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2月 04, 2019 日々雑感(My impressions daily)
<日産自動車は3日、欧州向けのスポーツ用多目的車(SUV)の「エクストレイル」の次期モデルの生産場所について、予定していた英国中部のサンダーランド工場から日産自動車九州(福岡県苅田町)に切り替えると発表した。英国の欧州連合(EU)離脱まで2カ月を切って「合意なき離脱」が現実味を帯びる中、英国からの輸出では競争力に問題が出ると判断した>(以上「朝日新聞」より引用)
ゴーン氏の退任により日産の方針が変わったようだ。SUVの生産を英国から九州へ移すという。日本車は日本国内で生産するのが本筋だ。英国で生産しても日本国内の雇用に結びつかないし、日本の経済成長にもほとんど寄与しない。
ただ企業としてはそれなりのメリットがあって現地もしくは販売戦略上有利な国で生産しているのだろう。しかしそれは短期的に企業の内部留保を増加させるのに役立つだけだ。
日本の家電メーカーが総崩れになったのは韓国や中国へ生産工場を移転させたことに遠因がある。確かに労働力の安価な地で大量の労働者を安価に集めるのに有利だったかもしれないが、彼の国は邦人企業進出に関して極めて不利な取り決めがある。
それは株式の半数以下に保有制限されることだ。つまり彼の国の企業と合弁会社として進出するか、彼の国の資産家に出資させてその支配下で企業経営するしかない。いつでも日本人経営者は株主総会により丸裸で彼の国から叩き出される環境にある。
これほど不平等な条件で邦人企業は海外進出した。それがいかに危険なことか、当時の政府も企業経営者も知らなかったようだ。
果たして企業の生産ノウハウを彼の国の人たちが熟知すると、彼の国に邦人企業の競争相手企業が勃興してきた。そして忽ち邦人企業を価格面と性能面で追いつき追い越し、邦人企業は買収されたり撤退される運命を辿った。家電製品で世界を席巻した日本企業の昔日の面影はない。中には細々と部品メーカーとして生き延びているにすぎないにも拘らず、「この部品がなければ彼の国の組み立て工場は成り立たない」などと負け惜しみをいっている。最終部品に「made in Japan」の銘板を貼らないで大きな顔をしても負け犬でしかない。
自動車産業でも、生産を海外移転させればそれは日本製とは言い難い。いや多国籍企業になったのだ、と評すのは日本企業が変貌したことを認めるに等しい。多国籍企業はもはや日本企業ではない。
日本国内の企業で日本国民が働いて日本製品を世界へ販売するのが日本企業だ。それでこそ日本国民に雇用の場を与え、日本のGDPに寄与し、日本の経済成長の原動力となる。海外へ移転させた生産部門を日本の企業なら国内へUターンさせるべきだ。そして政府は日本の国家と国民のためにUターン投資減税を設けるべきだ。
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