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進次郎怒りの質問かガス抜きか/政界地獄耳
https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/201902040000201.html
2019年2月4日9時40分 日刊スポーツ ★厚労省の基幹統計「毎月勤労統計」の不正調査問題は底なしだということが野党などの追及で明らかになってきた。事態は泥沼化すると同時に、国会での野党の追及も強まり、政府は早期の落としどころを模索し始めた。まず、国会答弁隠しのため担当の厚労官僚を更迭。統計政策担当だった政策統括官・大西康之を今月1日付で大臣官房付に異動させ、担当者を封じ込めた。 ★一方で厚労省は隠蔽(いんぺい)を認め厚労省主犯説でまとめようと試みたものの、統計の本丸・総務省でも消費者物価指数のベースとなる「小売物価統計」で大阪府の調査員が架空の数字を報告していたことが発覚した。総務省は会見の度、「厚労省以外には該当がない」と胸を張っていた。 ★1日のロイター電は毎月勤労統計で、適切処理して再集計したデータを基にロイターが試算したところ、18年1月から11月の実質賃金の水準(定例給与)は、前年比マイナス0・4%だったと書いた。厚労省も今日4日からの予算委員会などで同様の数値を公表する模様だが、当初から政府は「大きな問題ではない」と数値による影響はないと過小評価してきたものの、春闘のさなかに18年実質賃金、0・4%減に下振れの現実はさまざまなハレーションを起こすことは確実だ。 ★今日の予算委員会では自民党厚労部会長・小泉進次郎が質問に立つ。厚労省を厳しく批判し、再発防止を約束させるのは結構だが、国民も野党も本当に厚労省の手による不正なのか疑っている。そこには首相・安倍晋三や副総理兼財務相・麻生太郎ら政権の関与が問われている。アベノミクスの果実を効果的に見せようとしたための不正ではないかという痕跡が垣間見えるが、そこにメスを入れられるかどうかがこの議論の焦点となれば、小泉の質問がそこに及ばなければ、厚労省をちょっと批判して見せた党内のガス抜きに見られてしまう。小泉は早期幕引きの要員か、それとも怒りの質問か。(K)※敬称略
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