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自民も霞が関も劣化した証拠/政界地獄耳
https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/201902020000125.html
2019年2月2日7時45分 日刊スポーツ
★自民党ベテラン秘書にここ数年の自民党をどう見るかと問うと、困った表情を見せる場合が多い。自民党の懐の深さや寛容さという保守政治の豊かさよりも「寛容というよりは幹部の許容で運営されている」という人もいた。「官僚との関係も随分変わった」とも。間もなく党大会を迎える自民党の自民党らしさとは郷愁なのか、党としてステップアップしているのか。 ★最近、地方選挙で保守分裂が増えている。4月の統一地方選では各地で保守分裂。島根、福井、福岡に加え、徳島もその気配だ。「分裂すると野党に負ける」という会話が聞こえるのは北海道だけで、あとは堂々と保守分裂選挙に突入だ。その中で看過できないのが島根と福井。同じ総務省での地元出身者官僚と東京から呼ばれて県庁で勤務した者との戦い。いずれも地方の活性や地域の発展のために赴いた地で汗をかくために東京から呼ばれた官僚が「オレがオレが」と出てきて、地域に深刻な亀裂を生じさせるのは本末転倒ではないのか。 ★この価値観は官僚の潜在的にある最後は地域の権力者になるという心理なのか。それでは地域愛よりも自己愛なだけ。本当に地域愛があれば出馬しないはず。「霞が関の閉塞(へいそく)感が原因でちやほやされる知事を狙っているだけ」(霞が関OB)との声もある。そう聞くと官僚のモラル低下になってしまうが、自民党幹部連中の覇権争いに巻き込まれたり、自ら飛び込んでプレーヤーになりたがる場合もあるようだ。自民党はまさにふるさと創生を眼目に地方自治のかたちを作ってきたが、今では大物政治家の系列下に配置され、現職に立ち向かったり、追い落としたりする。保守分裂というより、どの政治家の系列下で地方自治をコントロールするかに変わってきた。地域の魅力を再興していくのが官僚の役割だったはずなのに、「○○先生のご下命で知事になろうと思う」という官僚が増えたことも、自民党も霞が関も劣化した証拠か。(K)※敬称略 |
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