するものから、郵送調査へ変えたというものです。
しかも、自分がこれまで新聞などから分かっている限りで言えば、毎月勤労統計の500人以上の事業所だけについて、調査員による調査が郵送になったのか、それとも毎月勤労統計で調査される499人以下の事業所についても調査員から郵送に変わったのかについては、報道がはっきりしていないと思います。
これだけではありません。つまり、変更は東京都だけに限ったものだったのか、それともそのほかの道府県でもされたのかもはっきりしないのです。但し、500人以上の事業所について抽出調査に変えることを政府が大阪府などに打診し、大阪府などがその打診を受けていないと答えているということですから、多分、500人以上事業所の抽出調査は東京都のみで行われていたのでしょう。
とても興味深いことに、ラジオのニュースで、毎月勤労統計について、調査業務の費用は国からは地方自治体へ支払われていなかったというものがありました。聞いていて、とてもおかしいとおもいました。そもそも、毎月勤労統計は国からの委託事務ですから必ずその費用は国から支給されます。仮に、調査業務という項目がなくとも、いろいろな費用を込みで国が地方自治体へ支払をしていたはずです。
つまり、問題は、約1400事業所が約500事業所の抽出調査になったというだけではなく、調査費そのものが、2004年から現在まで、かなりの規模でどこかへ行っていたというものなのです。仮に、東京都のみで500人以上事業所のみが調査員の訪問調査から郵送調査へ切り替わったとします。訪問調査は時間と手間(つまり移動のための交通費)がかかります。郵送調査が一件で1000円程度であったとして、訪問調査は一件で1万円程度がかかっていたはずです。よって、予算は、毎月、1400万円程度が確保され、それが執行されていたことになります。ところが、実際の費用は、約500事業所の一件千円程度ですから、約50万円です。毎月、1350万円程度の予算がどこかへ行っていたことになるのです。10か月で1億3500万円、1年で1億6200万円です。2004年から昨年までの15年間分で、24億3000万円です。
更に、調査員について、外部委託をしていず、国や地方自治体が直接雇用しているという話も出ている様子ですが、そうなのでしょうか。いわゆる興信所のような機関へ委託をしているのではないでしょうか。調査にはいろいろなものがあります。調査員と言っても、その担当は多岐に渡るわけで、国や都道府県の調査を全て都道府県が直接雇用した調査員の方が担当しているとは思えません。そもそも、全数調査を抽出調査に変える、そして、直接出向いての調査を郵送に切り替えることができたのは、都道府県が直接雇用していない、委託で行っていた調査だからと思えます。
仮に、調査方法の切り替えが東京都の500人以上の事業所のみでなければ、より大きな金額の公費がどこかへ行っていたことになります。
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