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黒色に染まる「香港史上最大の200万人デモ」 延期方針後の日曜日、撤回求め
https://mainichi.jp/articles/20190616/k00/00m/030/163000c
毎日新聞 2019年6月16日 20時30分(最終更新 6月17日 00時41分) 機動隊による攻撃で血を流す若者らの写真を掲げて行進する市民ら=香港・銅鑼湾で2019年6月16日午後3時8分、福岡静哉撮影 出発地点に入りきれなくなったデモの参加者たち。今回のデモのイメージカラーとなった黒い服を着ている人が多い=香港・ビクトリア公園そばで2019年6月16日午後2時45分、福岡静哉撮影 幹線道路は埋め尽くされ、まるでラッシュ時の地下鉄車内のようだった=香港・湾仔で2019年6月16日午後3時22分、福岡静哉撮影 条例改正の撤回を求めるデモ隊は幹線道路を埋め尽くした=香港・湾仔で2019年6月16日午後4時7分、福岡静哉撮影 条例改正の撤回を求める市民の波は幹線道路を埋め尽くした=香港・湾仔で2019年6月16日午後4時3分、福岡静哉撮影 香港で16日、刑事事件の容疑者を中国本土の司法当局に引き渡せるようにする「逃亡犯条例」改正案の撤回を求めるデモがあり、香港史上最大となる約200万人(主催者発表、警察発表は33万8000人)が参加した。香港政府は15日に改正延期の方針を示したが、市民は「撤回」を強く求めており、103万人が集まった9日のデモを上回った。 運動のシンボルカラーとなった黒色の服を着た市民は幹線道路を埋め尽くした。さらに、数百人が立法会(議会)の敷地になだれ込み、正面玄関前に座り込んで占拠。審議再開は絶対に許さないという市民の強い意志を香港政府トップの林鄭月娥(りんてい・げつが)行政長官に突きつけた。 大規模デモが再び起きたことで、林鄭氏は追い込まれ、16日、「社会に分断と争いを招いてしまった。市民に謝罪する」との声明を発表した。改正案は撤回しなかったものの、12日の機動隊によるデモ隊の強制排除に対する激しい抗議に、謝罪で応じた形だ。 立法会を鉄柵で囲んでいた機動隊は16日、厳しい警備態勢を解き、デモ隊が立法会を占拠するのを傍観している。 林鄭氏はこれまで決して譲らない姿勢で知られ、2017年7月の就任以来、比較的安定した行政運営を維持、中国政府も高く評価してきた。だが今回、改正案の審議をめぐって譲歩を続けたことで求心力が弱まり、改正案の撤回に追い込まれるシナリオも現実味を帯びてきた。政府の統制が弱体化すれば、ほかの中国政府寄りの政策に対しても市民の反発が強まる可能性がある。 林鄭氏は15日、立法会で年内に審議を再開することは難しいと述べた。香港メディアによると、来年7月までに採決できなければ改正案は廃案となる。妻と子供2人と参加した会社員、陳俊熙さん(35)は「今日のデモで参加者が少なかったら政府は審議再開を狙うに違いない。撤回まで大規模デモを繰り返し続けるべきだ」と語気を強めた。 12日に起きたデモで機動隊が若者をゴム弾や催涙弾などで攻撃し、80人以上がけがをしたことへの怒りも爆発した。家族連れや主婦らも大勢加わり、殴られて血を流す若者や、催涙弾を撃つ機動隊の写真などをプラカードに張り、林鄭氏に対して若者への謝罪と行政長官の辞任を求めた。12歳の子供と参加した主婦(40)は「機動隊は倒れた若者を繰り返し警棒で殴りつけていた。デモに参加することで私たちの怒りを政府に伝える必要がある」と話した。 台湾などでも香港市民を支援するデモが行われた。【香港・福岡静哉】
213万人!香港デモ6月16日(5)夜になっても続いている!銅羅湾・湾仔|「逃亡犯条例」改正案|林鄭月娥|逃犯條例|反送中大遊行 |
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