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練炭は使わなかったが、エプシュタインが独房内で「自殺」した
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201908110000/
2019.08.11 櫻井ジャーナル
ジェフリー・エプシュタインが8月10日に独房内で「自殺」した。7月23日には「ほぼ意識をなくし」て倒れているところを発見されているが、今回は手遅れ。「自殺」を試みた人物に対する監視は厳しくなるはずだが、そうした様子は窺えない。ニューヨーク・タイムズ紙は午前7時30分頃に首をつった彼の死体が発見されたとしているが、7時30分に病院へ運び込まれるエプシュタインが目撃され、消防署へ心停止の通報があったのは午前6時38分とする証言もある。死亡した状況が不明確だ。その前日、裁判所は事件に関する2000ページの文書を公表していた。 エプシュタインが未成年の女性を有力者へ性的な目的で提供していることが明るみに出はじめたのは2005年3月。2008年6月に彼は有罪を認めて懲役18カ月を言い渡されているが、州刑務所ではなく郡の営巣へ入れられ、しかも3カ月半で週に6日間は1日12時間、外へ出ることが許されている。処罰は寛大で、待遇は特別だったわけだ。 事件を地方検事として担当したアレキサンダー・アコスタはエプシュタインについて、「情報機関に所属している」ので放っておけと言われたとしている。なお、アコスタはドナルド・トランプ政権で労働長官を務めていたが、今回の件が浮上すると辞任している。 確かにエプシュタインの背後には情報機関や治安機関の影がちらつく。例えば、彼の妻だったギスレイン・マクスウェルの父親はミラー・グループを率いていたロバート・マクスウェル。この人物は1960年代からイスラエルの情報機関であるモサドのエージェントだったとも言われている。このロバートは1991年11月、カナリア諸島沖で死体となって発見された。その翌月にボリス・エリツィンはソ連を消滅させたが、その工作に絡んでマクスウェルはCIAとKGBを脅していたとも言われている。 エプシュタインが運営していた小児性愛のネットワークは有力者へのサービスであると同時に、有力者を脅す材料を集めるという目的があった。顧客の様子は全て音声や映像で記録されていたというのだ。 そうした顧客のリストをエプシュタインの自宅から2009年に持ち出した人物がいる。その人物によると、リストは「小児性愛ネットワーク」を解き明かすもの。それが事実なら、アル・カポネ時代のシカゴと基本構造は同じ。この問題は西側の恐喝による支配システムを明らかにする突破口になる。 今回は厳しい処罰が予想されていたエプシュタインは有罪を認めず、そのリストを反撃の材料に使おうとしていたと言われている。すでに不適切な行為を強制されたと主張している女性から何人かの有力者の名前が明らかにされているが、エプシュタインが全体像を口にしたなら、アメリカやイギリスのエリートはパニックに陥る可能性がある。そうした顧客の中に日本人や中国人が含まれていても驚かない。 本ブログではすでに書いたことだが、小児性愛の問題はイラクを先制攻撃したアメリカ主導軍にも波及する。占領地ではそうしたことが行われていたというのだ。そうした事実を隠蔽、あるいは自身も参加していたひとりだと噂されたいるのがデイビッド・ペトレイアス。その当時、彼は第101空挺師団の司令官だった。 これも本ブログで紹介済みだが、エプシュタインの恐喝人脈はロイ・コーンという弁護士につながる。この人物はドナルド・トランプの顧問弁護士を務め、ジョセフ・マッカーシー上院議員の顧問だった。マッカーシーとの関係でFBIの長官だったJ・エドガー・フーバにもつながる。 そのコーンと親しくしていた密造酒業者で後に大手酒造メーカーを経営するルイス・ローゼンスティールもスキャンダルで有力者を脅していたと言われている。その同業者だったサミュエル・ブロンフマンもこの人脈に含まれ、これには犯罪組織やCIAも関係する。ローゼンシュタインに対し、アメリカで酒の販売が合法になる準備をするよう、1922年にアドバイスしたのがウィンストン・チャーチルだとされている。 エプシュタインの「自殺」で胸をなで下ろしたエリートは少なくないだろうが、流れている情報が正しいなら、恐喝の構造は残る。そうしたエリートに支配されている庶民にとっても重大な問題だ。 |
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