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1月 13, 2019 日々雑感(My impressions daily)
<北朝鮮が最近、市民に綱紀粛正や韓国への依存心を捨てるよう繰り返し呼びかけている。朝鮮労働党が市民向けの講演会で使う「扇動資料」を複数、朝日新聞が入手した。資料のなかで労働党は、引き締めを訴える理由として国際社会の制裁強化を挙げている。
昨年末にかけて増産運動を呼びかけた資料のなかで労働党は「敵対勢力の制裁圧殺策動で、我々の前途に難関と試練が横たわっている」と説明。「自力更生と艱苦(かんく)奮闘」を呼びかけた。脱北者の一人によれば、こうした表現は、市民に我慢を強いるときに党が使う決まり文句だという。
この脱北者によれば、北朝鮮の物価を数カ月前と昨年末時点で比べた場合、トウモロコシが約1・7倍、小麦粉が約1・4倍となるなど徐々に上昇しているという。国連による経済制裁などの影響で輸入が難しくなり、中国製の液晶テレビやバッテリーは価格が2倍ほどになったという。
「我々式で生きていこう」と訴える資料では、「我々が南(韓国)の支援を受けて革命をしていたら、ソ連や東欧と同じように崩壊していた」と指摘。「南への依存心や、輸入病のような害毒になる思想に反対しよう」と訴えた>(以上「朝日新聞」より引用)
人は元々自由な存在だった。ただ彼を抑圧するものは自然の脅威と病への怖れと、飢餓だけだった。そして人は同族で肩を寄せ合うように助け合い、同じ地域で暮らしていた。
人類の黎明期の集落とはそうしたものだったようだ。日本では一万年も前から、縄文土器を作る人たちの百戸を超える集落の存在が考古学発掘により全国各地で明らかになっている。
人は元々自由な存在だった。近代国家において、人は一握りの支配者と被抑圧者とに分かれた。国家の中でもそうであったが、国家間でも支配国と支配される国とに分かれた。
当然のことながら、支配する者は武力で支配する国の武者たちを殺戮した。殺戮する単位が国家単位になると、それは戦争ということになる。戦争とはある国が他国を支配するために起こす「大量虐殺」に他ならない。
何のために、国家単位で大量虐殺するのか。それは支配するためだ。だが戦勝国の国民がすべて等しく敗戦国の富を奪い分かち合う、とはなっていない。戦勝国の一握りの者だけが「戦勝」の果実を享受する。
そうした過程の繰り返しと戦争規模の巨大化が20世紀までの人類史だ。人は地球上の全動物の中で最も虐殺を好む最悪の動物だ。なぜならライオンにせよシャチにせよ、食べるためだけに他の動物を殺害(捕食)する。人は食べるためではなく、殺すために殺す。そのためには原爆すら大都市に投下する。
北朝鮮の国民は金独裁体制を選択したのだろうか。日本が植民地解放戦争で「連合国」に敗れて、それまで日本の一部だった朝鮮半島は「連合国」により独立させられた。
南には米国へ亡命していた李承晩氏が帰国して「大統領」となり、大韓民国政権を設立した。北は旧ソ連領へ逃げていた金日成氏が帰国して朝鮮民主主義人民共和国政権を設立した。朝鮮民族は独立国家を成立させる準備もなく、棚ボタで独立国家を手にしたため、それぞれ米国と旧ソ連の後押しを受けた傀儡政権が二つも出来てしまった。
つまり朝鮮半島には未だに20世紀の帝国植民地主義の悪しき人類史の残滓が存在している。残念ながら、彼ら朝鮮民族は自らの力で独立国家を成立させたことがないため、誰かにパラサイトして国家を維持するしか国家運営の方法を知らない。
ここ一年の南北融和の動きを見ていても、具体的な「統一国家」論議に一歩も踏み込んでいない。まず政治体制をどうするのか、まさか中共政府のような「一国二制度」といった誤魔化しを行うつもりではないだろう。それならいずれの政治体制で統一するのか、真摯な議論をいつになったら始めるのだろうか。
21世紀を生きる朝鮮民族が20世紀以前の「支配者対被支配者」といった前近代的な国家を望まないだろう。それなら民主主義国家として統一を図るのなら、金独裁者一族をいかに処遇するのか。
そして金独裁者はいかに処遇されようとしているのか。彼は南北融和を本当に望んでいるのだろうか。彼にとって最も望ましいのは現独裁体制を維持して、南北朝鮮民族が傀儡のまま敵対していることだろう。しかし、それは朝鮮民族の未来にとって最も良くない選択だ。
敵の存在をアピールして「脅威」を国民に煽るのは独裁体制の維持装置としての常套手段だ。韓国が朝鮮半島を統一したとして、米軍基地を米国が朝鮮半島に維持し続けるとは思えない。ただロシアなり中国が朝鮮半島へ侵攻することはあり得る。なぜなら彼らは現代に残る武力絶対主義の前世紀までで終息したはずの人類の遺物だからだ。
核兵器を手にした人類は前面戦争に突入すれば滅亡するのは自明の理だ。核兵器のボタンを押せば支配する者も同時に滅亡する。たかだか百年も生きない小さな存在の人類が、なぜ戦争をして命を縮めあわなければならないのだろうか。「戦争ごっこ」という国家の一握りの者たちが先導する「集団ヒステリー」に国民まで同調する必要はない。冷ややかに「あなたたちは何がしたいのか」と問えば良い。
日本の茨城県程度のGDPしかない北朝鮮が2500万人の国民を擁し、核開発に国家予算の大半を注ぎ込む、という狂気じみた政治体制を北朝鮮の国民はいつまで甘受するのだろうか。
棚ボタは日本の敗戦で一度味わったかもしれないが、所詮は棚ボタの独立だったから、傀儡政権の鬼っ子が支配者然として居座ってしまった。
今度も棚ボタの南北融和を望んでいるとしたら、それは大きな間違いだ。朝鮮民族の一人一人が祖国統一のために働かなければならない。それは現在の朝鮮民族のためではない、未来を生きる朝鮮民族の子々孫々のために、今を生きる朝鮮民族が汗を流さなければならない。
日本から独立経費を毟り取れば良い、と考えているとすれば大間違いだ。たとえ、そうして統一国家が出来たとしても、朝鮮民族は未来永劫「日本の資金で統一した国」という国家縁起が付いて回ることになる。それを「恥」と思わなければ「恥を知らない国」という国際評価を未来永劫受けることになる。
民族統一は何のために望むのか。そして国家とは何かを朝鮮半島に生きるすべての人たちは真剣に考えるべきだ。
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