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ゴーン氏特別背任罪VS竹田氏贈賄罪の構図か
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2019年1月11日 植草一秀の『知られざる真実』
新年早々、ビッグニュースが報じられている。 カルロス・ゴーン氏の追起訴との関連があるのかも知れない。 NHKが次のように報じている。 「フランスのAFP通信や有力紙「ルモンド」は、JOC=日本オリンピック委員会の竹田恒和会長に関して、来年の東京オリンピック・パラリンピックの招致をめぐる汚職に関わった疑いでフランスで刑事訴訟の手続きが取られていると伝えました。 AFPは司法関係者の話として、竹田会長が招致をめぐって200万ユーロ(およそ2億5000万円)を支払った疑いがあると伝えています。」 さらに、これについての竹田会長のコメントを次のように伝えている。 「JOCの竹田恒和会長は「去年12月に聴取を受けたのは事実だが、聴取に対して内容は否定した」とするコメントを発表しました。」 問題の背景について、NHKは次のように報じている。 「2020年東京オリンピック・パラリンピックの招致をめぐっては、WADA=世界アンチドーピング機構の第三者委員会がロシアの一連の組織的なドーピングを調査していた中で、2016年1月、日本側が国際陸上競技連盟などに多額の協賛金を支払ったと疑惑が持ち上がりました。 その後、フランスの検察当局が捜査を開始し、5月には、日本の銀行口座から国際陸連のラミン・ディアク前会長の息子に関係すると見られるシンガポールの会社に、東京大会招致を名目に2回に分けて合わせておよそ2億2000万円が振り込まれたとして、贈収賄の疑いで捜査していると公表しました。 検察当局は、東京が開催都市に選ばれた2013年9月、ディアク前会長がIOC=国際オリンピック委員会の委員を務めていたため開催地の決定に影響力を行使できる立場にあった、と指摘していました。」 拙著『国家はいつも嘘をつく――日本国民を欺く9のペテン』 (祥伝社新書、税込み907円) https://amzn.to/2KtGR6k に、bS「2020東京五輪」の嘘 を記述した。 2020東京五輪が決定されたのは2013年9月7日にアルゼンチンのブレノスアイレスで開かれたIOC(国際オリンピック委員会)総会においてである。 五輪招致のために総会に出席した安倍首相はこう述べた。 「フクシマについて、お案じの向きには、私から保証をいたします。状況は、統御されています」 英語での表現は、 “The situation is under control .” 安倍首相は質疑応答で次のように答えた。 「汚染水による影響は、福島第一原発の港湾内の、0・3平方キロメートルの範囲内で完全にブロックされています」 しかし、これは真っ赤な嘘だった。 福島第一原発の貯水タンクからは毎日300トンもの高濃度汚染水が漏洩していた。 汚染水が地下水に到達していたことも明らかになっていた。 東京電力は、2011年4月4日から10日にかけて、港湾内に1万393トンの放射能汚染水を意図的に放出した。 その上で、東電は、1日で港湾内の海水の44%が港湾外の海水と交換されていることを明らかにした。 港湾と外海は遮断されていない。 港湾は外海に接し、港湾内の汚染水は1日で約半分が外海の海水と交換されていた。 「港湾内で完全にブロックされている」 こうした真っ赤な嘘を平然とつける人。 これが安倍首相である。 安倍首相の嘘を挙げればきりがない。 嘘の百科事典ができるだろう。 世界に向かって平然と真っ赤な嘘を突き通す。 これを立派と評するのか、恐ろしいと評するのか、表現はいろいろだろう。 「国家はいつも嘘をつく」 この事実を、私たちは常に認識していなければならない。 拙著のbS「2020東京五輪」では、安倍首相のIOC総会での嘘のすぐあとに、 「買収工作」 を記述している。 今回、再び報道されている事案である。 贈収賄が犯罪として立件され、有罪が確定すれば、東京五輪が中止になる可能性があるだろう。 「天網恢々疎にして漏らさず」ということになる。 |
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