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ネオコンに破壊されたウクライナを再建するためキエフ政権も露国との関係修復へ
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201912100000/
2019.12.11 櫻井ジャーナル
ロシアのウラジミル・プーチン大統領とキエフ体制のボロディミル・ゼレンスキー大統領が12月9日にパリで会談した。ホスト役はフランスのエマニュエル・マクロン大統領で、ドイツのアンゲラ・メルケル首相も同席している。すでにゼレンスキー政権はロシアとの関係修復に向かっているが、問題はネオ・ナチとその後ろ盾であるネオコンだろう。
アメリカのバラク・オバマ政権は2013年からウクライナの合法政権をクーデターで倒す工作をはじめたが、14年2月の初めにビクトリア・ヌランド国務次官補とジェオフリー・パイアット駐ウクライナ大使との電話での会話がインターネット上に公開されている。その中でヌランドは話し合いでの解決を模索していたEUへの不満を「EUなんかくそくらえ(F*ck the EU)」という表現で表した。
現在、ウクライナの戦闘を終わらせる工作を進めているフランスとドイツに対してもアメリカのネオコンは同じことを裏で叫んでいるかもしれない。
ウクライナでは今年7月21日に議会選挙があり、ゼレンスキーが創設者にひとりとして名を連ねる「国民のしもべ」が全体の約6割、254議席を獲得している。選挙期間中、ゼレンスキーはロシアとの関係修復を訴えていた人物で、議会選挙の直前にウクライナ東部にあるドンバス(ドネツクやルガンスク)における包括的な停戦でロシア政府と合意している。
ゼレンスキーがコメディアンとして出演していたテレビ局のオーナーであるイゴール・コロモイスキーはウクライナ、キプロス、イスラエルの三重国籍を持つシオニストで、2014年2月のクーデターではネオ・ナチ系武装組織アゾフ大隊に資金を提供していた。
クーデターの実態を知ったクリミアの住民は命からがら逃げ帰り、3月16日のロシアとの統合を求める住民投票につながる。80%以上の住民が参加した投票の結果、95%以上が加盟に賛成したのだ。その迅速な動きを西側の有力メディアは今でも批判している。
クリミアはクーデターで倒されたビクトル・ヤヌコビッチを支持する人が多い地域のひとつだが、ウクライナの東部や南部は総じて同じ傾向が強い。
南部の港湾都市のオデッサでも住民はクーデターに反対する行動を起こすが、5月2日にクーデター政権はネオ・ナチのグループを使ってそうした住民を虐殺した。この虐殺にコロモイスキーは関与したと言われている。
虐殺は4月下旬に開かれたクーデター政権の幹部による会議で話し合われたと言われている。出席したのは大統領代行、内相代行、SBU(治安機関)長官代行、ネオ・ナチの指導者であるアンドレイ・パルビー。そしてコロモイスキーもオブザーバーとして参加していた。
会議の前、4月12日にジョン・ブレナンCIA長官がキエフを極秘訪問、その2日後にクーデター政権の大統領代行がウクライナ全域の制圧作戦を承認している。4月22日にはジョー・バイデン米副大統領がキエフを訪問、それにタイミングを合わせるようにしてオデッサに対する工作が話し合われたのだ。バイデンも反クーデター派住民の虐殺に関与した疑いがある。
それに対し、ドンバスではウクライナのクーデターに反対する軍人や治安部隊員が合流してキエフの送り込んだ戦闘部隊と戦い始めた。キエフ政権やその後ろ盾であるアメリカはふたつの可能性を考えていたのではないだろうか。ロシア軍が出て来なければ簡単に片付く。出てくればNATO軍を侵攻させて一気にロシアを制圧する。
しかし、ロシア軍は出てこず、ドンバスの反クーデター軍を潰すこともできなかった。もっとも、シリアでの戦闘でロシア軍はアメリカ軍より強いことが判明しているので、NATO軍とロシア軍がウクライナで衝突したならNATO軍は惨敗、核兵器を使用することになった可能性が高い。
クーデター後、キエフの街はネオ・ナチの武装集団が跋扈、ウクライナの経済は破綻。ウクライナ西部の親欧米派の住民もロシアとの関係修復を願うようになった。そしてゼレンスキーが選ばれたわけだ。
コロモイスキーも現在は戦争の継続を望んでいない。クーデターを利用した略奪は一段落、天然ガス会社ブリスマ・ホールディングス(本社はキプロス)も手に入れたとみられている。ビジネスでカネ儲けするためにはロシアとの関係修復が必要だと考えているのかもしれない。
言うまでもなく、このブリスマの重役としてバイデン前副大統領の息子、ハンター・バイデンが名を連ねていた。高額の報酬を得ていたのだが、ウクライナのアンドリー・デルカチ議員によると、バイデン前副大統領もブリスマからロビー会社を介して90万ドルを受け取っているという。
ブリスマのスキャンダルによって、バイデン親子だけでなくコロモイスキーも追い詰められることになり、ゼレンスキーはコロモイスキーから完全に自立できるかもしれない。
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