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吐き気、あぜん、不道徳……ノーベル文学賞の選考が猛烈に批判された理由
10/21(月) 6:00配信
文春オンライン
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20191021-00014785-bunshun-int.view-000
ペーター・ハントケ氏は「勇気ある決断だ」とコメント (写真)
2年分まとめてという、異例の発表となった今年のノーベル文学賞。昨年は内輪の性暴力スキャンダルにより発表を見送ったためで、今年は権威ある賞の名誉回復を期したが、またも激しい非難を浴びている。
原因は、今年の受賞者にオーストリアの作家、ペーター・ハントケ氏(76)を選んだことだ。
選考理由についてスウェーデン・アカデミーは「人間の経験の見過ごされがちな部分や特異な面を、巧みな言葉遣いで探求した」と説明。発表を受けて日本のメディアも「ドイツ語圏の最もすぐれた作家」「既存の言葉や制度に闘いを挑んでいる」などと、好意的な紹介にほぼ終始した。
だが欧米では、ハントケ氏の“ある側面”を厳しく問う論調が目立つ。旧ユーゴスラビア内戦でイスラム系住民7000人以上が殺害された「スレブレニツァの虐殺」(1995年)の否定論者としての顔だ。
英紙ガーディアンなど多くのメディアは、ハントケ氏の持論に言及。イスラム系住民が虐殺をでっち上げ、セルビア人部隊を陥れたと主張してきたことを紹介した。
さらにハントケ氏が2006年、ミロシェビッチ元ユーゴ大統領の葬儀に参列し、「真実はわからないが、私は彼に寄り添う」などと弔辞を述べたことも伝えた。ミロシェビッチ元大統領はアルバニア系住民殺害などの「民族浄化」に関わったとされ、国際戦争犯罪法廷で「人道に対する罪」に問われ公判中に死去している。
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「ノーベル賞で吐き気を催すとは思わなかった」
ハントケ氏へのノーベル賞授与を特に厳しく批判しているのが、旧ユーゴ内戦で弾圧された側の人々だ。
アルバニアのラマ首相は「ノーベル賞で吐き気を催すとは思わなかった」とツイート。コソボのシタク駐米大使は「『バルカン半島の殺し屋』ミロシェビッチを賞賛する男にノーベル賞が与えられる。非常識で不道徳な決定だ」とツイッターで猛反発した。スレブレニツァの虐殺の生存者団体は、ハントケ氏への授賞を取り消すようアカデミーに求めるという。
非難の声は作家からも噴出している。
英作家サルマン・ラシュディ氏は「ハントケの愚かさは20年前に書いてある」とツイート。1999年にハントケ氏を「今年最大の国際的な間抜け」と批判していたことを明らかにした。米作家協会ペンアメリカは「歴史的事実を毀損し、集団虐殺の実行者を公の場で支持してきた作家を選んだことに、あぜんとしている」とアカデミーを指弾する声明を出した。
選考委員は文学の鑑賞には長けていても、生身の人心を読むのは不得手ということか。
「週刊文春」編集部/週刊文春 2019年10月24日号
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