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新型コロナウィルスの感染を中国への攻撃に使う西側
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2020.02.02 櫻井ジャーナル
中国の武漢(湖北省)で始まった新型コロナウィルスの感染について、1月30日にWHOのテドロス・アドノム事務局長はPHEIC(国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態)を宣言した。
メディアは危機感を煽る報道を続けているが、PHEICは危機的な状況であることを意味していない。アドノムはPHEICについて中国の情況が理由ではなく、他国へ感染が広がっているからだとしている。
新型コロナウィルスの2月2日時点における患者数は1万4559名、死者は305名だが、中国本土以外の患者数は178名。そのうち死亡したのはフィリピンにおける1名だけ。中国本土の患者は武漢周辺に集中している。
WHOによると致命率は2%程度。低い数字だとは言えないのだが、今回と同じコロナウイルスが原因のSARS(重症急性呼吸器症候群)の9.6%やMERS(中東呼吸器症候群)の37%に比べると低い。中国の医療関係者の話では、死者の多くは高齢で病気の治療を受けている人だ。
緊急事態という情況ではなく、西側では中国攻撃の材料に使われているのが実態。これまで「先進国」だとされてきた西側に住む庶民の中には急成長している中国への妬みから中国人差別に加担している人も少なくないようにみえる。
勿論、今回のケースでも対策を講じるに超したことはない。衛生環境が劣悪で医療システムが脆弱な国、例えばアメリカは各国の支援が必要になるかもしれない。
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