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ロシアと朝鮮の首脳会談で東アジア情勢は新たな段階へ
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201904240002/
2019.04.25 櫻井ジャーナル
朝鮮の金正恩労働党委員長が4月24日にウラジオストックへ列車で到着、25日にはロシアのウラジミル・プーチン大統領と会談に入った。プーチン大統領は金委員長によるアメリカとの「関係正常化の努力」と韓国との対話を歓迎したという。 First handshake: Kim Jong-un arrives for summit with Putin 本ブログでは繰り返し書いているが、ロシアが朝鮮半島の軍事的な緊張を緩和させ、鉄道やパイプラインで東アジアを結びつける計画を顕在化させたのは2011年のことだった。 アメリカのバラク・オバマ政権がリビアやシリアへジハード傭兵を送り込んで侵略戦争を始めたこの年の夏、ロシアのドミトリ・メドベージェフ首相はシベリアで朝鮮の最高指導者だった金正日と会い、110億ドル近くあったソ連時代の負債の90%を棒引きにし、鉱物資源の開発などに10億ドルを投資すると提案している。 朝鮮がロシアのプランに同意すれば、シベリア横断鉄道を延長させ、朝鮮半島を縦断、釜山までつなげることが可能。鉄道と並行してパイプラインの建設も想定されていたはずだ。 そうした動きが進む朝鮮半島に暗雲が立ちこめるような出来事が2011年12月に起こった。金正日が急死したのである。朝鮮の国営メディアによると、12月17日に列車で移動中に車内で急性心筋梗塞を起こして死亡したというが、韓国の情報機関であるNIS(国家情報院)の元世勲院長(2009年〜13年)は暗殺説を唱えていた。 金正日の後継者が金正恩。ミサイル発射実験や核兵器の開発をアピール、少なくとも結果として、東アジアの軍事的な緊張を高めることになった。中国やロシアを軍事的に恫喝したいアメリカ支配層の目論見に合致した行為だ。 その朝鮮が方針を変更したのが2018年4月27日のこと。韓国の文在寅大統領と金正恩委員長が板門店で会談したのだ。 その1年前、2017年4月7日にアメリカ海軍は地中海に配備していた2隻の駆逐艦、ポーターとロスに巡航ミサイル(トマホーク)59機をシリアのシャイラット空軍基地に向け、発射させている。 この攻撃はドナルド・トランプ大統領がフロリダ州で中国の習近平国家主席とチョコレート・ケーキを食べている最中に実行された。アメリカ側としては中国を恫喝するつもりだったのだろうが、発射されたミサイルのうち6割が無力化されてしまう。ロシア製防空システムの優秀さを示すことになり、トランプ政権の思惑は外れた。 その1年後、板門店で南北首脳会談が開かれる13日前の2018年4月14日には100機以上の巡航ミサイルをアメリカ軍、イギリス軍、フランス軍がシリアに対して発射する。リベンジのつもりでもあったのだろうが、7割が無力化されてしまった。 アメリカ側は前年の攻撃を反省し、発射ミサイル数を倍増させた。それ以外にも対策を練ったのだろうが、ロシア側も対策を練っていたのだ。最も大きかったのは短距離用の防空システムのパーンツィリ-S1の配備だと言われている。 このミサイル攻撃でもアメリカ側は「化学兵器」を正当化の口実に使っているが、アメリカなどの国が侵略戦争を始めて間もない段階でシリア政府はロシア政府のアドバイスもあり、保有する化学兵器を廃棄していた。つまり、アメリカ側の主張には説得力がない。金正恩委員長とトランプ大統領の会談もプーチン大統領の演出だったのかもしれない。
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